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嫌がらせ!

「ほんとっ 黒いわ」

「黒すぎなんじゃない?」

「黒すぎなんてものじゃなくね?」

「黒い霧まで 出てるし、、」

「呪いらしいわよ。黒い霧っつ」

「ねぇ あの子よ。あの子。ほらっ!『従魔獣契約』が出来なかった子! 見て見て」

「あーー! あの子なの? 契約出来無いなんて人族 今迄 1人も居ないのよ! 私だったら 恥ずかしくて学校になんて 来れないわ」

「呪われているのに!ねぇー」

「ほっんと! よく来れるわよねーー。情け無ーい あははははは」

「ねぇ何でも 貴族らしいけど 本当かどうかねえー」

「まぁ それって、、 ねぇ」

「これからも従魔獣との魔法訓練の授業もあるでしょうに! このまま見学なさるおつもりかしら、、」

「いっその事 退学なされば 良いのよ! 皆様もそう思いません事?」

「それは 良いですわねー おほほほほほ」


私達は いつも通り学園に向かって歩いていく。聞き慣れた言葉に加えて 最近いろんな物が付く様になった。

『あー めんどくさ』


だがある日 いつもの様に屋上で 4人で一緒に昼食をしていると 突然目の前に数人のクラスの女子達がやって来た。


「ルナマリア! シュリー! あなた達 リズのブレスレットを何処にやったのよ? それとも盗んだの?」

「そうよ! 急にリズのブレスレットが無くなったのよ」

「あなたの仕業に決まっているわ!」

突然 言い掛かりを付けられる。


「えっ!? 私!? うん?」

「えっ? 私 そんな事していません」

シュリーは 驚いてちょっと怯えた様子で答える。


「しらばくれんじゃ無いわ! あなた達以外誰が取るのよ!」

「そうよ! 返しなさいよ!」

「リズのご両親が リズの誕生日にくれた物なのに!」

リズが 側で悲しそうに泣いている。シュリーも今にも泣き出しそうである。


「何を言ってんの! シュリーが取る訳ないでしょ!」私は怒りを覚える。

『あれ? シュリーちゃんじゃ無かったら 私!?』


「あなた達 それだけ詰め寄るのだから ルナマリアとシュリーが取ったという証拠があるのでしょうねぇ?」

フローラーが苛立ちと怒りを隠さず 立ち上がって 彼女達とシュリーの間に割って入ってシュリーを背に隠す。

『あれ? 私は!?』


「証拠? そんな物 ルナマリアとシュリーの黒い霧に決まっているわ!」

リーダーであろう女性『ジーワ』が さも当然。といった顔で言う。


「あなた達は 何を言っているのですか? 証拠も無いのですわね。黒い霧が証拠だと言い掛かりも甚だしいですわ」

ラーナも強く 怒気を込めて威圧する。


「だいたい 確固たる証拠も無く 多数の人数で1人の女性に詰め寄る。誰もおかしいとか 恥ずかしいと思わないの?」

フローラの怒気に押されたのか 女性達は ちょっと怯む。『1人? だから 私は?』


「ち、ちょっと あ、あなたには関係の無い事でしょう。私達は シュリーに言っているのよ。そこを退きなさいよ」

『あら!? ルナマリア犯人説は、、』


「退かない! シュリーは私達の大切な友人だ。それに他人の物を勝手に取る様な事は絶対にしない。あなた達の様に 証拠も無いのに 人を疑ったりしない優しい人だ! あなた達こそ そこを退け!」

私も もう怒りを抑えているのが難しい。かなり腹立たしい。正直 私犯人説はどうでもいい!!


