第16話 考察2
「ほぉー、さいし・・・祭師・・・あっ確か神道学の文献で一度見かけた事がありますよ、
あれはですな確か人と土地の穢を浄化して歩く一族が昔、存在していたとかいうものだったはずです・・・式さん、ちょっとその上着見せてください」
「はい」式はジャンパーを脱いで西条先生に渡した。
内側を見た西条先生は声が少し大きくなった。
「おぉ、これは肩に梵字…背中に鳥居と真言ですな、
ん?この下の方のこれは…あっヘブライ語じゃないですか、
今時、読める人は学者しかいませんよ…と、
この菊の御紋、式さんココ見てください四ヶ所、赤い糸が縫い付けてあります、
これは青龍・朱雀・白虎・玄武を意味していましてな、
この御紋は太陽をも表現しておりまして世界中に通用する記号になっていますが、
随分、昔に失われたやり方、未だにこの方法を用いる御方がいらっしゃるのは驚きました」
「は、さすがに先生、博識でらっしゃいます、私は意味も知らずに、ただ着用しておりました、なにか、ありがたい物なのですね」
「いやこの祭師様、只者では、ありませんな、聞いたこともなく資料にも登場しないとなれば天子様直属の機関にいらっしゃる方かもしれません・・・これは・・・・
スゴイものを見ました・・・式さん、あなた光栄なだけじゃなく人生がきっと大きく変わりますよ」
式と尾形はなんと言っていいのか分からずにジャンパーを見つめて黙ってしまった。
「うーん、これは奥が深いですよ何十年か私も色々研究した結果ですが、
この日本の生い立ちや古事記、神話は、旧約聖書や黙示録との共通点が多くありましてな、
それと日本人が普段使用している言葉の語源も人間の起源にまで遡る大きなロマンある話が最近、新しい発見で、いろいろ現実味を帯びて来ていますが、
そんなのは元々古事記や聖書、死海文書などにも書かれていることで解釈次第で驚くことでもなんでもなく…」
「あ、あの先生、私ら無学でして予備知識もたいしてありません、もう少しゆっくり、わかりやすく教えていただけますでしょうか」
「あぁ、ははは、どうも独りで物事、考えることが最近、多くて・・・
せっかちでしたな、ごもっとも、
いや、その菊の御紋はですな花びらの数からデザインから意味がありましてな、その昔の安倍晴明などは、誰に教わったのか正しい知識があるところなど神か宇宙人にでも教わらないと五芒星を象徴にした、あんな陰陽道を自力で思いつくことは、
まずないでしょうな天啓があったはずです、かのモーセのように」
「はぁ・・・」
「つまり今、式さんが着用されます、そのジャンパーには、そのような神道学でも決して表に出ない、いえ、出せないような神道法が施されておるのではないかと思いますよ、あくまで、まだ推測ですが」
「はい」
式は祭師様は只者ではじゃないし護符もジャンパーも深い意味があるとは思ってましたが西条先生も相当な方だなと心の中で思った。




