表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/3

ヒーローノ日常話

 

 鏡に向かって、笑顔を作る。

上手く笑えているか分からない。

指先で口角を無理矢理上げる。

うん、これならなんとか。

ヒーローに笑顔は欠かせない。

小さい頃から憧れてたヒーローに、今からでもなれるだろうか。



 僕は一人、いつもの通学路を歩く。

幼馴染たちは既に集合場所に居るんだろう。

そして、僕は怒られるんだろうな。

そんな光景が脳内で繰り広げられる。

少し遅れ気味だったから、自然と急ぎ足になる。

ヒーローは遅れてやってくるものだろう?

でも、ヒーローが遅れてきたら待ってる人達はどうなるんだろう。

犠牲者が増えるだけじゃないかな。

そんなことを考えながら、晴天のもと走っていった。




「遅いぞ、空」


 予想通り、幼馴染一真面目さんな友明ともあきに怒られた。

鏡で練習した笑顔を友明に向ける。


「ごめんごめん、笑顔の練習してた!」

「笑顔を浮かべながらごめんと言われても、悪気を感じないんだけど?」


 友明はそう言い、やれやれと首を振った。

一応、悪いとは思ってるんだけどね。


「また、ヒーローごっこか……」

「ごっごじゃないよ! 僕はいつか、ヒーローになる男だよ、和君」


 笑顔からドヤ顔に変え、隣に居る目つきの悪いかず君に言い放つ。

溜め息を吐かれた気がするけど、僕はそんなことは気にしない。

幼馴染の数を確認する。

友明に和、あともう一人足りない。 


「あれ?悠君は?」

「桐沢さんの所だよ」

「……そっか」

「ほら、遅刻するから早く行こうぜ」

「そうだね、ほら行くよ空」


 僕らは再び、学校へと向かう道へ歩き始めた。




 学校の前まで来ると、予鈴が鳴り始めた。

HRが始まるのは、あと5分。


「やべっ、走れ二人とも!」


 和の呼びかけに駆け出す。

下駄箱に急いで靴を入れ、校内を歩くための物に履き替える。

もう他の生徒は教室に入ったらしく、廊下には人一人も居ない。

慌ただしい一日がこれから始まろうとしてた。


「セーフッ!」


 本鈴が鳴る前に教室に滑り込むことに成功した。

クラスメイトは教室の中で騒がしかった。

いつも通りの風景。

けれど、その日はなんだか様子が違っていた。

夕ちゃんが飛び降りたあの日のように、どこか様子が違ってた。

 

言ノ葉ナイフの続きにあたる話です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