12. 名前
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ありがとうございます!!(o_ _)o))
ひ、引き続き末長くお待ちしておりますよw
「私の名は、『メタトロン』。 元大天使の一角であり、現在は神格化されたお陰で立派な神族の一員です。」
馴染みのゲームで聞いた名が聞こえ、迅はおぉと思わず感嘆の声を漏らす。
「メタトロンか。 よし、槍と弓に名を刻んでくれ。 御利益がたっぷりありそうだな。」
身体年齢相応の笑顔を浮かべ、メタトロンから渡された相棒達を再び返した。
「本当に…、私の名を刻んでも良いのですか?」
恐る恐る聞くが、迅は当たり前だと首肯する。
「…ありがとう御座います。 『勇者の剣』を作った時にすらその様な機会に恵まれなかったので…、本当に嬉しいです。」
喜びに打ち拉がれるメタトロンであったが、サラリととんでもない事実を口にする。
迅は聞かなかった事にするも、自身の持つ『神槍ブリューナク』と何方が強いのか少し、いやかなり気にはなる。
だがそれを聞くには今は不粋と思ったか、羽根を尻尾の様にバタバタさせて喜ぶメタトロンを孫を見つめる様な目で見つめた。
一頻り喜びを表現し終えると、赤面しながらブリューナクとミストルテインを受け取る。
「それでは、遠慮無く失礼しますね。」
そう言うとブリューナクの刃とミストルテインの持ち手の所に、見えない刃状のモノで名が刻まれる。
あっという間の出来事であったが、メタトロンはとても満足そうに迅に両武具を返却する。
「おぅ、あんがとよ。 …んじゃ、そろそろかねぇ?」
心なしか迅も寂しそうな雰囲気を漂わせる。
メタトロンはもう泣き出しそうである。
会ってまだ其れ程の時間は経って無い筈であったが、此処までで既に濃密な時間を共に過ごしたのだ。
お互い何らかの絆の様なモノを感じていても、何らおかしくは無い。
「改めて迅さん、このお話を引き受けて下さりありがとう御座います。 第二の人生も幸せに満ち足りた道程になります様、心よりお祈り申し上げております。」
そう言うとメタトロンは恥ずかしそうな笑顔で両腕を広げる。
意図を汲み取った迅だが、当然の疑問を返す。
「オイオイ…、冗談だろ? 恥ずかしいからいいって!」
その申し出らしき行動を拒否するも、メタトロンとて首を横に振って引かず。
「ほら、出発が遅れていきますよ? さぁさぁ。」
と言って顔を真っ赤にしながらウインクする。
こめかみを抑え首を振るが、尚もメタトロンは諦めない。
そして…
「ええい、こうなりゃ自棄っぱちだ! ちゃんと御利益付けといてくれよ!」
と言い相棒達を置いてメタトロンの抱擁を受け取る。
メタトロンも少し力を込めて迅を抱き締め、目を閉じて言葉を紡ぎ出す。
「どうか、貴方の行く末に幸多き事を。」
そう言葉を発すと、迅の身体がボンヤリと光り、すぐ消えた。
二人はこれが『女神の祝福』と呼ばれる付与効果だとは考えもつかない。
お互い羞恥心が勝り、自然と離れた。
「あぁっ、熱い! 小っ恥ずかしいぞ、ったく!」
照れを必死に抑える様に言葉を吐き出すが、赤面までは止められず、メタトロンもクスリと笑う。
迅は赤面しながら恨みがましくメタトロンを見遣ると、大きく溜息を吐き、言葉も続けていく。
「さて、んじゃ行くわ。 またヒマになったら報告がてら話もしてぇから、念じたら受け取れよ? 出来るかは判らねぇけど。」
そう言うとブリューナクとミストルテインを次元鞄にしまい込む。
それを見計らってメタトロンは右腕を振るい、自身の右隣に扉を出現させた。
「はい、迅さん。 その時を楽しみに待ってますね。……向こうの世界を、宜しくお願いします。」
そう言って深々と頭を下げた。
御覧頂き、ありがとうございました!




