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異世界に勇者召喚されたけど、冒険者はじめました  作者: カーブミラー


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502/774

502【ゴウヨーク国への帰還】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。


昨日(2025/08/23)は、更新できませんでした。毎日の更新を楽しみにしていてくださった読者様、申し訳ございませんでしたm(_ _)m


2話連続投稿します(1話目)

 翌日。

 この旅の中では、静かに休めた。

 不寝番は必要だったが、魔獣の襲撃に悩まされることがなかったからだ。

 オレたちまで、魔獣の襲撃は届かなかったのだ。

 そう、襲撃してきた魔獣は、すべてバステトが仕留め吸収していた。

 吸収するエリアは、オレたちからは離れているため、オレたちが吸収されることはなかった。

 それは事前に知らされていたが、安心するつもりは誰にもなかった。


 朝食を軽く摂り、ワイバーンの背に乗るオレたち。

「バステト」と声を掛ける。オレはまだ乗っていない。「ゆうべ、話したとおりだ」

「わかった。私は、冒険者たちを待つ」

「オレは、今後、来れるかはわからない」

「わかっている。仲介してくれて、感謝する」

「いいさ。その代わり、魔法陣は使わないでくれよ」

「約束する」

 お互いにうなずき、オレはフレックスのうしろに跨った。

 オレが落ち着くのを待って、すべてのワイバーンが飛び立った。

 地上のバステトを見やる。

 彼女は、ジッとこちらを見上げている。

 ワイバーンは、二度ほど螺旋上昇したのち、ゴウヨーク国へと進路を取った。


 数日後、ゴウヨーク国王都郊外に到着した。

 事前に知らせていたので、王城からの迎えの馬車が待っていた。

 ワイバーンの世話にふたりを残し、オレたちはその馬車で、王城に向かった。


 オレたちは、謁見の間ではなく、執務室に通された。

 執務室には、ジョージと宰相殿のふたり。

 すぐにソファーに促され、メイドがお茶を淹れてくれ、彼女は執務室をあとにした。

「疲れているところ、すまないが、どうだったか」とジョージが口を開いた。

 それに答えたのは、ロング。

「無事に終わった」

 彼は懐から、書簡を出して、宰相殿に渡した。宰相殿が改める。確認すると、ジョージに渡した。ジョージも改めるとうなずいた。

「ご苦労だった。して、アイーシャ嬢に関しては?」

「承認された。婚約者候補方との友誼も結べた」

「それは良かった」

 宰相殿とともに、ホッとするジョージ。

 宰相殿がお茶に口を付ける。

 みなが、お茶を飲んで、フーッとひと息つく。

「ダンジョンには寄ったか?」

 ジョージはオレを見てそう問う。

「ああ。外見と周辺は、こんな感じだったよ」

 オレはアイテムボックスから、事前に描いておいた植物紙のイラストをテーブルに出す。

 ジョージと宰相殿が覗き込む。

「小山?」

「それの形状はこうだ」

 次に出したのも植物紙のイラスト。上からのと横からの図。

「建造物、ですか?」と宰相殿。

「ええ。大きさは小山と言ってもいいでしょうね」

「まわりは?」とジョージ。「これだと、何もないようだが」

「その建造物のまわりは、石畳だよ。真っ平ら。東にひとつ像がある。獣の身体に、人の頭部が載っている」

「なんだ、それは」

「なんだろうな。それに向かって、建造物は口を開いている。つまり、東に向かってだ」

「入ってみたか?」

「オレが? 入るわけないだろう、護衛任務中なんだから」

「それもそうだな。だが、入り口くらい、覗いたであろう」

「入り口は覗かなかったよ。代わりに像を見た。意味のわからない文字のようなものが彫られていたよ」

「サブでも読めないのか」

「どうやら、それらしく見せているだけみたいだな。色が付いていて、それなりに見えるから」

 実は、オレたちは事前に、ピラミッドやバステトのことは、口外無用と決めていた。それで話せる範囲を決めておいたのだ。

 ロングによると、ダンジョンから魔獣が、外に出てくるケースはほぼない、とのこと。

 バステトによると、敷地内であれば、出てこられるそうだ。魔力が及ぶ範囲だからと。逆に言えば、それだけの魔力をダンジョン・コアは持っている、ということだ。

 とにかく、内密にしたのは、ピラミッドがあまりにも特異なダンジョンだからだ。それに中身を持たないダンジョンと知れたら、誰が踏破しようと思うだろう。という話になったのだ。

 それで内密にした。

「ほかにわかったことは?」

「ひと晩、野宿した。魔獣はふつうに襲ってきたよ。ウルフ、オーク、オーガだったがな」これは本当。「特別に強いとかではなくて、ふつうのレベルだった」

 これも本当だ。やっつけたのは、バステトだが。

「ほかには?」

「そうだな。ダンジョンまでの道がない」

「そこは想定していた。複数の拠点を築いて行くことになる。そのための職人を集めてある。スタンピードは?」

 それにはスティールが答える。

「スタンピードは収まり、現在、街道の調査が行なわれています。今のところ、異常はございません」

「それは良かった」

 そのあと、アイーシャ嬢の話をして、解散となった。


 オレたちは、王城をあとにして、ジョージ邸へと送迎された。

 ジョージ邸では、シャーラちゃんが出迎えてくれた。さらに洗練されたようで、仕草が自然だ。メイドさんたちが手伝って鍛えてくれたのかも。

 軽くお茶をすると、アイーシャ嬢は自分の屋敷へと帰っていった。

 オレたちは、それぞれの部屋に入り、身嗜みを整える。

 なぜなら、ジョージとの晩餐があるからだ。もちろん、堅苦しい場というわけではない。とはいえ、旅の汚れくらいは取らないと、失礼に当たる。気分も変えたいし。


 晩餐は、我々の旅路のようすを話して聞かせる。晩餐を終えて、軽くお茶休憩。

 疲れているだろう、とジョージの言葉で解散。

 席を立ったオレたちに、ジョージが追加する。

「明日は、謁見せねばならぬ。何、報告をほかの臣下に聞かせる必要があるのでな」

 まぁ、それは仕方ないことと諦めよう。


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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