射精拳
シコシコ豆知識
忍津は、特殊なクナイを用いて分身を作り、戦う。しかし複製されたクナイには実体が無く、姿は見えても当たることはない。奥義・絶封刃は、範囲内にいる敵の視力と聴力と触覚を奪う技である。しかし、自身もその結界内に入ったら感覚を奪われるため、初見で即殺しできるような便利な技ではない。
四股さん、、四股さん、、!早く助けなければ…!
「あたりぃ!!」
「当たるかっ!」
「甘ぇ‼︎」
忍津はそれをひょいと避けて、再び四股にクナイを突き刺す。
っ!!、攻撃を避けた!やはり、クナイを使えるのは本体だけなんだ!
…今度こそ私の手で、仲間を救ってみせる。
「そろそろ飽きてきたな。これで終わりだ!!」
出た、分身による一斉攻撃!
動きを注視し、クナイを使う動きをするやつを見つけなければ。
こいつでもない、こいつでも、、、あれだ‼︎
「くらええええええ!!!」
「多重磁結界・改」
ブイイイイイイン
忍津がクナイに最大の力を込め、俺に差し向けた瞬間、凩の多重磁結界が分身5体を貫いた。
消された分身は一斉に消え、あたりは煙に包まれる。
「やっぱり!クナイに実体が無いなら、あなたを刺すためにクナイありきの構えをしている、そいつが本体で間違いありません!!」
「なっ!?」
忍津は、技を見破られて大きく驚いているようだ。ありがとう、凩。最後は俺が、期待に応える。
分身は消え、残るは開剣を構えた正面の一人のみ。
「関係ねぇ!この短刀で、腕ごと切り裂いて終わりじゃぁぁぁ!!!」
「絶対を誇る一輪の剣<絶剣>(ゼッケン)」
忍津は全ての力を剣に込め、黒いオーラが漏れ出る剣を振りかざす。
だが、、、もうすでに俺のシコリティは準備済みだ!!
「負けるかああ‼︎」
「射精拳!!!!!」
ドゴオオオオン
刀と拳は激しくぶつかり、オーラを纏って押し合う。だが、忍津の力は相当強い。しかも俺の右拳には、ぶつかった衝撃でヒビがはいっている。めちゃくちゃ痛い。
「どうしたぁ⁉︎骨でも折れたかよ⁉︎」
クソっ、これじゃ、、、負ける。
「絶剣の能力はなぁ、こっからだ‼︎」
忍津は刀を一度引き、俺の右拳に真っ直ぐ突き刺した。
俺は思わず、一度拳を引いた。
「こいつは刺した深さに応じて、刀の先端で大爆発を起こす!お前の腕はもう無いも同然だ‼︎」
そう言って刀に力を込め、折れた手のさらに深くに刀を突き刺す。
「ぐあああああああああ!」
刀を抜かれ、右拳からは血が溢れる。
「さあ、カウントダウンといこう。」
3
2
1
…
『なんだ?なぜ爆発しねえ⁉︎』
「残念だったな…。俺のシコリティに単純な爆発は効かねえんだ。」
「なっっ!?まあいい、真っ二つにして終わりにしてやる!その右腕で防いでみやがれ‼︎」
忍津は再び刀を振り上げた。俺も拳を構える。
今度は、絶対に負けない。
「うおおおおっ!」
ガギイイイン
再び拳と刀し衝突する。やはり、ボロボロの右拳では押されてしまう。
だが、今度は勝てる!
バースシコリティ!
俺は、さっきくらうはずだった爆発を右拳から放出する。その爆風により、忍津の刀は消し飛んだ。
「なんでっ!?」
そして対抗する力を失った拳は、再び加速し、困惑する忍津の腹に直撃した。
「ここだぁぁぁぁ‼︎」
最大出力:射精拳‼︎
金玉が光り、忍津に全てのエネルギーが伝わる。
「ぐおわぁぁぁぁぁ‼︎‼︎」
グシャッッ
あたりを取り巻いていた爆炎と砂煙が晴れる。
俺の拳は、忍津の腹を貫通していた。
「あ……あぁ……ガフッ」
忍津は大きく血を吐いた。
「これだから…シコリストは…。」
そう言い、後ろに倒れた。
俺の……勝ちだ。
俺はそこで力を使い果たし、その場で地面に倒れ込んだ。
?「忍津が死んだか…。これが、シコリティの威力…」
しこしこ豆知識3 「多重磁結界の仕組み」
多重磁結果とは、結界を押し出して敵にぶつける技である。一つ一つは、とぐろを巻いたような極薄の魂力の膜であり、そのとぐろは右回り左回りと交互になって重なっている。そこに魂力を改めて通すことで磁力が発生し、全ての膜が互いに反発することで結界を押し出す。
「お願いですから、無茶はやめてください。太ももの刺し傷、右腕の骨折、全身の疲れ。ボロボロじゃないですか!リーダーだからという言い訳は通用しませんよ」
「流石に体を張りすぎた。でも、俺が生きているのは凩のおかげだ。本当にありがとう」
「感謝された覚えはありません。私は結界師としての仕事をしたまでです。むしろ、あの時突然何も感じなくなって、何もできなくて。四股さんがどんなふうに忍津の技を破ったのかはかりませんが、カッコ良すぎましたよ。」
「ありがとな、凩……。でも、もうこのギルドは抜けろ…」
声のトーンを下げて本音をぶつける。
