闇呪色!
結婚式が始まる。
レーオス王国の王都にある教会。
イブケンタウ殿下が ステンドグラスの光の下 花嫁を迎える。王太子妃になる人が 父親と仲良く歩いて来た。
麦粒鉗帝国の代表団に 初霜殿下も居る。
キヌイ王国の代表団に バイクリ妃も居る。
『私は皆んなを知っているけど 皆んなはどうなんだろう?』
『ステンドグラス 綺麗だなー』
などと 全く式とは関係の無い事を考えていた。
周囲の景色をキョロキョロと見ていると 何故か?イブケンタウ殿下と目が合う。ちょっと驚きの表情をした後 やっぱり間に合ったのか。みたいな残念そうな顔をした。
『ムキー! あんたがそうさせたんだろうが! 何?間に合ったのか。。みたいな顔わ! ちぐしょーー!!』
『うん? 何か来る。。この感じ 竜?』
この感じ。来る事はわかる。何かのプレッシャーを感じている。今迄に無い凄いプレッシャーだ。
『この圧 エバーンスゾンかも知れんぞ。。』
「えっ? エバーンスゾン様が?」
私だけでは無く イブケンタウ殿下 初霜殿下 キヌイ妃も 感じ取っておられるのか 教会の天井を見つめている。
突然 外が騒がしくなる。
「陛下。殿下! 式の最中 申し訳ございません」
騎士が 血相を変えて飛び込んで来た。
「何用か?」
「教会の外に 突然 竜の群れが出現致しました。何頭もおり上空を旋回しております」
「何! それは国の一大事。イブケンタウよ。すまぬが 式は後程。頼むぞ」
「は! 陛下 お任せを」
イブケンタウ殿下が 歩き出して 私が参列している前で止まる。
「いくぞ。ルナマリア」
「うん?」
「何 呆けた顔をしている。お前以外 他にルナマリアはおらん」
「私 殿下のせいで 今着いたばかりなんですけどね」
そうは言いつつも 竜相手であれば 戦力は限られてくる。
私も歩き出す。
「さあ 皆様はこちらに ご避難下さい」
騎士達が 参列者を避難させる為に 誘導する。
初霜殿下と目が合う。
「姫 私も行くでござる」
「貴殿は?」
「初霜 麦粒鉗。聖浄色でござる」
「そなたが。。そうか! 頼めるか?」
「問題無いでござる」
「私も行く」
バイクリ妃も来て下さる。。
「王太子妃殿は?」
「海陰色」
「頼む!」
「・・・」
バイクリ妃も一緒に来て下さる。見守る為かもしれないけど。。
4人で 外に出る。イブケンタウ殿下が突然止まる。私はイブケンタウ殿下にぶつかる。
『!!!『プロトタイプツーウマル』』の文字が 頭に!
『まただ 今度はイブケンタウ殿下の真名だ。。な、なぜ?? しかも『ウマル』って。。ウマルがイブケンタウ殿下 ウマルリが初霜殿下 私はウマルリフア、、似てる?』
意味がわからない。殿下の真名が 初霜殿下に続いて何故頭に?わからない。
イブケンタウ殿下 初霜殿下 キヌイ殿下が 上空を見上げている。私も顔を上げる。
かなりの数の竜が旋回している。ワイバーンがほとんどだが。。神竜も居る。厄介だな。
だが それよりも1番厄介そうな 一際巨大で真っ黒な火の神竜が居る。
『わかる! エバーンスゾン様だ』
『やはり エバーンスゾン自ら来るとは』
竜からは凄まじい程の圧と力を感じる。だが その竜に1人の男の人族が乗っている。私と同じくらい真っ黒な髪 真っ黒な瞳をしている。
「これはこれは 皆様お揃いのご様子。私の実験体達諸君。我が名は『フローベ』 君達風に言うなら『闇呪色』です。全員が揃うとの事でしたので 本日はご挨拶に来ました。君達の成長も見ておきたかったのです。それに四色が揃うのですから 私が来ないのは失礼だろうと思い 気を効かせたのです」
「実験体とは? 挨拶だと」
「まぁ そうですね。言葉の意味そのままなのですが? いや訂正ですね。一体だけは完成体があります。君達の父親の様な存在ですよ。それと 今日は挨拶ですので 私とエバーンスゾンは 手を出しません。お約束致しましょう。ただしルナマリアも手を出さない様に。三色の皆様には 特別なゲストを2人用意しております」
『完成体とか 父親の様な存在とか 彼の言っている事の意味がわからない』
「ゴウシ 神愛彩色」
ゴウシが顕現して イブケンタウ殿下が 宙色に彩られていく。前回と違い 殿下自身の背中にゴウシと同様な天使みたいな羽根がある。雷の出力も模擬戦の時よりかなり高い。やはり模擬戦は抑えていたのだ。
「コタロウ 神愛彩色」
コタロウが顕現して 初霜殿下が白銀色に彩られていく。前回よりもコタロウが大きい。それに同調するかの様に水の虎も大きい。真名を知って私と特訓した事により 白銀色刀と『白銀色刀牙』両方が行使出来る様になった。
「止む無し。あれはやばい。手を貸す」
「本当ですか! ありがとうございます。心強いです」
バイクリ妃は 相変わらず声が小さい。でも力を貸して下さる。
「カメジャ 神愛彩色」
カメジャが顕現して バイクリ妃が翠玉色に彩られていく。
「私だってねーー」
私は左手の甲を 強調して見せる。
「アオリュウ」
私の左手の甲から アオリュウが顕現する。『デカイ!』
「何?それ しかしデカイな」
「私の従神? つまり 神竜様!」
「はぁ? 神竜様?」
イブケンタウ殿下は 驚く。
「神愛彩色。出来る?」
「ノンノン」
私は バイクリ妃に手をヒラヒラと振って出来無いアピールをする。
「じゃ。何?」
「だから 私の従神!」
「お前 神竜様 従えてるの?」
「成り行き上、、」
「まぁまぁ 皆様 姫の事はさて置き 行くでござる!」
「私 空は無理。下から援護する」
バイクリ妃は 飛べ無いので 下からの援護。
イブケンタウ殿下は 背中の羽根を使って ゴウシに乗る事無く飛ぶ。
コタロウが大きくなった為 初霜殿下はコタロウの上に立つ。コタロウが飛ぶ。
私もアオリュウと一緒に飛ぶ。
闇呪色 エバーンスゾン様と 空中で相対した。




