245【騎士団】
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少し長いため、2話連続投稿します(2話目)
王都冒険者ギルドから、王城の返事が来た。
「ベルタルク辺境伯様が軍隊を送ってくれるそうだ」とランドルフ。「だが、距離の問題がある。到着は十日はかかるだろう。できるだけ、エルゲン国軍の進軍速度を落としてくれ、だと」とその獣皮紙をテーブルに放る。
「やるしかありませんか」
「そういうことだな」
そこからできることをやっていく。
ちなみに、エルゲン国の工作員ふたりは、訓練場の地面に、頭だけ出した状態で、逃げられないようにした。
すぐさま行動に移した。
ケルガン村は、確かに魔獣が豊かな土地だった。あちこちに魔獣の集落があり、けもの道も多数あった。
街道に丸太を組んで、封鎖する。
街道の方は、準備完了している。
丸太近くに作業小屋を出す。
彼らに対峙するのは、オレだけだが、みんながそばにいる。
来た。みんなを散らす。
オレは作業をしているフリ。
しばらくすると、声を掛けられる。
「おい! 誰かいるか!」横柄な口調。
小屋から顔を出す。
馬に乗った騎士様だ。後方には同じ格好の騎士たちがずらりと揃っている。
「はいはい。おや、金属甲冑とは厳しい。何かありましたか?」
「なぜ、街道を封鎖しているか! 撤去せよ!」
「すみません。現在、この街道は封鎖しており、私が通さぬように見張っている次第でして」
「理由を聞こう!」
「煉獄の実をご存知で?」
「なんだ?」
「その実を割ると、地獄に落とされる、というものです。それがこの先で大量に発生しまして。それで封鎖となったわけです」
「信じられぬ!」
「ご存知の方もいらっしゃるかと。確認はしてみても良いのでは?」
彼は逡巡し、馬の手綱を引いて、後続の方へと戻っていく。
しばらくして、もうひとりと戻ってきた。
そのひとりが口を開く。
「本当に煉獄の実なのか!」
「はい。赤い粉で目が潰れ、鼻は効かず、ノドも焼ける、と。冒険者のひとりが被害に遭いました」
「オレの知っている内容と同じだ」と最初の騎士に小声で伝える。
「進みたいのだが」と最初の騎士。「どうすれば良い!」
「馬車は通れませんが、そちらのけもの道を進めば、多少時間はかかりますが、向こうに抜けられます」とけもの道を示す。
二番目の騎士と話す最初の騎士。どうやらオレの言っていることを信じていないようす。
二番目の騎士がうなずく。
最初の騎士が馬を進ませる。
「旦那! あんたの俠気は認めますがね。それは無謀というもので」
彼は進む。
「わかったよ、旦那。街道の真ん中を歩いてくだせぇ。歩かせるように。ちょっとした刺激で割れるかもしれんからね」
彼は一度、うなずいて、馬を進ませる。
百メートルほど先で、変化が起こった。
叫びとともに、顔を覆う騎士。
実は、彼の横で、マナミが粉末を撒いたのだ。
「旦那! こっちこっち! ほら、こっちに来るんだ!」
馬が走って戻ってくる。
手綱を引いて、馬を落ち着かせ、騎士に降りるように言う。大人しく降りる騎士。
「ほら、旦那、樽に水を張ってあるから、顔を洗って」
樽の水に顔を付ける騎士。
「だから言ったのに。お宅もやってみる?」
ブルブルと首を振る二番目。
「その方がいいよ。そこの道ね。後ろからも来るのかい?」
「いや。我々の隊だけだ」
「よかった。また、この旦那みたいなことはごめんだからさ。旦那、人の忠告は聞くもんだよ」
その旦那が樽から顔を上げた。
「目は見えるが、痛い」
「しばらくは目を閉じておくといいよ。とりあえず、一日くらいは。こまめに目を洗う必要はあるけどね。潰れたりはしないから。もっともここから見えるくらいに粉末が見えてたら、ダメだけどね」と肩を叩いてやる。
「助言、感謝する」騎士は、目を閉じて、そう言った。
その騎士は、二番目さんに馬に乗せられ、手綱を引かれて、隊に戻っていった。
その隊が、けもの道を馬に乗って進む。殿の騎士が森に入るのを見届けた。総勢百名ほど。
後続はない、と言っていたが、実はこの部隊は先遣隊であり、後方に部隊が待機していた。今は動いていない。
オレは作業小屋をしまった。封鎖の柵もしまう。
けもの道の先には、オーガの集落があった。そこへ馬に乗った騎士たちが到着。オーガに発見されて、すぐさま戦闘になった。次から次に棍棒で殴り倒される騎士たち。騎士たちも馬を駆って、果敢にオーガに攻めかかる。
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