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不穏な流れ

神聖国家アルベシアから日本に帰国したその日の夜、私達は5人で食事に来ていた。

蓮斗「......」

天羽「......」

香織「......」

神崎「......」

滝壺さんを抜いた4人が黙りこくり凄い顔で席に座っていた。

滝壺「ん?どうしたの皆。食べないと冷めちゃうよ?それとも、別な所が良かった?」

そう滝壺さんは私達を気遣う様に話しかけてきた。

蓮斗「いや、食べます、食べますけど....」

天羽「ここ、めちゃくちゃ高級なんじゃ....?」

滝壺「あー、そうだねぇ。1人8万とかだね。」

神崎「8...!?」

香織「ど、どうしよう...なんか、凄すぎて味分かんない....!」

滝壺「あれぇ?」

そう、今私達は祝勝会と言う名目で滝壺さんがよく来るという料亭に足を運んでいた。しかし、その料亭は超がつく程の高級店。この場にいるよ人は焼肉食べ放題とかを想像していたため、想像と現実の乖離で思考が止まっていたのだ。

蓮斗「お、お金、出します...!」

滝壺「良いよ良いよ。君達、頑張って戦ったんだし、これはそのお祝い。気にせず食べてくれ。」

天羽「は、はぁ...」

そう言うと滝壺さんはコーストは別に料理を注文するのだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

落ち着きを取り戻し食事をしていると滝壺さんが不意に気になる事を言い始めた。

滝壺「ふーむ、国家間で動きがあったのか...」

香織「動き?」

滝壺「あぁ、アルベシアの一件でどうやら他国が政府に接触をかけてきているらしい。」

蓮斗「接触、ですか?」

滝壺「あぁ、それもどうやら黒王戦鬼と改元之神に関する事らしい。つまり、蓮斗君と天羽君についてだね。」

蓮斗&天羽「!」

神崎「それで、どんな事で接触してきたんでしょうか?二人を指してるなら、引き抜きとかかな?」

滝壺「残念、不正解。答えは黒王戦鬼、並びに改元之神の処刑について、だ。」

一同「!?」

天羽「まてまて、なんでそんな話になってるんだ!?俺ら処刑されるような事したか!?」

蓮斗「まだ、俺の場合は黒王戦鬼って言う危険因子の為って理由は分かる。だが、なぜ天羽まで...?」

滝壺「そこまではまだ分からない。ただ、俺の予想にはなるけど一国が保有する力が飛び抜けすぎてるから、かな?」

香織「と、言うと?」

滝壺「今の世界はパワーバランス的な意味では均衡を保ってるんだ。そこから政治などの繋がりで経済を回してるんだ。ただ、言ってしまえば今は拮抗状態な訳、ね。」

神崎「それとこれと何の関係が...」

神崎先輩は滝壺さんの話を聞き不安げな顔でそう呟く。それを聞いてから滝壺さんは再び話し出した。

滝壺「まず蓮斗君が倒したアルド・グレイヴはパンデモニウムの大幹部。まず冠位代行執行官1人では手に負えない大災害だ。少なくとも執行官が3名は必要だ。そして天羽君の場合は特定神霊、正式名称は〝特定危険領域変容神霊個体〟。こいつに対処するには冠位代行執行官が1名は必要な訳。君はそんな存在を単騎で2体も同時撃破した。他国にしちゃあ見逃せないって事。」

蓮斗&天羽「........」

その場には重い雰囲気が流れた。全員が箸を置き、黙りこくり深く考え込む。

蓮斗「力で反抗するってのは、悪手だよな...」

天羽「そんな事すりゃ、国家間の戦争になるだろうな。こっちは一国、相手は恐らく連合国で攻めてくるだろうな。」

滝壺「日本の上層部はあまりリスクは取りたくないだろうが、それでも君達の存在は大きい。どう出るかは、俺にも不明瞭だ。」

全員「.........」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

荒山「不味い事になったな...」

新島「まさか、いきなり処刑しろと言ってくるとは、予想外でしたね...」

荒山「あぁ、この国には元々儂が居る。そこに追加で儂以上の存在が突然2体も出現したともなると、他国にとっては悪夢そのものじゃからな...」

新島「総司令官は現在72名しか存在しない冠位代行執行官の1人。お一人で一国を軽く滅ぼせます。それ以上の存在となると他国からしてみれば、世界経済の独占を意味します。」

荒山「分かっておる。しかし、あの二人を処刑される訳にはいかん!あの二人はいつか来たる戦いでその力を振るうと冠位直々に言われた者達じゃ。ここでこの二人を失えば一気に敗色濃厚になる。」

新島「.....」

国防軍司令官室で話をしていた2人に暗い影が落ちる。それもそうだろう。先程、祇梨蓮斗らが食事をしている際怒った事。全世界の首脳が一同に会し会議が開かれた。そこでの議題は正に2人の処遇についてだった。そこでは合否が取られ、過半数が処刑に賛成という結果になっていたからだ。

荒山「総理はあの二人の処刑には反対していた。しかし、相手は100を超える国。下手を打てば、世界を巻き込む戦争になり兼ねん...」

新島「何か、方法は無いのでしょうか...?」

そう2人が必死に考えていると、司令官室の電話が鳴った。

荒山「こんな時に一体誰じゃ!?」

そう苛立ちを見せながら荒山厳十郎は電話をとる。

荒山「はい、もしもし。」

??「お、やっほー。良かったよ繋がって。今時間大丈夫か?」

荒山「貴方は.....!」

電話の向こうから聞こえた声に荒山厳十郎は驚いた。その様子を見ていた新島杏は怪訝な顔を見せる。

新島「総司令官?どなたから...?」

そう新島杏は荒山厳十郎に質問をする。すると突然、空間に亀裂が走り、砕け散った。

新島「!?」

驚愕すると同時に開かれた空間の穴からコツコツと歩く音が響く。その光景を固唾を飲んで見守る。音が徐々に近づき足音の主が顕になった。

楽海「お久しぶり、新島さん。」

姿を現したのは学園都市エーゼルファリアの調停者にして教師、円環と呼ばれる存在、楽海界人その人だった。

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