溢れる愛パワー
トゥルルル!トゥルルル!「 hello?」英語かぁ~ 俺の知っている、愛璃じゃないみたいだ「愛璃… 俺だけど、解る ?」ドキドキしながら聞いた、直也!声を聞きたかった 、逢いたいよ… 等 々、止まらない妄想が、頭の中を駆け巡った「… 直也 ?本当に?」俺の期待通りには行かず 、シンプルな驚きで終わった。残念に思いながらも希望は捨てず「うん、本当に俺、元気?」ええ、元気よ、でも … 直也に会えないから… 淋しい … なんて言 って欲しい !妄想列車!出発進行!ピッピー! 期待に胸を膨らませた「 そ っ、それで?どうかしたの?」cool!so c ool!冷やかな言葉に、軽くショックを受けながら「 単刀直入に言うね、送ってくれた絵ハガキの女は、ルームメイト?それとも友達 ?」愛璃は、溜め息をつき「 は ぁ… またその話 … あのね、直也、あのハガキに写 っている女の子はね、ル ームメイトでも友達でも無いの 、数年前にピッ!ガ ッ !ピッー!」途中から雑音が入り、愛璃の声が聞こえない「 もしもし?愛璃?愛璃! 」何度呼んでも、雑音しか聴こえず 、そのうちにプープープ ー!と電話が切れてしま った。時間を置いて、電話を掛けてみたけれど、結果は同じ何時でも話し中 … 流石に参ってしまった俺は、お母様なら、何かを知 っているのではないかと、彼女の実家に電話を掛けたトウルルル!トウルルル !「 はい、桐澤です 」俺は、事情を話しハガキの事を聴いた「そう、谷口さんにも送 っていたの… は ぁ… どう言ったらいいのかしら … 愛璃は、親しい人や、お世話になった方 々に、あの 、写真付きのハガキを送ったの 、それが、その内の何人かから、貴方と同じような事を聞かれて愛璃に聴いたわ 、あの写真は 、1人で写したものだから 、そんなの嘘よ!って言って … 本当よ、事実、我が家に届いたハガキには 、愛璃しか写っていないの … 谷口さんの事も疑っていないわ 、同じように、愛璃以外の女性が、写っていると仰った方のハガキも見せて頂いたから… 只 困 ってしまって… 数年前にあの子の暮らす部屋の、向かいに住んでいた女の子が、行方不明になっているらしいけれど … 向かいでしょ?それでも私は、直ぐに引 っ越しなさいと言ったけど、引っ越そうとすると、何故かしら… 上手く行かないのよ 、手違いで 、先に入居されてしまったりトラブルが起きるの、それに … あの子自身も 、留学してから、何時もカリカリしているように思うわ … 私が、電話をかけたら凄い剣幕で怒りだしたりして … まるで 、愛璃じ ゃないみたいなのよ…」お母様は 、愛璃に留学が向かないのではないかと、連れ戻しに ボストンに行ったのだが、愛璃は拒否し 、今では電話で話す事すら、儘ならない状態だと話してくれた。お母様の話しを聴いていると 、確かに、俺の知っている愛璃でも無いような気がした。その日から3日間粘り、日に数回 、愛璃に電話を掛けたが、呼び出しのみか話し中 … 流石に、おかしいなと思ったけれど、日本とボストン、距離があり過ぎてどうにもならない … 待てよ、確かに距離もあるけれど… 今の俺には金もある … それに、電話は通じなくても住所はハガキに書いてある「ホットケヨ…」獣の声が聴こえた「いや!俺は行く!」心の中の獣を黙らせようと、声に出した「馬鹿ダナ… 別レタ牝ダロ?ソンナ事シテ何ニナル ?冷静ニ考エテミロヨ、何ノ得モナイダロ ? 牝ガ 、兄弟ノ物ニナル保証モナイ… 兄弟、知ッテイルゼ、マダ、童貞ダロ?アノ女ヤラセナカッタジャネェカ!兄弟ガ、一生懸命バイトシタ金デ、ヤレ誕生日ダ!ヤレクリスマスダ!ッテ、プレゼント買ワセテヨ !アンナ女、信用デキネェ!兄弟ノ高校生活ヲ 、棒ニフラセヤガッテ!ナァ、ソウダロ ? 」獣の声は悲しい程に、俺の心をグサッと突いた「たっ、確かに、まだですけど … 別に彼女のせいじゃない! 要はタイミングだろ? お前が何を言ったって、俺はボストンへ行く!決めた!たった今、確実に決めたからな! 」獣はクック!と笑い「 金髪娘ノ血モ、旨ソウダナ…」獣の一言で 、俺の脳が勝手に妄想を描き、背筋にゾクゾクと寒気が走った。