第39話 入学試験
前回のあらすじ
魔法王国の王都に到着した
わたし達三人は、魔法学院の受付の人に紹介された宿へとたどり着いた。
わたしとフレイルは二人部屋に、アレンは一人部屋に泊まることになった。
入学試験の案内が届くまでは手持ち無沙汰なので、それまでの間各自自由行動することにした。
そして三日後。
入学試験の案内が宿に届き、次の日に魔法学院へと向かった。
◇◇◇◇◇
入学試験は、筆記と実技の二つを行うらしい。
魔法学院の校舎の一室にわたし達三人は集められ、指定された席に座る。
教壇の上には、この学院に勤務する女性教員が立っていた。
彼女が試験官を務めるようだ。
「これから入学試験を始めます。……と言っても、クラス分けのための試験なので気を楽にしてくださいね」
彼女の言った通り、わたし達が推薦状を提出した時点で入学はほぼ決定している。
その後に行われる入学試験は、どちらかと言うとクラス分けの意味合いが強いと案内に記載されていた。
「それでは試験を始める前に、軽く当学院について説明いたしますね」
そう言って女性教員は、説明を始める。
この学院は三年制で、一学年につき五クラスあるらしい。
クラスはA〜Eに分けられていて、アルファベットが若いほど優秀な学生が集まっているらしい。
それとこの学院には飛び級制度があり、年に二回ある考査のどちらかで、とても優秀な成績を修めることが出来れば飛び級出来るらしい。
その他にも色々な説明を受けた後、女性教員が筆記試験の問題用紙と解答用紙の裏側を上にして、わたし達に配る。
それを配り終えた後、彼女は教壇に戻りわたし達に目を向ける。
「それではこれより筆記試験を始めます。試験時間は九十分です。……始め!」
用紙をひっくり返し、解答を始めた―――。
◇◇◇◇◇
筆記試験が終わった後、休憩を挟んでわたし達は学院の敷地内にある第一修練場へと連れられた。
修練場の床は剥き出しの土の地面で、四方の壁は観客席になっていた。
そして修練場の中央には、木製の的が等間隔で五つ立てられていた。
実技試験も引き続き、女性教員が試験官を務めるらしい。
「それではこれより実技試験を始めます。この試験は、所定の位置からあの的に向かって魔法を放ってもらいます。では最初は……」
「はい」
そう言ってわたしは手を真っ直ぐに挙げる。
「では貴女からどうぞ」
女性教員にそう促されて、わたしは所定の位置につく。
ここから的まで、三十メートルほどのようだ。
わたしは女性教員に確認する。
「魔法はなんでもいいんですか?」
「はい。あ、でも、常識の範囲内でお願いしますね?」
「はい」
……と言うことは、超級魔法は使わない方がいいみたい。
そんなことを思いつつ、わたしは発動させる魔法を決める。
常識の範囲内で、わたしの得意属性の魔法を的に向かって放つ。
「《メガサンダー》!」
初級魔法でも良かったけど、そっちだとギリギリ射程が足りない。
だから射程が十分な中級魔法を放った。
わたしの放った雷撃は寸分の狂いも無く、左端の的の中央を撃ち抜いた。
そしてそのまま同じ魔法を連発して、五つ全ての的を撃ち抜いた。
「はい、お疲れ様でした。次の方、どうぞ」
そう言われ、わたしは次の人と交代する。
次は―――。
◇◇◇◇◇
僕はアリシアと入れ替わり、所定の位置に立つ。
その間に、的は試験官の人の手によって新しい物へと取り替えられていた。
「それではどうぞ」
そう促されて、僕は的を見据える。
……アリシアと同じことをしても芸がないから、ここは……。
そう思いながら、僕は《メガアイス》を発動させる。
五つの氷柱を生み出し、それを的の中央に向けて射出する。
氷柱は同時に、五つの的の中央を撃ち抜いた。
「はい、お疲れ様でした。最後の方、どうぞ」
そう言われ、僕は最後に残った彼女と交代する―――。
◇◇◇◇◇
アレンさんと入れ替わり、私は所定の位置に立つ。
その間に的は、新しい物へと交換されていた。
「それではどうぞ」
「はい! 《メガファイア》!」
試験官の女性に促されて、私は火属性中級魔法を放つ。
火球は五つ全ての的に命中した。
けれど、アリシアさんやアレンさんのように中央に命中したのは、二つしかなかった。
そのことに少しだけ肩を落としつつも、私はアリシアさん達の方へと戻っていった―――。
◇◇◇◇◇
「はい、お疲れ様でした。これで全ての試験が終了となります」
試験官を務めていた女性教員が、わたし達にそう労いの言葉を掛ける。
「試験の結果は後日宿へと配送するので、入学はもう少々お待ちください」
「はい、分かりました」
「それでは気を付けてお帰りください。本日はお疲れ様でした」
「「「お疲れ様でした」」」
三人揃って彼女に頭を下げる。
そして学院の敷地を出て、宿へと戻って行った―――。
三人の試験結果は如何に?
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