↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/25

2階からの声(私はきいてないけどね)

テレビとかに出てる、お祓いとかできる人って凄いなぁって思います。私は個人的に憑かれたことがないから全く分からない。

今まで私の話しを、話半分で聞いていた父。

そんな父が私の話しを少しは信じるようになったきっかけを書いていこうと思う。

当時私は介護の仕事をしていた。そのため夜勤も普通にあり、夜勤後の時間を有効活用していた。

その日は、夜勤後家に帰ると家には誰もいなかった。

家には普段祖母と両親がいるのだが、母は用事がありでかけ、父と祖母も二人で買い物に出かけているようだった。

家でさっぱりした後、私は思い立って髪を切りに行くことにした。

私の近所には商店街があったが、今開いている店は数件の飲食店と理髪店、クリーニング店ぐらいだ。

私が子どもの頃は肉屋、魚屋、八百屋も二件、それに駄菓子屋があったりしたのだが、子どもの時に次々と消えて行ってしまった。

美容室が苦手な私は、商店街の中で今も開いている近所の理髪店に行き、

「短くしてください」

とだけ伝え、髪を切ってもらっていた。

近所なだけあり、昔からの顔なじみの人は、もちろん私の父のことも知っている。

「あれ、お父さん来たよ?なんか用事あるんじゃない?」

そう声をかけられ、まったりとしていた私は外を見る。そこには確かに父がいた。

目が合うと、手を顔の前で降り、(違う違うと言っているような仕草)いなくなってしまった。

「なんだったんだろうね?夜勤明けで家にいないからどうしたんだろうと思ったのかな?」

そう言われたが、今まで同じような状況があっても、一度もこんな行動をしたことはない。

奇妙だと思い、私は帰ってから話しをきくことにした。


家に帰ると、父と祖母がいた。

「さっきどうしたの?」

と尋ねると、父が

「買い物から帰ってきて、ただいまって言ったら、2階から『お帰り』って声が聞こえたんだよ。それおばあちゃんも聞いててさ。時間たっても降りてこないなと思って見に行ったら誰もいないんだよ。二人でえ?ってなって…」

え?ってなるのは私である。

「おばあちゃんに、誰もいないって言ったら、じゃああれは誰だってなって…。それから靴も見たら靴もないし、髪を切りに行ってるのか、それとも隠れてるのかってなって」

それで見に来たらしい。

髪を切るか隠れるか…。確かに私だったら隠れて驚かしそうだが、さすがに夜勤明けにそれはやらない。

「見に行ったら髪切ってるし、おばあちゃんと気持ち悪いねって話してたんだよ。…思い出したら鳥肌たってきた」

祖母にも聞くと、確かに『ただいま』ときいたらしい。


私はこれを聞いた時にわいた感情。

怖いとも、気味悪いとも違う。

ヤッター!!という感情である。

何故なら父が今まで私の話しを胡散臭そうに聞いているのに気付いていたからだ。

私の部屋では、昔から金縛りがあったりと色々とあった。

今更2階から声が聞こえたぐらいでは、私は驚かない。

それに、話しを聞いていても嫌な感じがしかったため、別に大丈夫だろうと思ったのだ。

ちなみに私の部屋は、父が昔金縛りにあった部屋の場所と、縦軸は一緒である(昔は平屋だった)。


「ほらね。そういうのに遭遇した時って、全然気づかないから怖くないんだって。お帰りって言われた時も、別になんとも思わなかったでしょ?」

「言ってる意味が分かった」


父と祖母は鳥肌を立てながら言った。

私はしてもいない勝負に勝った気になり、ルンルンだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。