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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
コスモゾーンB章 アサルトアルファ。

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17話 任意転移。

本日の2話目!


 17話 任意転移。


 通路を進む。

 壁に埋め込まれた魔導センサーが、四人の存在を逐一走査しているのがわかる。

 数歩ごとに、目に見えない『確認』が入った。


 やがて、地下へと続く昇降機へ。

 無音で降下していく箱の中で、誰も口を開かなかった。


 到達。


 案内されたのは、施設の地下。

 そこからさらに、幾重にも重なったセキュリティを通過する。


 魔力認証。

 位相照合。

 存在強度測定。


 最後の扉が開かれた瞬間――

 空間が、広がった。


 地下とは思えないほどの巨大空間。

 天井は高く、視界の限界近くまで広がっている。

 にもかかわらず、支柱は一切見当たらない。

 『支えている何か』が、常識の外にあることだけが伝わってくる。


 空気が違う。

 わずかに重く、わずかに乾いている。

 魔力密度が、地上とは明確に異なっていた。


 その中心に鎮座しているのは――


 巨大な魔導ゲート。


 雷門ほどの巨大な環状構造体。

 黒と金で構成されたそれは、鈍い光を帯びながら静かに佇んでいる。


 だが――ただの構造物ではない。


 視線を向けた瞬間、ほんのわずかに焦点がズレる。

 輪郭が微細に揺らぐ。


 空間そのものを押し曲げている。


 そこに『ある』だけで、周囲の位相を侵食している存在。


 ゴーバイは、その前に立ち、淡々と説明を始める。


「これが、異世界転移用のゲート……異世界探索部署の総力をあげて完成させたものです。まあ、『センエース神帝陛下お手製の神器』を複数使用しているので、偉そうなことは言えませんけどね。正直、『我々の技術では作成不可能な高位神器』がなければ、転移ゲートを稼働させることはできません」


 言葉とは裏腹に、そこに卑屈さはない。

 ただ事実を述べているだけだった。


 すでにゴーバイの手は動いている。


 腰元に装着された専用の魔法端末を展開し、幾重もの魔法陣を同時に制御していく。

 展開された術式は立体的に重なり合い、層を成して回転している。

 視線すらほとんど動かさないまま、指先だけで操作を完結させていく様は、もはや技術というより『処理』に近い。


 ――やがて、軽く指を弾き、


「それで、こっちが帰還用のアイテムです」


 四つの指輪が、空中に浮かび上がる。

 淡い光を帯びながら、それぞれが緩やかに回転している。


 指輪の内側には、極小の術式が刻まれている。

 ただの転移装置ではない。

 『帰還点を固定したうえでの強制引き戻し』に近い構造だった。


 それらは静かに移動し、それぞれの手元へと収まった。


 レンは無造作に指輪をはめ、軽く手を振って感触を確かめる。


「……これも、またすごいマジックアイテムっすね。誰でも異世界転移できるようになる指輪とか。まあ、もう、いまさら驚きはしないっすけど……」


 軽い口調だが、その目はわずかに細められている。

 性能は測っている。


 ミカンは慎重に魔力を流し、安定性を確認する。

 流入量に対する反応速度、位相のズレ、逆流の有無――すべてを一瞬でチェックしていた。


「……帰還特化型か。暴走はしにくい設計だな」


 小さく呟く。


 ユズは一度だけ視線を落とし、指輪をはめる。

 基本、彼女は、全てに対してどうでも良さそうに対応する。

 これは、完全に性根の問題。

 あえてそうしているのではなく、根っからの態度が表層に滲み出ているだけ。


 四人は、自然な流れでゲート中央へと並ぶ。


 足元の床には、転移用の魔法陣が薄く刻まれている。

 まだ起動していないにもかかわらず、わずかに震えていた。


 ――『向こう側』と、すでに繋がりかけている。



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ヒーローごっこをしていただけなのに、気付いたらカルト教祖になっていました また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
地下深くに隠された、常識外の高位神器を用いたゲート。 そして、それを淡々と完璧な技術で操るゴーバイの処理 まさに「ゼノリカの心臓部」というべき、 冷徹で合理的な空間の描写に圧倒されました。
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