表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/51

戦国最強の忍、幕末に舞う〜坂本龍馬を救ったのは、歴史から消された「大友宗麟の忍者」岡田以蔵」だった〜:聖痕のジャガス鬼姫 ― 血の起源


戦国最強の忍、幕末に舞う〜坂本龍馬を救ったのは、歴史から消された「大友宗麟の忍者」岡田以蔵」だった〜

---


■聖痕のジャガス鬼姫 ― 血の起源


(遠い過去。ヨーロッパ。雪と灰の大地)


空は、ずっと暗かった。


戦は終わらない。


村は焼け、井戸には死体が浮かび、

祈りは意味を持たなかった。


それが——三十年戦争。


---


(廃墟の教会)


幼い少女が、倒れた母を揺らしている。


少女

「……起きて」


返事はない。


母の胸には、黒く変色した傷。


剣ではない。


腐っている。


---


男の声

「それに触れるな」


振り返ると、黒衣の医師。


顔の半分を布で覆っている。


医師

「それは“病”だ」


少女

「……びょう?」


医師

「そうだ」


(静かに近づく)


医師

「だが——作られた病だ」


---


(場面転換:地下室)


ガラス瓶。液体。血。


医師たちが議論している。


医師A

「戦は長すぎる」


医師B

「だから終わらせる」


医師A

「どうやって?」


医師B

「“恐怖”でだ」


---


(少女、隅で見ている)


医師B

「剣では終わらない」


医師B

「だが、病なら終わる」


医師B

「見えない死は、兵を壊す」


---


(少女の目が揺れる)


少女

「……それで、みんな死んだの?」


(医師たち、沈黙)


---


医師(最初の男)

「違う」


(しゃがんで目線を合わせる)


医師

「“救うために”作った」


少女

「……?」


医師

「早く終わらせるためだ」


---


(間)


少女

「……嘘だ」


---


(医師の目がわずかに揺れる)


医師

「……なぜそう思う」


少女

「助けるなら」


少女

「こんな顔しない」


---


沈黙。


---


(外、鐘の音)


また村が焼かれる。


---


医師

「……連れていけ」


他の者たちが少女を囲む。


少女

「どこに……」


医師

「“次”の場所だ」


---


(場面転換:船)


嵐の海。


オランダ船。


異国の男たちと、日本人の影。


その中に——一人の女。


霞の忍び。


---


霞の女

「それが“種”か」


医師

「ああ」


霞の女

「面白い」


---


(少女を見下ろす)


霞の女

「壊すか、使うか」


医師

「生かす」


---


霞の女(わずかに笑う)

「忍びと同じだな」


---


(少女の顎を持ち上げる)


霞の女

「覚えな」


霞の女

「毒も薬も、同じものだ」


---


少女

「……いやだ」


---


霞の女

「選べないよ」


霞の女

「戦の中じゃね」


---


(少女、涙をこらえる)


---


(時間経過)


刃の扱い。


解剖。


薬草。


血。


焼く匂い。


叫び。


無言。


---


(成長した少女)


彼女の足元には——踵に仕込まれた刃。


---


師の声(重なる)

「即死させるな」


「苦しませろ」


「恐怖を広げろ」


「だが、治せ」


---


(少女、低く呟く)


少女

「……矛盾してる」


---


「それが“完成”だ」


---


(場面転換:現在へ繋がる)


鬼姫、静かに目を開く。


---


鬼姫

「……だから私は」


鬼姫

「治せるし、壊せる」


---


(小さく)


鬼姫

「どちらも“正しい”から」


---


(だが)


一瞬だけ、幼い頃の記憶がよぎる。


母の顔。


---


鬼姫(わずかに揺れる)

「……違う」


---


(すぐに消す)


鬼姫

「違わない」


---


(静寂)


---


遠くで戦の音。


---


鬼姫

「終わらせるために」


鬼姫

「続ける」


---


暗転

--

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