戦いの後
騎士は紛れもなく卑怯者だった
寝ている竜を後ろから襲った
ソロリッソロリと近づく
馬鹿な話だ
嗅覚、聴覚、で既にバレていたが、知らんぷりを
決め込んでいた
首を180度曲げて火炎ブレスを吐くだけで
消し炭になると決め込んでいた
実際そうなった、、、がそれは戦いの後だった
素早い跳躍で背中に剣を突き刺した
「こんな人間ごときに背中に傷をつけられたのは
初めてだ」
竜は飛翔した騎士を背中に乗せたまま
飛び立つ
何処かの崖にでもぶつければ死ぬはずだ が
騎士はそれでも諦めない
どうせ片手で背中に食い込んでいる剣を支えてる
だけだ、じき落ちて死ぬ
騎士の背中からもう一本剣があった
竜の背中にまた縫い付けるように刺す
蚊に刺されたほどの痛みしかないが
こんな事は初めてだった
急激に上空から下空へ落下
叩き落とせば死ぬはずだ
騎士は動じない、というか圧で動けない
そこからの記憶がない
竜の爪で身体を裂かれ、牙で噛みつかれ、
口からの火炎ブレスで半死半生だ
だが、竜は死んでいた
俺も死にそうだ!
なんだか解らんがとにかく良しだ!
ハァッハァッハァっハァッ
ボロボロになった派遣された騎士
戦闘中は常に全力だった
傷を癒すため
母なる泉に来たがもう限界だった
・・・駄目だ、、意識を手放した
暗い、、、ただ暗い海の中にでも居るようだ
急激に浮上した
全裸の少女が口うつしで水を飲ませてくれていた
どおりで美味しいわけだ
そなた、名前は?
身振り手振りで伝えようと頑張っているが
言葉は話せないみたいだ
くっ、うぅぅ!
竜の爪と牙、口から吐かれた火は
致命傷だ
治癒術師を呼んできてくれないか?
金なら払う!
懐の金貨を取り出して少女に渡す
少女は受け取った金貨を眺めて手に持ち
歯で噛み締めた
へ?
なに?なに?なに?なに?
不味そうに吐き出す
ペッと唾を吐き捨てる
はははっ駄目だ俺はこんなところで死ぬのか?
裸の少女は目をカッぴらいている
ンンンンンん?ん?ん?
確かに少女の涙は美しいが
何をしたいんだ?コイツは?
口、、、アケロ、、、オマエ
はははっ良いだろう付き合ってやる
んぁっ!と口を大きく開ける
少女の涙は俺の口の中に落ちた
コレで最後か、気づけは夜になっていた
焚き火の明かりがほのかに温かい
身体の炭化がなくなっている
裂かれた傷もふさがっていた
潰された足も元通り とはいかなくても
真っ直ぐのびていた
ぁ!あわわ
お前何者なんだ?




