光と影 5
資料室は朱莉達のクラスの上の階にある。
階段を上り右へ曲がると、資料室の文字が見える。
朱莉は資料室の扉を開けた。
資料室は、沢山の本が積み重ねられていた。
「すごい量の本。」
まるで、図書館の一角のようだ。
だが、少し図書館とは違う。
本棚はあるが、そこに本はほとんど入っていない。
教室より少し小さな部屋には大きな出窓がある。
その横には大きな机が置いてある。
少しホコリっぽい匂いの部屋へ足を踏み入れた。
部屋に入り、朱莉は黒いカーテンを開け、窓を開けた。
すると、薄暗かった部屋に、眩しいほどの光が入ってきた。
「これ、昼休み中に終わらないぞ・・・。」
涼太はぼそっと呟いた。
昼休みの残り時間は20分程だ。
「そうだね。放課後までかかるかも・・・。まぁとにかく掃除しよっか。」
朱莉は涼太の方へ振り向き微笑んだ。
おろしていた長い髪を腕にはめていたゴムで一つにまとめる。
その時、風が吹き朱莉の髪をなびかせる。
そんな姿に涼太は見とれるように見ていた。
「ん?どうかした?」
「姫戸って、美人だよな・・・。」
突然の事に驚いた。
「とっ突然どうしたの?」
「いや、ちょっと思って・・・って俺何言ってんだろ!ごめん!」
涼太は無意識に声に出ていたらしく、それに気づいた涼太は顔を真っ赤にして朱莉に背を向けた。
「・・・。」
朱莉は、初めは言葉を失ったが、涼太の顔を見て声をあげて笑った。
「そんなに笑うなって!!」
声をあげて笑う朱莉の目には、涙が溜まっていた。
「・・・。姫戸がそんな風に笑っているの初めて見た。」
「えっ?」
「そっちの方がいい。」
涼太は満面の笑みで朱莉を見た。
その笑顔は部屋に差し込む光よりも眩しく見えた。
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タルト☆




