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私に構わんといて  作者: ぽっちゃま
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アラスロンの仕事 3

宜しくお願いいたします。

「絵里、あなたはどうやってこれを計算したのですか?」


「う~ん、普通に暗算で、私そろばん得意やで!」


「そろばん?」


「そう、そろばん! こっちにはないの? みんなはどうやって計算しとるん?」


こちらの世界には電卓なんてものは勿論無い、そろばんもないようで、国民を含め皆計算は苦手な人が大半らしい。一桁の数字を足していくのが精一杯で、街での販売価格も一桁か、10の倍数の金額設定だそうだ。ここでは扱う数字が大きい為、下の桁から順番に計算していくため時間が掛かるらしい。それでは効率が悪かろうと、絵里はそろばんの仕組みを絵に書いて教える。


「こうな、五つの珠がついてて、… ここが、1の位、次が十の位と段々位が左になるほど上がるの、ほんで下の珠が1づつ数えて、上の珠が5つの数なんさ… 1+2やと… これで3やろ? そんで+3をすると… こう上の珠が降りて、下の珠を2つ下げる、これで 6や。 解るかなぁ~ 桁が増えても一緒さ。例えば、52+69やと、こうで、121 や な! これやと一気に計算出来るやろ♪ 暗算はこれを頭に思いうけかべながら計算してくんや。上の桁からな。 う~ん難しいな、解る? 慣れると誰でも出来るよ。私の国では10歳にも満たない子供でも、慣れると暗算でさっき私がした計算書は直ぐできる。 どう? アラスロン、説明が下手でごめんな」


皆が食い入る様に絵里の説明を聞いている。


「絵里、素晴らしいですね。このそろばんというものは。早速、作らせましょう。よろしいですか?ランスロット侯爵殿」


そう言ってアラスロンは丸テーブルでニコニコしている随分年嵩の男性達に向かい声をかける。


「ホホッ、いいもなにも御主に決定権はあるんじゃ。わしたちはそもそも実務は引退した身、いちいち伺いなんぞたてなくてもいいんじゃぞ。だが、そうじゃのう、せっかく声を掛けて貰ったから、そのそろばんの作成予算案は必要無しでも大丈夫な様に話をしておいてやろう。予算案を作っていたり案件を通すのを待ってたら時間が掛かるからの、そのそろばんとやらは早急に必要な物だと認めよう、よって直ぐに作成の準備にかかるのじゃ。」


あのお爺さん達はなにする人ぞと思ってた絵里だが、どうやら偉いさんのようだな~と見つめていたら、チョイチョイと手招きしている。何だろうと近付くと、ヒョイとお爺さんの膝の上。


「なんとも可愛いらしくも優秀なおなごじゃ。ヨシヨシ」


「本当に、可愛いの、わしにも変わってくれ、ランスよ、狡いぞ」


「「そうだ、そうだ」」


お爺さん達がもめだしたが構わずランスロットは絵里の頭を撫でる。戸惑いながらも成されるままにしていると、


「何をなさっているのですか、侯爵」


アラスロンは絵里を抱き上げようと脇に手を入れるが、それを阻止しようと絵里の腰に回していた手に力を入れるランスロット。負けずとより一層力を入れるアラスロン。勝敗はアラスロンに軍配が上がり、絵里はアラスロンの元へ。だが、力を込めて脇から持ち上げたせいかアラスロンの目の前に絵里が抱き上げられた丁度その時、胸元の釦が弾けとび、わっ思わず絵里はアラスロンの頭にすがり付く。露になった胸元は丁度アラスロンの顔に押し潰された。

お読み頂きありがとうございました。

途中で心苦しいのですが、もしかして今後の更新が厳しいかもしれません。

ご免なさい。

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