6 邂逅
お待たせしまうま! 謎の連載【XO】も、残すところ
あと 2回です。作者は、コロナもコロナ後遺症も何とか
克服、今回いよいよ松本伊代、真相に近づきますですよ!
近づくだけかもけど。むしろ遠のいたりして(よせよ)
夏休みだしエコルンのビキニアーマーご査収ください。
本編には全く関係ありません(あったりして)(←ないよー)
虫の声。
「そ、そうか! 分かったぞ! 何もかも思い出した!
祥子に、ボトルで激しく頭を打ち据えられたぼくは、
そのショックで前後の記憶が途切れたんだ!」
「なるほど……」
「ぼくの思い出が歪められていた訳も、今なら分かる。
あれは祥子のせいだ。祥子がぼくを中傷する小冊子
に書いていた、ぼくの過去についての、あからさま
なでっちあげのせいだ!」
「どういうことです?」
「ぼくは祥子にせがまれて、何度も自分の思い出話を
聞かせていたんだよ…… あなたのことをもっとよく
知りたいと言われてね。ベスの話も、自殺したヤス
の話も、登校中にひき逃げを目撃した話も聞かせた。
祥子はそれらの話を勝手に潤色して、全然事実とは
違う話に仕立て上げ、小冊子にして配ったんだ!」
「つまり…… 」
「すべては祥子の妄想だよ。ぼくはそれを読まされて、
自分が話した内容とはまるで違う、あまりにも醜悪
で理不尽な改竄に、怒りを超えて衝撃すら覚えた」
「続けてください」
「祥子は、特に死に纏わるあの三つの話を選んでいた。
どれだけ悪意があったら、あんなに酷く改変できる
のか分からない。あなたは小冊子に掲載されたあの
嘘の物語を、失われたぼくの記憶を取り戻すための、
いわばショック療法として語って聞かせたんだね?」
「さすが、素晴らしい考察力ですね。感心しました」
「ああ。では、やっぱり祥子が……!」
「残念ながら、違います」
「えっ? いや、違わないだろ? あの小冊子には……」
「小冊子にはお二人が付き合っていた半年間の赤裸々
なエピソードが事細かに綴られていました。しかし
黒部さん、あなたの幼少期からの思い出など、真実
にせよ嘘にせよ、どこにも掲載されてはいません」
「嘘だ! ぼくは確かに読んでいるぞ! これもまた、
ぼくの記憶違いだというのか?」
「いいえ、そうは申しません…… あなたは間違いなく、
あの三つの話を繰り返し繰り返し読んでいたのです」
「でも、小冊子でないと読めないじゃないか?」
「読めますよ。小冊子になってなくても」
「馬鹿な…… どうやって?」
「自分で書いて、そのデータを保存していたら」
「自分で? 一体、何を言ってるんだ、何の話だ?」
「さて、もう視力もかなり回復したのではないですか?
あなたの首の曲がり具合だと、そちら側のミラーは
見えるはずですが…… 」
「…… ミラー? …… 本当だ…… 見える…… そんな!」
「見えましたか、はっきりと?」
「嘘だ! 嘘だ、嘘だ。ありえない! 絶対に嘘だ!」
「落ち着いてください。さあ、誰が映っていますか?」
「…… 祥子…… 」
いかがでしたか? もう何が何だか池乃めだかですね。
しかし謎の大河ドラマ(←えっ)も次回いよいよ完結!
どんなに思うてたのと違うても一切責任は持ちません。
読者様におかれましては、読後の感動やカタルシスに
期待などせず、ただもう最後まで読んでみましょうね!
乗り掛かった舟、毒食らわば皿まで、濡れぬ先こそ露
をも厭え…… それは、血を吐きながら続ける、悲しい
マラソンですよ(←違うと思うぞ)乞うご期待蘭奢待!




