おとぎ話
「お母さん。猫族の英雄クーロのお話してにゃ~。」
「もう仕方ないわね。お話が終わったら寝るのよ。
昔々、リーガイヤ帝国という国がありました。リーガイヤ帝国は大変栄えた国で、人々は笑って生活をしていました。畑には作物が沢山実り、国民はお腹一杯にお食事ができます。勿論、魔物はいましたが、優秀な騎士団が退治していました。国民みんながこの幸せは永久に続くのだと思っていたのですが、幸せは続かなかったのです。現れたのです・・・魔王が。魔王は魔物達を引き連れて私達人間に戦争を仕掛けてきたのです。勿論人間達も戦いました。ですが人間達は連戦連敗です。リーガイヤ帝国を中心に様々な国が協力して戦ったのですが、魔王には勝てませんでした。リーガイヤ帝国の皇帝は悩みました。このままでは人間は滅びてしまうと。悩めど悩めど解決策は思い浮かびません。皇帝は疲れていたのか眠ってしまいました。すると夢の中に女神様が現れたのです。女神様は皇帝に勇者と5人の英雄を探して、魔物を倒しなさいとお告げをしたのです。勇者はすぐに見つかりました。皇帝の長男アベルが勇者だったのです。勇者アベルは5人の英雄を探す旅にでました。5人の英雄の見つけ方は簡単です。5人の英雄が勇者アベルと握手すれば手が光るからです。1人目は町の教会で出会う事が出来ました。聖女イリナです。聖女イリナは大変美しい女性で、治癒魔法の達人です。」
「勇者アベルと聖女イリナは結婚するにゃ!」
「そうね。2人は旅を続けます。2人目は大きな町で出会う事ができました。剣聖ジークです。ですが、剣聖ジークは中間になることを拒みました。そこで、勇者アベルは剣聖ジークに決闘を申し込みました。自分が勝ったら仲間になる事を条件に。勇者アベルと剣聖ジークの決闘は熾烈を極めました。ですが最後に勇者アベルが辛くも勝つことができ、剣聖ジークを仲間にすることができたのです。」
「さすが勇者は強いにゃ!」
「3人は次にドワーフの国に向かいました。ドワーフの国の国王に訳を話して、英雄を探してもらいましたがなかなか見つかりません。ドワーフの国の国王は困りました。戦える国民全員を調べたのですが、英雄は見つからなかったからです。国王が諦めかけてたところに、宰相が罪人はまだ調べてないと言ったのです。罪人を調べてみると、なんと英雄がいたのです。不動の盾グースです。不動の盾グースは無実の罪で囚われていたのです。不動の盾グースは勇者アベルに感謝して仲間に加わりました。」
「不動の盾グースは地味にゃ・・・。」
「フフフ。シーロは派手好みね。不動の盾グースを仲間にした4人はエルフの国に向かいました。エルフの女王に訳を話して英雄を探します。英雄はすぐに見つかりました。エルフの女王の3女、大魔女エリナです。大魔女エリナは大変美しい女性でした。勇者アベルも剣聖ジークも不動の盾グースも目を奪われるくらいに。だらしない顔をしている勇者アベルに聖女イリナの鉄拳が炸裂したのは仕方ないことでした。」
「聖女イリナ・・・こわいにゃ・・・。」
「そうですよ。シーロ。浮気は鉄拳制裁なのです。
5人は次に獣人族の国に向かいました。獣人族の国は沢山あります。獅子族の国、虎族の国、熊族の国、狼族の国、狐族の国、犬族の国、猫族の国などです。勇者アベル達は強い種族の国から向かいました。しかし、獣人族で一番強い獅子族の国には英雄はいませんでした。次に虎族の国に向かいましたが、虎族の中にも英雄はいません。熊族、狼族、狐族、犬族の国にも英雄はいませんでした。勇者アベル達は諦めかけました。ですが聖女イリナが言ったのです。猫族が弱い訳ではないと。戦う意思が有るか無いかだと。勇者アベル達は猫族の国に向かいました。そこで見つけたのです。最後の英雄クーロを。ですが剣聖ジークが馬鹿にしたのです。猫族が戦えるのかと。怒った猫族の英雄クーロは剣聖ジークに決闘を申し込みました。決闘はすぐに終わりました。猫族の英雄クーロの圧勝でした。これには勇者アベル達も驚きました。剣聖ジークは納得がいかず、何度も挑みましたが猫族の英雄クーロに勝てません。それもそのはず、猫族の英雄クーロは空間魔法の使い手だったのです。空間魔法は空間を支配する強力な魔法です。空間を支配された剣聖ジークは半分の力も出せなかったのです。」
「さすが我らが英雄にゃ。僕も英雄になりたいにゃ!」
「沢山勉強しないと英雄にはなれないわよ。
勇者アベル、聖女イリナ、剣聖ジーク、不動の盾グース、大魔女エリナ、猫族の英雄クーロ、仲間は揃いました。勇者アベル達は魔物を倒しながら魔王城に向かいます。ある時には大巨人を倒したり、海の魔物クラーケンを倒したり、休む暇もありませんでした。勇者アベル達は傷つきながらも何とか魔王城に辿り着きました。これから魔王との闘いが待っているのです。傷つくでしょう。誰かが死ぬかもしれません。ですが皆の顔には恐怖はありません。ここまでの戦いで認め合ったのです。自分達なら魔王を倒す事ができるだろう。いや、自分達しか倒せないだろうと。勇者アベルは皆を鼓舞して魔王の間にむかいました。魔王との闘いは熾烈を極めました。猫族の英雄クーロが空間を支配し魔王の力を弱め、不動の盾グースが魔王の攻撃を抑えて、大魔女エリナが大魔法で攻撃します。勇者アベルと剣聖ジークが剣で攻撃し、聖女イリナが傷ついた仲間を癒します。戦いは何時間も続きました。ですがとうとう勇者アベルの剣で魔王を倒す事ができました。
勇者アベル達はリーガイヤ帝国に戻り、皇帝陛下に魔王討伐の報告をしました。それから勇者アベルと聖女イリナは結婚をして幸せに暮らし、剣聖ジークは騎士団長になり、帝国を守りました。不動の盾グースはドワーフの国に帰り、お姫様と結婚して国王になり、大魔女エリナはエルフの国に帰り巫女になりました。ただ、猫族の英雄クーロの行方は分かりません。今もどこかで戦っているのかも知れません。猫族は自由気ままですから。」
「僕は12才になったら冒険者になるにゃ。そして旅をするにゃ!」
「はいはい。その為には強くならなきゃね。もう寝なさい。おやすみ。」
「おやすみにゃ。」




