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俺だけが省かれた。  作者: うぉっほぉ!
序•無知とは怖いもので
12/21

第二章【旧迷宮の少年】  まだ15時。

「で、何で僕に死んで欲しいんです?」

 俺は、「お話」したことによって、落ち着きを取り戻した神々に問うた。


 神に正座をさせて話すのは俺が初めてではなかろうか。


「わしの手続き忘れのせいなのじゃ、、」

 アマテラスと呼ばれていた女神は、座ったままこちらに顔を向けて言った。

 座っても尚、身長の大きさを感じさせられる。

「手続き忘れ?」

 答えになってないし、余計に混乱してきたぞ。

手続きって何のことだ?

「進化とか諸々の手続きじゃよ」

進化とか?諸々、、?


「んーっと、、簡単に説明させてもらうわね」

 ちょこんと座った、幼い容姿の女神が話に入ってきた。

 経緯はどうであれ、現状を説明してくれるのはありがたい。


「【ファーストスキル】って聞き覚えあるかしら」

「聞いたことはありますね」

 持ってはないけど、、。


「恐らく、君以外の人間全てが取得したわ、「ボード」と合わせてね」

 ボードって板さんのことか。


「このことを「進化」と呼んでるの」

「で、人類の身体からだを一度「迷宮」に移せば「進化」させることができるわけ」

 幼い容姿の女神は、相槌すら打つ暇なく淡々と事を話していく。

「訳あって私たちは、人類を「進化」させたい。だから「迷宮」に転移させたの」


「これをするために必要なのが「手続き」」

「だけど、拓次くんの分の手続きを忘れてしまったから、君は転移されなかった」

俺、「個人迷宮」にがっつり落ちたけどな。

【ファーストスキル】はもらえなかったのに。


「そう、問題はそこなのよ」

 どこなのよ。

 というか、当然の如く考えてることに対して話してくるのは慣れないな。


 、、問題っていうと、【ファーストスキル】が貰えなかったことかな。

「違うわ」

 じゃあ迷宮に「落ちた」ってことが問題か。

「それも違うわね。「個人迷宮」、言い換えれば「旧迷宮」に落ちたことが問題なのよ」


 旧迷宮?


「ちなみに、あなたが自死しない限り、【ファーストスキル】を取得することはできないわ」


 え?


「オモイカネ、そろそろ返さねばバレるのじゃ」

「そうね」


「拓次くん。改めてお願いするんだけど、自死してくれないかしら?」

「自死したら蘇ります?」

「そんなことある訳ないじゃない」


 あれぇ?


「そろそろ返す準備をするのじゃ」

「わかったわ」

「拓次くん、最後に伝えておくわね。あなたの進化は「異常」で「想定外」なの」

「まぁできる限りは直しておくのじゃ!」


 これ、あんまり事情わからずに返される流れだ。


「神に通ずる我願う。古きを新たに!理に成れ!」

改新(神ノ力)!」

「神に通ずる我願う。あの場にかの者を!理と混じれ!」

大穴(神ノ力)!!」


 女神はそれぞれ別の魔法を唱えた。


「また俺落ちるのぉ!?」


ーー。


 落ちた先は俺の家だった。

 家の周りにはなぜか人だかりができてるし、ヘリコプターが飛んでる音がする。


「天田さーーん!出てきて下さーい!!」

 警察っぽい人が扉の前で叫んでもいる。


「もうわっけわからん!」


 ちょっとお家にこもってたいかなぁ、、。



〈称号【家出たら負けかなと思ってる】を獲得しました。〉

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