オークションスタート 2
私はある程度水面が下がった所で、天井の岩肌を掴みながら船を進めた。
「アークコアは国が買い取ってくれる」
どこに持っていけば引き取ってもらえるのか? そこまで考え、私は見落としをしていることに気が付いた。
「国がアークコアに懸賞金をかけるのは、オークションの後か……」
アークコアをアテにしていた私は、頭を抱えた。
魔封の指輪の落札価格は最低500万マネー。
短期間でそれを稼ぐことなどできない。
指輪を手に入れるには、落札された後、落札者から買い取らなければならないようだ。
私はアークコアをどこかに隠し、オークション当日まで適当な宿屋で時間を潰すことにした。
砂漠地帯のサボテンが3つある地点にやって来た。
この中心に穴を掘り、アークコアを埋める。
「ここなら分かり易い」
埋め終わると、私は街の宿屋へと向かった。
途中、オークション会場に向かい、開催日を確認する。
オークションが行われるのは、明日の午後からだ。
私の現在の所持金は500マネー。
冒険者がよく利用する、簡易的な宿にしか泊まれなかった。
「……やけに薄い布団だな」
部屋は6畳しかなく、二段ベッドが左右に設けられている。
上にはどこぞの誰かが眠っており、まるでカプセルホテルだ。
翌朝、私はすぐにオークション会場へと向かった。
ここで、落札者の名前と住所を聞き出さねばならない。
会場のEの8列という席に座る。
「……フォックス少年に、マリーさんも来ているな」
私は、フォックス少年の姿を確認し、安堵した。
なぜなら、フォックス少年は前のデータでは死んでしまうからだ。
オークションがスタートし、前回と同様のアイテムが、同様の価格で落札されていく。
いよいよ、今回の本命の魔封の指輪が出品された。
「500万マネーで、パズル伯爵が落札!」
私は、オークション後、パズル伯爵の元へと向かった。




