赤井次郎
またしても更新。
翌朝・・・・・・テレビのニュースは、日比谷が逮捕されたことで、もちきりだった。
日向櫂が日比谷を捕まえたことは、伏せられているようだ。
テレビもそのことは派手に報道しない。
おそらく報道規制がかけられているのだろう。
テレビでレポーターがしゃべる。
「ご覧下さい。私は今、一連の事件を起こした容疑者のいる八街警察署に来ています。容疑者が逮捕されたのは、一昨日のことです」
「今回の事件は大きな波紋を呼んでいます。容疑者は特殊な能力者とのことです」
レポーターはよくしゃべる。
異能、ということは伏せられているが、特殊な能力、という報道はされているようだ。
警察も全ては隠し切れなかったということか。
加えてゴグアのことも報道されていない。警察署の一部が破壊されたことも報道になかった。報道規制は、相当されているようだ。
「日比谷は、いずれ拘置所から刑務所に移るだろう。」
「そうね。」
「妙に空気が乾いている。」
「そう。気のせいじゃない」
「先輩、喧嘩は、よくないと思います!」
「まあ、こいつの変な勘はよくあることだから。」
「単に、感覚の話だ。もういい、俺は帰る。」
「まだ昼なんだけどね。櫂あんた、月給からしょっぴくわよ!」
「櫂さん!」
「櫂、どうした?」
そう問う青年がいた。
◇◇◇◇◇◇
十五分後、四人は雪ヶ谷探偵事務所の所長室にいた。
「よう、櫂、久しぶり」
そう言った人物はノーネクタイにスーツ姿だった。
「ああ、どこか喫茶店にでも行くか?ここでは人の目がある」
「いや、ちょっと寄っただけだ。お前も忙しいと言うしな。また忙しくなくなったら酒でも飲もう」
「ああ、そうしよう」
「それでどんな事件なんだ?」
「報道は見たか?」
「ああ、知っている」
「すべて、報道どおりじゃないが、また異能の者だ。それと一人、魔術師も関わっている」
「!そうか、お前のかつての師か?」
「ああ、そうだ。俺はなんとしても今回の事件を乗り切らなくちゃならないんだ。何しろ俺の過去と関係あるんだからな」
「そうか。それじゃあな。何か手伝うことがあるのならまた言ってくれ。これでも、腕は落ちていないんだ。俺のエモノはお前には気に入らないかもしれないが・・・・・」
「櫂さんと次郎さんっていつから友人なんですか?」そうはるかが言う。
「それは、あの魔都からかな。」
「そうあの青龍刀のな」
「今度は私もご一緒したいわ」そう唯も言う。
「ああ名残惜しいが、さらばだ、櫂」
そう言うと、慌しく、赤井次郎は去った。その眼はまるで櫂を見守っているかのようだった。
やがて慌しく一日は過ぎる。
日向櫂にとっても、雪ヶ谷唯にとっても・・・・
「それじゃあな、所長。明日は休日だが・・・・・何か進展があるかもしれない。そうなったらまた連絡するよ」
「ええ、分かったわ。私はもうちょっと情報を分析してから帰るけれど・・・・・」
「ああ、はるかにもよろしく」
「ええ、さようなら」
そうして日向櫂は事務所を去る。
死神はまだ彼の命を奪おうとはしない。
しかし必ず死は彼にもやってくるのだろう。
畳の上での死など、日向櫂には似合いそうもない。
しかし、あるいは、彼も長生きするのかもしれない。
そうしたら、彼は自身の物語を子孫に残すだろう。
かつては殺人鬼だった男が、改心し、贖罪をする物語
其の物語はまだ始まったばかりだ・・・・・
作者ちょっと疲れています。麻雀のやり過ぎかなあ。




