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新史:第二帝国  作者: 桜虎


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No0.プロローグ

「ドイツ帝国のシュリーフェン・プランが成功していたらどうなっていたか」という歴史IF戦記です!初めての創作なのでおかしい部分もあると思いますが、温かい目で見てください!

1914年6月28日。 オーストリア=ハンガリー二重帝国の皇太子フランツ・フェルディナントが、サラエボでセルビア系民族主義者による銃撃で死亡した。この事件は欧州全土を震撼させ、二重帝国政府は激怒。7月23日、セルビアに対して苛烈な最後通牒を突き付けた。

しかしセルビアはこれを拒否。 二重帝国はセルビアに宣戦布告し、ここに第一次世界大戦の火蓋が切られた。

この動きを受け、ロシア帝国はスラブ系国家セルビアを守るため動員を開始。さらにドイツ帝国は同盟国である二重帝国の要請に応じ、 ロシア帝国に宣戦布告した。ドイツの参戦を受け、フランス共和国も動員を開始し、戦争は瞬く間に欧州全土へと広がっていく。

8月4日、ドイツ帝国はシュリーフェン・プランに基づき、 ベルギー王国に最後通牒を送りつけた。ベルギー政府はこれを拒否。 ドイツ軍はベルギーへ侵攻を開始し、ベルギーの中立を保証していた大英帝国も参戦。 戦争はさらに拡大していった。







「何!? オーストリア=ハンガリー二重帝国の皇太子がサラエボで殺された、だと!」

ベルリン新宮殿。 電報を読み上げた侍従の声に、ドイツ帝国皇帝ヴィルヘルム二世は思わず立ち上がった。



「はっ。既に二重帝国は戦争準備を整え、 我が国の参戦を求めております。 さらにロシア帝国はセルビア支援のため動員を開始。 二重帝国単独では戦えますまい。」

そう答えるのは、 ドイツ帝国総参謀長アルフレート・フォン・シュリーフェン。1906年に参謀総長を辞任していたが、 皇帝直々の命令により“非常時の頭脳”として復帰していた。



「しかし我がドイツが参戦すれば、 隣国である仇敵フランスも参戦してくるであろう。 我が国といえども二正面作戦を行えば勝ち目はあるまい。」

ヴィルヘルム二世の懸念に、 シュリーフェンは静かに地図を広げた。



「そこでこの作戦計画を実行するのです。 フランス国境に存在する巨大な要塞を迂回するため、ベルギーに侵攻しパリを包囲し、 一挙にフランスを落とす――シュリーフェン・プランです。」

老参謀は指先でベルギーのリエージュを示した。



「ロシア帝国が動員を完了するまで六週間。 その間にフランスを撃破しなければ我々は敗北します。ゆえに鉄道による補給と十分な砲兵力で リエージュ要塞を高速で落とす必要があります。短期間でベルギーを突破できれば、 六週間以内にフランスを屠ることができます。」



「しかしイギリスはどうする? イギリスも参戦しているが。」



「イギリスに関しては、フランスが撃破されれば講和に応じるでしょう。イギリス単体で我がドイツ帝国を相手にすることは、 敵とて避けたいはず。」

ヴィルヘルム二世は深く息を吸い、 ゆっくりと頷いた。



「うむ……つまりベルギーのリエージュ要塞をどれだけ素早く突破できるかの勝負ということだな?」



「はい。必ずや早急にベルギーを突破し、 憎きフランスを討ち滅ぼしてみせます!」



「よろしい。期待しているぞ、シュリーフェン総参謀長。」

老参謀は静かに敬礼した。

こうして、 第一次世界大戦の運命は静かに、しかし確実に動き始めた。

今回は第一次世界大戦前の経緯説明です!次回から実際に戦争に入っていきます!

この世界ではシュリーフェンが総参謀長をまだ務めています。

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