恐怖ではない寧ろその逆で 、決して知られたくない喜びからだ 。直ぐに 、ブルブルと顔を横に振り、秘密の妄想を掻き消すとノートパソコンを使い 、ボストン行きの飛行機を検索した 。何れも満席… 早くても7日後「はぁ… 今 、ボストンブ ームですか? 空いてねぇ~仕方ない 、空港へ行ってキャンセル探すか」パスポ ートは持っている 、まさか、こんな事になるとは思わず、ほんの、まじない程度の気持ちで、愛璃に会いに行けたらなと 、高校卒業間近に取得していた。荷物をス ーツケ ースに詰め込み、仮眠程度の睡眠で、始発の電車で空港へ向かう、空港に着くと、直ぐにボストン行きの飛行機を調べ始めた。航空会社だ って一つじゃない、何とかなる !自動検索機をフル活用し、やっと、キャンセルが見つかり、搭乗時間ギリギリで 手続きを済ませ、機内へ急いだ。俺にとって初めての海外、これから、ボストン迄、約14時間30分の空の旅が始まる。飛行機って思っていた以上にツマラナイ … 離陸して少しの間は、街の景色が遠ざかり、サヨウナラ日本!て言う感じだったけれど、後は空と雲だけ 、電車みたいに、絶景に感動するなんて事は、まるで無かった。何をするって言っても、寝るしかないよな … 仮眠程度の睡眠が幸いし 、俺はすぐに、眠る事ができた。人間は、眠ると必ず夢を見ると言う 、幾つも夢を見たような気がするけれど、覚えている夢は、只一つ … パツキン女性との戯れ … 目覚めてから、何て情けない男だと、自分を恥じたけれど、真相心理には敵わないと熟感じた 。それにしても、14時間の空の旅は暇だ。やっと、空港に到着すると明け方で、俺はヘロヘロ、取り敢えず、ボストン市内に向かい 、半日してから愛璃の家へ向かう事にした 。何よりも、時間の感覚が変で、俺が、日本を出たのが午前10時30分頃で、今が、ボストン時間で午前3時45分… 中途半端な時間に着いたな ~ 泊めてくれる所はあるのか? フラフラ歩きながら、休める場所を探した 。流石は、ボストン! 片言の英語で、犬の散歩中のご婦人に聞いてみると、直ぐにpolice manが現れ、連行された。要は、不審者だと思われたらしく… policeから愛璃に連絡が行き、2時間過ぎた頃、愛璃が迎えに来てくれ、俺は釈放された 。肩身の狭い思いをしながら 、ツカツカ歩く愛璃の後ろを、トボトボと歩く、15分程歩くと「家は、ここよ!」久々の、愛璃smile!超~可愛い♪ボストン迄来て良か ったー! 愛璃は、俺を部屋へ案内し「 直也、私 、講義があるから 、もう少しで大学へ向かうけれど … 大丈夫よね ?冷蔵庫の物 、何でも食べていいし、 ベッドで寝ていてもいいから … でも、一つだけ … この部屋、変だから … でもね、静にしていたら戻るから、心配ない! 」愛璃は 、強気にそう言ってはいるが、顔を引き吊らせ、話している所を見ると… かなり、怖い思いをしているのかも知れないなと感じた「うん、解った … 愛璃 、ごめんな… 来て早々、迷惑掛けて … 」愛璃は「来てくれて 、ありがとう… 嬉しかった…」ヤバキチ… 愛璃の、汐らしさに 、モッコな雄山が、大噴火しそうです!俺は 、気づかれないように、腰を引きながら 、ポ ーカーフェイスを気取っていた。愛璃は通学前に「此くらいしか、できないけれど… 」と朝飯を作 ってくれた。トースト、ハムエ ッグ 、サラダに牛乳、モーニングらしいメニ ュ ーで、夢のような、ラブラブ生活を想像してしまう「 じゃぁ、15時過ぎには戻るから 、行ってきます」愛璃を見送り、モーニングを味わう 、涙が出る程、旨くて嬉しい!一口一口噛みしめながら食べ終え、食器を洗おうと、キッチンへ向かい蛇口を捻るジャージャー !水を流し「ふっふ~ん♪ふっふ~ん♪ 」鼻歌を歌いながら食器を洗っていると 、食器に付いた白い泡が、徐々にピンク色に変わり、見る間に、真っ赤な血の色に染まった「 来たね、来たね、それから ?あんたに何があ ったか、知らないけれど 、俺の愛璃に悪さするなら、許せねぇぞ ! 」ガタッ!ガタガタガタ! 部屋中が揺れ動く「震度5強 ?それとも、ポルターガイスト?」愛璃に会えて、溢れる愛のパワーが甦 った、今の俺に 、怖いもの等何もなかった。




