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女神の贖罪  作者: つなみ
序章
7/7

6.悪夢

その後も数時間練習して、5元素の第一派生技の簡単な方は

全てできるようになった。

その間見守ってくれていた2人は嫌な顔ひとつしていなかった。

ガチでいいやつらだ。


_________________________________________________


「ただいまー」

「遅かったわね」

「ちょっとね、魔術を勉強してたんだよ。」


ふとリビングの方を見ると、シャリールが

ソファに座って足をぶらぶらさせている。


「あっシュベル殿、おかえりなさいませ。」

「あっうん…ただいま。」


…なんか綺麗になってないか?

いや、かわいいとかじゃなくて清潔のほうの「綺麗」だ。


そういえば箱に詰められてたんだもんな…

で、多分お母さんがなにかしたんだろうか、

髪とかかなり綺麗に整っている。


「? どうされました?」

「っいや、なんでもないよ。多分もう少しでご飯だから、

イス座っときな。」

「わかりました」


その間にシュベルは自室へと行く。

制服を着替え、荷物を整理し、明日の用意をしておく。

おそらく、魔素の使いすぎで寝ようって言う意識を

しただけで落ちてしまうからだ。


その後は普通にご飯を食べ、普通にお風呂に入って

普通に自室へ戻った。


そして、自室の床に布団を敷く。


「…本当にいいのですか?」

「ん?なにが?」

「いやその、昨日からベットを使わせてもらってますが…」

「いやいやいいよ、自分どこでも寝れるタイプだから。」


女性…に限らず、客とかを泊まらせるときは、

絶対に自分は床で相手はベットで寝かせると決めている。


それが常識だと思っていたのだが…違うのだろうか…


「とりあえず、もう自分は寝るよ。魔素を使いすぎた。」

「あっあの…ひとつお願い事があるのですが…」

「…もう十分してる気がするけど」

「それは申し訳ないのですが…その、


私も、魔術学校に行かせてくれませんか…?」


「…え?その、まずなんで?」

「いやぁその…私は貴方の使です。まだ契約はしていませんが、

一応そういう関係ではあります、なので…その、

あんまり長時間離れられると…」

「え?なんかそういう決まりみたいなのがあるの?」

「いや、特にそう言うわけではないのですが…えっと…

正直言うと、半分私情です…」

「なるほど…」


なんか予想外だな…

つまりは「そばに居させて」ってことだよな?

なんか…お偉いさんでもそういう一面がちゃんと

あるんだなって思う。だけど…


「その…まずそれ自分が決めることじゃないっていうのと…

試験に合格しないといけないし、その試験も来年だよ?」

「そっそうなのですか…?」

「残念ながらね、…だけど一つだけ方法はある。」

「…それ違法じゃないですよね?」

「そんなわけあるかい」



魔術学校の入試を受ける際に、入学できる生徒の条件が

書かれているところの言葉を思い出した。


もちろん試験に合格すれば入れるのだが、その他に、


『2級以上の魔術師資格を持っている者、または

魔術を教えることができるほどの実力を持っていると

学校側に見せつけた者。これらは生徒としてではなく、

学校の講師として歓迎する。』


これの後者だ。

シャリールはおそらく魔術師資格は持っていないだろう。

しかし、魔術をかなり使えるなら、入学できるかもしれない。


「…シャリール、魔法使える?」

「えっ、もちろん使えますが…」

「どの程度?」

「どの程度…だいたい全部第八派生技ぐらいですね…」

「第八!?!?」


魔法の派生技は、8魔術それぞれ1から10まである。

しかし、9と10は禁忌とされているので、実質

すべての魔術が使えると言うことだ。


「十分すぎる…!その魔法を、実力を、学校に見せつけたら、

魔術学校に行ける可能性がある。…まあ先生としてだけど。」

「先生…ですか?」

「うん、まあ生徒たちに教えることができるぐらい

すごいからなんだろうけどね。」

「なるほど…それもありですね…」

「それでもいいなら、自分から言っておこうか?」

「…お願いします」

「よし、じゃあ明日また早いから自分はもう寝るね。

おやすみ」

「おやすみなさい」


シュベルは布団に潜り込む。


多分、学校行ってみたいだけだよな…


そんなことを思ってみたが、それも束の間。

寝ようと言う意識をしてしまったため、

すぐに夢の世界へと落ちていってしまった。


______________________________________________



シュベルが目を覚ますと、そこはいつもの自室____

ではなく、真っ白な虚無空間であった。


「…夢か?」


シュベルはゆっくりと体を起こす。


周りには本当になにもなく、本当に真っ白である。

しかしその時、どこからともなく女性の声が聞こえた、


「あら、あなたがその方なのね。」

「っ!?」


姿は見えない、だが直接脳内に喋りかけているような

感じもしない、完全な声だ。


「どこにいる…?誰?」

「私は時の女神よ。」

「…時の女神?」

「ええ、」


時の女神____その名の通り時を操る女神様だ。

確か、空中都市モルダウで崇められてる女神様だったはず。

…だけと、なんで俺の夢なんかに…?


「なんでかって?」

「えっ」

「あなたの考えていることは全てわかるわ。

…そうね、なぜここにいるのか…言ってしまえば簡単だけど、

信じるかは貴方次第ね、


シュベル、忠告よ、いますぐシャリールを殺しなさい。」


「…は?えっなんで」

「それを伝えるために今、ここにいる…としか言えないわ。

本当のことは言えない。それに…その本当の理由を…

あなたはやがて知ることになるわ。その時後悔しないために、



彼女を殺しなさい。」


その瞬間、視界が白い光に包まれていった。

おそらく、夢から醒めようとしているのだろう。


「ねぇ待って!まだ!」

「忠告はしたわ。またいつか、会いましょう。」


そして、シュベルの視界は白色に包まれていった、











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