◯懐石コース二品目!
「懐石コース二品目! 『椀物』は、アーマード・クラブの殻出汁・味噌仕立てよ!!」
「無茶だリズ! あいつの装甲は戦車の砲撃も弾くんだぞ!」
「関係ないわ! 硬い殻には……『関節』がある!!」
リズの体術が炸裂する。
彼女はカニが振り下ろした巨大なハサミを、ミスリルの鍋蓋で受け流すと、そのままアームの上を駆け上がった。
狙うは、甲羅とハサミのつなぎ目。わずか数ミリの隙間。
「ここよッ! 『解体・一の型:甲羅割り』!!」
ズドォォン!!
正確無比な一撃が、カニの関節神経を断ち切った。
巨大なハサミが、ボロっと崩れ落ちる。
「はい、まず一本! ジョーカー、回収!」
「イエッサー! いやー、いい身が詰まってそうだねぇ!」
ジョーカーがワイヤーを飛ばし、落ちたハサミをキャッチする。
カニは残った足で暴れ回るが、リズにとってはただの「活け造り」の準備運動に過ぎない。
「次は足ね! スープにするから、いい出汁が出るように……粉砕してあげる!」
もはやハンティングではない。
これは一方的な「調理」だ。
俺はため息をつきながら、トラックの速度を緩めた。
こいつらといると、世界の終末さえも、ただの「食材の宝庫」に見えてくるから不思議だ。




