狗神14
見知らぬ少女は何を語るのか?
「君は誰?」
その見知らぬ少女はニコリともせすに冷やかな表情のまま
「透、お前には見えておったろう?
あの女の背後に噴き出す
異様な光を…」
「見えて居たよ…
薄気味悪くもあり…引き込まれる様でもある光はね。」
「ふん…」と少女は鼻で笑い
「あれを見て恐怖心や嫌悪感でなく。興味を抱くとは
やはり…お前がこの家の因果を鎮めてくれる男やも知れぬ」
何を言っているのか?
サッパリわからない。第一この子は誰なんだ?
年の頃は十歳ほどか?
綺麗な着物に胸元迄の、これまた綺麗な帯
髪はオカッパ…いや、禿に近いか?
僕が少女を眺めて居ると
「オレの事は案ずる事はない
この家の者だ
それよりも…先程の客…
アヤツの依頼を聞く必要はない。
あの女は既に修羅道へ落ちておる。
人間の世界には六道…
と言うものがある。
地獄…餓鬼…畜生…これを三悪道…と呼びこの境地は人の境地はではない
これに修羅…人…天…
この三つを足して六道と呼ぶが…
人はこの、どれかの境地に存在し瞬時に別の境地に移行する。
一つの境地に留まり続ける事は即ち堕ちると言うことになる…
今のあの女はまさしく
修羅に墜ちておる。
放って置いても相手は破滅を迎える…
己の人生と引き換えにな…」
「じゃあ… 相手に呪術をかける必要は無いと言うのか?」
「そうだ…あの女の背後に噴き出す光こそが怨念…
あの光を出すようになると人は生き霊になる」と
衝撃的な事を口にした。
「生き霊!!」
「そうだ…あれこそが、まさに、生き霊と化した女の姿だ」
僕は何故この少女がこんな事を知ってるのか?
知り得ているのか?少女へ尋ねてみた。
「どうして?君はそんなことを知っているの」
「オレが狗神使いのはじまりだからだ。」
と驚きの事実を口にした。
次回もお楽しみに。




