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翌日、家に取り決めで襲撃範囲外扱いの場所の家に帰宅して。次に習得する力に付いて考える。
「骨を自由な形に生成して動かす。これでも割と自由度は有るけど、……まあ、只の科学で疑似物理透過に実体分身とか出されるとね……ヤバイ奴が更に出される気しかしないのだよな」
「水霧、そう言えば物理透過はトンネル効果とかでも出来るそうですよ?」
「……ケールハイト、それを意図的に起こす方法を提示出来ないと、起きる確率は一生掛かってひたすらに試行回数を盛り繰り返しても起きる訳ないだろ? 的なレベルの確率だぞ。具体的に言うなら能力無しで通常の地面を歩いただけで地面を足が勝手に透過してすり抜けた事は有るか? と言う話だし」
「能力無しで再現性有る形では聞いた事は無いですね」
「そう言えばケールハイトは立体ホログラムが無いから見た目がアレなだけで実体分身は出来るのだろ?」
「一応出来はしますが、立体ホログラムが無いと分身扱いに成らないですし、さらに言えば、一纏め運用で利点がそれでも有るとしたら電子シールドの出力が足り無い場合の連携用ですし、出力さえ足りれば敢えて人型に纏めて運用する利点がそんなに無いです」
「あー、そうか、立体ホログラムが無いなら分身扱い自体ないか。そしてナノマシンの電子の出力さえ足りれば、わざわざ一纏めにしてもアレだと。……電子シールドをぶん回す以外で出力が大きいレベルで必要な奴なんか出来たりしないの?」
「今練習中なのも無くはないですが、それに付いてなら今内は緒です」
「そうか。……さて、俺はどうするかね、……よしアレを試してみようかね」
幾つか他にも出来る事は有るが、……さて、スピードを求められたのだし、そうだな。
「何を試してみるのですか?」
「自分の身体の鉄分を磁石化させて弾くのを攻撃の加速に使う」
「それはもう昨日やって居ませんでしたか?」
「骨大剣の運用に電子的な補助をしたのは確かにもうやって居るけど、そうだな、ゲームのスキルのモーションアシストみたいな感じの事をやりたい、と言う感じ、かな」
「つまり、ナノマシンに特定の動きにさせるための物を覚えさせて、それを使い無理矢理動く、と言う事ですか? まあ、使える場面も有るとは思いますので完全に不要とは言いませんが、自由に運用出来る物をわざわざ型にはめる必要も無いかと思います」
「……緊急回避する為に毎回自分の身体をデミコイルガンの弾丸みたいな物にするのは勘弁だよ」
「成程、つまり、立ち回りでの緊急回避補助をスキル的な感じに調整しておきたい、と」
「出力上げ過ぎて勢い付きすぎてもアレだしね」
「じゃあ今から色々と見て行きましょうか。……まあ、つまり、相当な回数弾丸に成りましょう」
「うへぇ、まあ、しょうがない、か、だが、ケールハイト側の練習は良いのか?」
「私が練習して居たのは電子シールドを砲身にしたデミコイルガンを自由に運用する事なので問題無いです」
「……それは只弾くだけじゃ無く、砲身の磁石で弾丸を継続加速してから撃ち出すとかコイルガンと言うか多分リニアガンなのでは?」
「瓦礫類とかも普通に撃ち出したいので、物によっては出力が足りない事も有ると思いますし、それでも私はデミコイルガンと言いますけど」
「そうかい、それはまあ良い。じゃあ練習だ。……それが終わったら運転免許の勉強な」
「そう言えばそれが有りましたね。じゃあやって行きましょうか」
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そしてシミュレーターの中で鍛錬を行う事にする。スペックを盛ればどんな相手でも簡単に撃破可能と成る訳では無いし、スペック格差が技量で如何にか出来る範疇以内ならスペック重視より技量重視の方が無難では有る。まあ、スペック重視型に対して技量重視型がスペックで然程格差が無いなら、ね。
「音速回避が出来る技量が有りますって奴に対して音速を超えるスピードの攻撃が出来ますとかされたら回避にも限界が有る」
「スペックだけ有れば全部解決と言う話でも無いし、技量だけ有れば全部解決と言う訳でも無い。それは解ります。単純に両方有れば良い話ですけど、技量で如何にもしようのない挙動格差が生まれない前提でじゃ無いと、スペックが無くても技量さえ有れば良いは成立し無いですね」
「技量で如何にもしようのないスペック格差と言う物を度外視するなら技量重視の方が良い、か。ここで言う技量の範疇で補える内容次第では有るけど、対戦ゲームならキャラの強さのバランス調整とか、同キャラ対戦とか、同じレベルに調整してから対戦とか、柔道とかの競技なら○○キロ級とか有るよね」
スポーツ競技ならそう言う技量で如何にもしようのない奴は前提からして排除されやすい。まあ、無差別級とか、相撲とかの例外の競技も無くは無いけど。
「確かに競技として考えるなら最低限のスペックさえ有れば、重さとか的な意味で隔絶したスペックの奴は排除された条件で戦うので、技量だけを重視でもある程度は問題無いですね。まあ、リアルの殺し合いは其処に行く為の条件なり何なりの制限以外は基本的に無差別級なのですが」
「ははは、まあ、そうだな。技量重視もスペック重視も、それに合わせて最低限のスペックなり技量なりが有ってこそ意味が有る。敵の攻撃を全部回避出来ますが、相手にダメージを通せるだけのスペックが有りませんじゃアレだしね。と話し過ぎた、練習を始めよう」
そして練習を開始した。
「デミコイルガン……と言うか、正確には弾丸にしたい物を電子的に磁石化させて電磁シールドで展開する強力な電磁石で弾く。この弾く為に使う電磁石の力の調整をすれば、挙動補助に使える、と」
それを軽く試すと腕をそれで動かす事で、風切り音が何度も生まれている。ちゃんとやれば鎌鼬くらい起こせるのだろうか?
「武器を振り回す際に武器と武器を持つ腕を磁石で弾けば、武器の振り回しの加速に使えます。まあ、それはもう水霧はやって居ますが」
「それは通常の自分の腕力で出せる速度以上の速度で武器をぶん回すのには使えるけど、攻撃の寸止めとかするのは厳しいぞ、これ。何故なら通常の自分の腕力で出せるスピードを超えているからな」
「それは逆方向に電磁石を作用させれば良いですが、一回分の攻撃用の電力を攻撃キャンセルの為に使う事になります。電力のサポート体制が無い状態では止めるのは極力避けてください」
「確かに小型の発電設備を体内に埋め込んで居るにしても一秒に電力を作れる量に限界有るしね。ま、今は色々と試そうぜ」
モーションアシストとして色々と運用を試していく事にする。まあ、小型発電設備とか、メタ的には壊される対象だが、それを有りにするなら弾丸を撃たれる前に弾倉を壊すとかエネルギー生成の器官を壊すとかと同じで、身も蓋も無い奴では有る。まあスライムで有るような全身が核的な、全身が生成器官とかの奴の話は別なのだろうけども。