シュリーが 私の背中に手を置いた。少し涙が見える。

「うぐっ、ゴホッ!ゴホゴホゴホ」

シュリーはストレスからか 少し咳き込んだ。


「リズさん。あなたのブレスレットは どの様な物でしたの? またいつ頃無くされましたの? 今日の行動は?」

ラーナが聞く。


「えーと。高価では無いのですが 緑色のエメラルドで ハートが付いたシルバーのブレスレットです。従魔獣の授業の時 外して 戻って来たら 無くなってしまってて、、」

リズは 泣きながら 少し嗚咽が混じっている。芝居や嘘の様には見えない。無くしてしまった事は 本当なのだろう。そして 余程 大切な物なのだろう。


「そうよ! 従魔獣の授業に参加していないシュリーしか 犯人は居ないのよ!」

ジーワが 続けて言う。

「あなた達こそ そこまで言うのなら シュリーが犯人じゃない証拠を見せなさいよ。ふん。何が優しいよ。優しい人が 呪われる訳無いじゃない。あなた達の方こそ 何を言っているのよ!」

ジーワが 強気で出てくる。


『意味がわからない。。このまま議論していても。埒が開かない。どうすれば、、』

『俺が 神託をしてやろうか?」

「えっ?」

『任せとけよ』

「アルジンネード様。。ありがとうございます」

『お、おう』


「わかったわ 今からアルジンネード様が 御神託を下さるそうです」

「えっ? 意味がわからないわ」


『我が 神託をくれてやろう! 嘘を付く者は石化しろ』


この場にいる全員の脳に直接アルジンネード様の声がした。

その神秘的で 聖なる御声に 私以外の全員が膝をついて祈りのポーズを取る。

「おおーー 神よ 美しい御声をお聞かせ頂き感謝致します」


すると ジーワの足元だけが祈りのポーズのまま石化し始める。

「な、なにこれ? 私は嘘なんか、、」

ジーワがそう言った途端 更に石化が進む。


「か、神様 私 嘘なんか、、」

どんどんとジーワの石化が進んでいく。もうすでに腰まで石化している。


「ど、どういう事よ!」

石化は止まらない。

「か、かみさまーーー シュリーがわるいのよーー 1人さびしくしていれば、、シュリーのくせにーー」

遂に ジーワは完全に石化してしまった。


リズの頭の上に シルバーのブレスレットが空からふわふわと降ってきた。


私は リズさんの方に向く。

「リズさん。後はあなたが判断する事だけど 私とシュリーが犯人で無い事だけは わかってもらえたかな?」

リズさんに優しく確認する。ジーワの取り巻き達は 唖然としている。


「はい。シュリーさんには 大変ご迷惑をおかけしてしまい。本当にすいません。周囲に流されてしまい きちんと確認する事も無く、、シュリーさん。本当に申し訳ありませんでした」

リズさんは シュリーに向き合うと 大きく頭を下げて 謝罪を口にした。


『ある意味 リズさんも被害者かな?』


「い、いえ。誤解が解けたのなら良かったです。リズさんも 大切なブレスレットが 見付かって本当に良かったですね」

シュリーは優しく答える。


私は 取り巻き達の方を向く。


「わかった! あなた達も この状況を理解出来たかな? 今度また 証拠も無く口うるさく シュリーや私達に絡んで来る様なら また!アルジンネード様に御神託をお願いするからね」


周囲の女性陣は 首を縦に振り頷く。


「とんだ茶番に付き合わされてしまったね シュリー」

「ううん。皆様 本当にありがとうございます。私の為に 皆様が本気で怒って下さって 正直嬉しかったです。何より一切 私の事を疑わず信じてくれた事が とても嬉しかったです」

シュリーは ホッとした様で 安心した様で ちょっと泣く。


「疑う訳無いでしょ! 信じて当たり前だよ。一緒にいれば わかる!」

「とけろで 私は?」

「・・・・」

私達はお互いに笑い合った。


ジーワの石像は しばらく屋上にそのままだった。『跪く祈り』として超有名観光名所になってしまい しばらくは多くの学生達が訪れた為 私達は屋上で昼食が出来無かった。

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