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JOLENEジョリーン・Y字路の女神  作者: オブチアスマ
第2章 事件と連鎖と混乱と

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第9話 ならざるもの2

 最初に体調が悪くなり倒れた成田だったが暗視映像では、その時、兵隊の服を着た人が背後から成田に覆いかぶさり右手を口の中にグイグイと突っ込んでいるように見えた。


兵隊さんと言っても幕末か大正時代のような服装で今のカーキ・グリーンの服装ではなく紺色で古い制服の感じがした。


そして覆いかぶさる兵隊の姿が消えて…


探偵・式に電話をしながら苦しそうに倒れた成田は、まるで何かに取り憑かれたように再度、起き上がってシャツを脱ぎ自分で口の中にシャツの袖を詰め込み出した。


映像を見る者には彼の行動が不可解に見えた。


その間、部屋の壁はドンドンと音を立て窓はバンバンと鳴っていた。


そこへ式が土足で上がり込んできて


慌てて119に電話した。


その様子を何人もの人?が部屋の中でじっと見ていた。


壁や窓には手のひらや腕がヌ(・)ー(・)ッ(・)と生えてきて蠢(うごめ)いていた。

でも現場の式 亮には何も見えていません。見えているのは倒れている成田だけ。


その間もバンバンと音は聞こえたが式は目の前の異様な姿の成田さんに集中していて周囲を気にする余裕が無い。


式と成田を囲むように立つ幽霊の人々は様々な服装で足もあった。


男女いるが男性の方が多くいた。


男の人は幕末時代の兵隊さんのような格好や時代劇で見る浪人侍のような人もいた。


女の人は着物姿の人や白装束の人そして比較的現代の人に近い感じの人が映っており


印象深いのは天井から下がる紐のようなものが写っていて現代風の人は首をつっているような状態で部屋の奥にぶら下がっていた。


やがて取っ組み合いになったような人たちがドタドタ・ドスンと何処からか、なだれ込んできて

式の後ろでもみ合い、その間、式と成田を囲んでいる人たちから


『お経』や『歌』が聞こえてきて、しっかり録音されていた。


依然、壁や窓から伸びる手も、ずっと蠢いていた。


そして映像の中で私は「うるせぇ、うるせぇーっ」と叫び、それを合図に少しずつ、この世ならざるものたちが姿を消していく様子が映っていた。


嫌な予感がしたのは救急隊が入ってくる寸前、画面に大きな二つの目が浮かび上がり、こちらを睨みながら消えていきた。


 取調室にいたメンバーはシンと静まり返って映像を見終わった。


「ヤバイっすね」最初に口を開いたのは小林刑事だった。


式は、すぐに、この映像をコピーさせて欲しいと頼んだが断られた。


「これは警察の押収物だ中の映像もな、それに成田の住居不法侵入の証拠品だ、おまけで、お前の無罪の証拠、コピーはダメだな」武藤が言った。


「やっぱり…で、これ警察でずっと保管ということになるんですか?」


「ま、そういうことだ」


「えー呪われますよ・・・こんなの」


「警察にはもっと生々しい証拠品が山ほどあるさ、おかしなことがあれば供養する手はずは出来てるんだよ、それより」


「何です?」


「うるせぇ、なんて幽霊様に言ってた、お前の方が危ねぇんじゃねぇのか?」


『あぁ・・・そう言えば、そうかも・・・』

「怖いこと言いますね」


「見たろ幽霊のやつら、お前をジーィと見てたろぉヤバイヤバイ」


「うわぁーしきさん大丈夫ぅー?」

小林のやつが、さわやかな笑顔で冷やかした。


鈴木刑事まで式をニヤニヤして見ていた。


多分、式の顔色は真っ青だったに違いない。


「気をつけますよ、やっぱりコピー、ダメですか?」


「ダメだな大体こうやって見せただけでも違反なんだ、いいな書くなよ!」


「わかりました」


そして、この日を境に式の周りで不幸が増え出した。

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