「なぜです?」
「俺のわがままかもしれないが、忍津が言ってた言葉が本当であるならば、俺がシコリストである限り、この先沢山のプレイヤーから狙われる。今回だって、何回死にかけたかわからない。俺はそんな戦いに、お前を巻き込みたくはないんだ」
「ははは。いくらリーダーであってもわがままは聞かない主義なんです。だからその話は飲み込めません。」
「凩…」
「あと、私はこの命を犠牲にしてまでも、リーダーである四股さんを守ろうと、今回の戦いで決心しました。」
「犠牲にしてまでも…って、それはダメだ。自分を大切にしてくれよ」
「四股さんは、私に背負っているものが多すぎると、そう言ってくれましたよね?」
「ああ。お前のたくましい背中を見とけば、わかる」
「その言葉、とてもとても嬉しかったんです。最初は思わず戸惑ってしまいましたが、私のことをわかってくれる人がこの世にいるのだと、実感できたんです。」
「お前は俺の初めての、仲間だから」
「初めての仲間ですか…!四股さんは、私と同じくわがままは聞かない主義でしょうか??」
「いや、俺は結構人に尽くすタイプだと思っている。わがままの1つや2つ、叶えてあげてもいいさ」
「ならば、私の一生に一度のわがままを聞いてほしいです」
「何でも言ってくれ。ふざけるのはなしな!?」
「もちろんですよ笑
では…。私の背負っている全てを、一緒に背負ってくれませんか?」
「もちろんだ。お前は一人で抱え込んじゃダメだ。もし辛くなったら言ってくれ。お前も背負ってるもんも、一緒に俺が担いでやる。」
「ありがとうございます…!」
凩は目に涙を浮かべて言った。
一ヶ月経っても太ももの刺創はまだまだ痛む。だが、右足の骨はくっついてきた。
「凩〜!!やっと、やっと俺も戦いに行ける!!」
「骨折、治ってよかったですね!ただ、あなたは一度刺されています。絶対に無理はしないように」
「ああ、もちろんだ…!!そうえば、、最近乳首に会えてないな」
「乳首とは、双創のスピリストさんのことでしょうか?」
「そう!それ!スピリストってやつ!!俺さ、乳首と出会うまではただの不登校ろくでなし人間だったんだ」
「いえ、四股さんは不登校だったかもしれませんが、ろくでなし人間ではないですよ」
「毎日シコるだけの生活してた俺がろくでなし人間ではない??」
「自慰行為なんて、誰だってしますし、それを生きがいとして生きてこれてるなら良いほうですよ。この世には何のために生きているのか、何を生きがいにしてるのかすらわからずに悩んでいる人の方が多いですしね。」
「お前ってやつは…!」
「ただ、矛盾が生まれてしまいますが…」
「ん、なんだ?」
「私はそのような行為をしたことはありません」
その情報を聞いて途端に泣き崩れる俺。くっそー!仲間と一緒に性癖暴露大会とかしてみたかったのに!!
「こ、凩はそのままでいいんだぞ!!泣」
そんなたわいもない話をしていると突然、凩はハッと思い出したように言う。
「そうです!今さっき狩街の総狩街合ランキングサイトが更新されたんです!」
「狩街総合ランキングサイト?なんだそれ?」
「狩街総合ランキングサイトっていうのはですね、ソロプレイヤーとギルドプレイヤーの値を競うランキングです!項目は三つで、賞金ランキング、殺した数のランキングに、期待値ランキングです。これらは毎月更新されていくんですが、すごいですよ!四股さん!期待値ランキングぶっちぎりの一位です!!」
「お、俺が!?」
確かに、忍津もシコリストの力は未知数と言っていた。なら期待値が高くなるのは自然なことだろう。あと謎に俺の価値自体がマイナス5兆っていうのも影響しているかもしれない。ただ、何千人、何万人がこの街にいると思っている?俺はその中で一位?これは乳首に早く報告したい。
「期待値ランキングでは、主に稼ぐであろう値と殺害するであろう数の平均をとった順位づけなんですが、このサイトを作っている人はかなり四股さんを期待しているようですね。」
「期待の新人ってとこか。他のランキングも見てみたい!!」
「はい!これをどうぞ。」
凩はタブレットを立ち上げる。
俺は即座に、マキシマム乳首の名前を探す。
「乳首は2位か。あの強さで2位とか、1位どうなってんだよ」
「黒髪炸刄ですね、彼は一年ほど前にこの街に入ってきたそうです。残虐な手口と純粋な強さで、一人で何個ものギルドを破滅させているらしいです」
「一人で?なんちゅう化け物なんだよ。絶対に遭遇したくはないな。ていうか、玉魂特戦隊だけギルド賞金の桁おかしくない??」
「異次元の強さですからね。ちなみに、TKBは631位です。これは先が長そうですね笑笑」
「絶望的だなあw やはり、仲間集めした方がいいかもしれないな」




