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夕焼け色の猫  作者: 鈴寿
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私って偉い!。

ドキドキッドキドキッ…。なんだろう心臓の鼓動が早い…。えっ?病気?…。心臓が胸から浮いて、ドキドキ音が胸全体に響くようだー。今日は休日で、朝の支度が終わってソファーで寛いでいたのだが、突然の動悸ー…。えっ?どうしよう?私ー心臓悪い?…。怖い、怖いよ…っ。え、でも待って、最近勤務先の健康診断終わった所だけど異常なしだったー。不安が胸一杯に押し寄せて来るー。ドキドキが一層強くなって来た気がするー。うわぁっ…ー泣きそう~…っ。ふと、手元のスマホに目を移すと、迷わず瑠花さんのメールをタップした。ー怖い、瑠花さん、どうしよう…~っっ?。病院?救急車っ??…ー。内容を簡潔に送ると、瑠花さんは直ぐに電話をくれた。半泣きで今の状況を話すと、暫くしてから「もしかしてだけど…。」健康診断で指摘がないなら、と瑠花さんが続けた。「自律神経かも…。ほら、最近凄く大変で、食べ物も受け付けない位だったでしょうっー。今、心身の疲れが出たかも…?。」ーあっ!!あ~…。ありましたね!あったよ~…。なんか今は、他人事みたいだけど…。なるほど…。今、身体に来た、と?。そうだとしたら病院行っても、検査を回って異常なしの結果になるんじゃないかと、瑠花さんは言う。その上で、私が今感じている内容も細かに推測しては、都度に説明してくれた。…子供の時から健康面では苦労していると以前聞いたが、実感する…。色んな辛い体験を繰り返したんだろうな…。…ーでっ?私っ?、どうしたらいいの~…っ?。泣き声も震え、スマホを持つ手もフルフル震える~…。…「私のサプリメントが効果あるかもしれない。何時も余分に持っているから、試してみてっ。」予備用に仕舞っている分を引き出したら、部屋のポストに届けてくれるそうだー。数分程待つと、扉の向こうで、コトンッと小さな音がしたー。両手を胸の前に握り締め、ソワソワした仕草でドアを開ける。可愛い小さなピンクのビニールバッグに2袋のサプリメントが入っていた。両方共GABA系サプリメントだ…。小さなメモに、丸い文字で、「取り敢えず一粒ずつ飲んでみて。」合うようなら、さらに一粒ずつ増やして様子みてと書かれていたー。コップに水を注ぎ、跳ね動く心臓に震える手でサプリの袋を破るーてかっ、破ろうとしている、がっ。汗ばんで、プルプルと振戦する指は、動きも鈍麻で、イライラが頂点に来そうーっ…。仕方なくテーブルの上のペン立てに挿してある、鞘付き挟みでチョキチョキ切るー。最初から、そうすれば良かったかなぁ?~…っ。一粒ずつ口に入れ飲み込もうとするが、なんだか変な緊張が身体にあって、2つの小粒が喉の奥に残る…ー。3回目位で、ようやく喉元から、無理矢理流し込むー。両拳を膝の上に置き、唯唯、身体に集中した…。それしか、なかったのだ…。何分経ったろうか…ー。あれ?鼓動が、小さくなった…ー?~…。あれ…ー?~…。え、嘘っ!。えぇっー!っ。パァッと視界が明るく見え、前を見据えたー。瑠花さんが言った通りに、もう一粒ずつ口に入れた。今度はスッと飲み込める!ッ。又少し時間を置くと、消えたー?…消えたわ…ーっ?~…ドキドキが、ないよっ!。えーっ嘘ぉ~…?。瑠花さぁんっ神っ!。神だしっ!!。キャー!ッ。てなメールを送信したら、時間さえ感じない返信。喜びの言葉と、サプリメントの購入先も送付されているが、なんだ、とてもリーズナブル。色んな系統のサプリメントを試して一番身体に合ったのだとか。勿論即購入手続きした。ーやれやれ~…っ安心、安心。でも、ほんと、瑠花さんは凄い!っ。そんな私に「ー怖い辛い、酷過ぎる経験をしたのに、藍さんは、強い意思で頑張ったねっ。今は疲れが一気に出たけれど、逆に言えば、もう全部終わったんだよ。苦痛の全てに勝ったんだよ。藍さん偉かった!偉いよっ。」ポロポロッ、ポロポロッ涙が溢れ、手に持つスマホの画面を濡らす…。もうっ!ッ泣かせないでよっ…瑠花ー。ーそうか、私っ!勝ったんだっ!、終わったから、疲れが一気に出ただけなんだっ!。なんだぁ~…。ふふっ、ふっ…。そう、そうよっ!ッ。私、藍はっ、偉いっ!ッ。最高じゃんっ!ッ。…ーあれっ?~…なんか、眠い…ー。あ、そういえば、なんか副交感…神経…ーとか、なんとか、刺激するから、ちょっと、眠くな、る、とか?瑠花さんの、メール…。…ー眠い…ーわぁっ。なんか眠気ってより、脳に無理矢理、眠らされてるって感じ…ー。枕に顔を埋めたらーもう意識は保てなかった。…ー。…気が付くと窓の外は、薄い炭を流したような夕暮れ…。3時間は寝た、かな?。ー墨絵のような安定した山々を映し、今日も暗闇がゆっくりと、広がって行くのだった…。

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