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崔浩先生の「元ネタとしての『易六十四卦』」入門  作者: ヘツポツ斎
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【乾兌】夬(いまは思いとどまるべきである)

かい 引用19件

揚于王庭,孚號,有厲,

告自邑,不利即戎,利有攸往。

 王庭にて誠なるを叫べば、咎あろう。

 まずは自らの邑にて無実を告げよ。

 いたずらな決起はよくない。

 邑を説得してのちにゆけば吉。



初九:壯于前趾,往不勝為咎。

 その初速は鋭いも、

 いたずらにゆけば勝てず、咎となる。


九二:惕號,莫夜有戎,勿恤。

 恐れ、叫び、夜の襲撃を警戒せよ。

 さすれば憂い無し。


九三:壯于頄,有凶。君子夬夬,

   獨行遇雨,若濡有慍,无咎。

 顔に闇雲に決起せんとする意志が浮かぶ。

 凶のきざしである。

 君子の誰もが決意を胸にする中、

 ひとりで行けばひとり雨に濡れよう。

 ひとり恨みを買うこともない。

 いまは立ち止まられよ。さすれば咎なし。

 

九四:臀无膚,其行次且。

   牽羊悔亡,聞言不信。

 尻に皮なくば安座も叶わず、

 車に乗り進むことも躊躇されよう。

 羊の足にて牽かせれば悔いもなし、

 余計な言葉に耳を貸すことはない。


九五:莧陸夬夬,中行无咎。

 ヤマゴボウを抜き去らんと考えるならば、

 よくよく中道の行いに徹されよ。

 さすれば咎もなし。


上六:无號,終有凶。

 叫んではならぬ。

 ついには凶となろう。



○下経 第四十三卦 夬

 その経緯そのものだけを見れば成功続きのように見えるが、そのまま進んでしまうと致命的な破局が待つ。考えてみればこれこそ最悪な卦なのやもしれぬな。途中までいいこと続きであればあるほど取り返しがつかぬ事となるわけである。その道は安寧に見える、見えるからこそ薄氷を踏むが如き心地で進むように、となろうか。



■採取された引用は実例及び引用内容の紹介のみとする。


・漢書30 芸文

 易曰:「上古結繩以治,後世聖人易之以書契,百官以治,萬民以察,蓋取諸夬 。」「 夬 ,揚於王庭」,言其宣揚於王者朝廷,其用最大也。(夬)

・後漢書62 荀悦

 昔在上聖,惟建皇極,經緯天地,觀象立法,乃作書契,以通宇宙,揚于王庭,厥用大焉。(揚于王庭)

・後漢書80.2 高彪

 古之君子,即戎忘身。(即戎)

・宋書14 礼一

 周禮巾車職,「建大赤以朝」,「大白以即戎」,此則周以正色之旗朝,以先代之旗即戎。(即戎)

・宋書18 礼五

 尚書云:「一戎衣而天下定。」周禮:「革路以即戎。」又曰:「兵事韋弁服。」(即戎)

・宋書18 礼五

 革路,建赤旂,十有二旒,以即戎。(即戎)

・宋書47 劉懐粛

 故晉壽太守姜道盛,前討仇池,志輸誠力,即戎著效,臨財能清。(即戎)

・後漢書31 杜詩

 功臣之望,冀一休足於內郡,然後即戎出命,不敢有恨。(即戎)

・後漢書104 五行二 注

 陳留、濟陰迎助,謂為離德,棄好即戎,吏民殲之。(即戎)

・三國志1 曹操 注

 今殿下即戎三十餘年,功德著於黎庶,為天下所依歸,應天順民,復何疑哉!(即戎)

・論語 子路 

 善人教民七年。亦可以即戎矣。(即戎)

・晋書1 司馬懿

 是時大修宮室,加之以軍旅,百姓饑弊。帝將即戎,乃諫(即戎)

・晋書10 司馬徳文

 及有司以即戎不得奉辭陵廟,帝復上疏曰(即戎)

・晋書25 輿服

 革路建大白,以即戎兵事,亦以賜四鎮諸侯。(即戎)

・晋書61 劉喬

 吾州將荷國重恩,列位方伯,亦伐鼓即戎,勠力致命之秋也。(即戎)

・晋書89 虞悝

 古人墨絰即戎,況今鯨鯢塞路,王室危急,安得遂罔極之情,忘忠義之節乎!(即戎)

・魏書19.2 元澄

 居無一椽之室,家闕儋石之糧,而使怨苦即戎,泣當白刃,恐非歌舞之師也。(即戎)

・魏書62 李彪

 周季陵夷,喪禮稍亡,是以要絰即戎,素冠作刺,逮于虐秦,殆皆泯矣。(即戎)

・宋書81 顧覬之

 凶數所挻,率由踐逆,聞言不信,長惡無悛。(聞言不信)



周易正義

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