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28話目:初めての魔法

次の日、僕達は王様に呼ばれて王城に来ていた。


なんでも、王様の家族を紹介したいとかなんとか。まあ、これから、役に立つ冒険者と契約できたので顔見せしたいというのだ。まあ、こちらとしても王城に用があったので渡りに船だったが…。



まあ、そんなわけで今はその王様に家族を紹介されていた。


まず、王様であるロナルド・シャルル3世。立派な髭を生やした威厳はないが、やさしい感じの王様だ。そして、その隣には40代の割にはかなり綺麗な女の人、王妃のエリザベートが立っており、さらに隣には王子であるロナルド・クルス。そして、王女のフリージアと並んでいた。


王子も王女もアイシャくらいの歳だと思うが、ちゃんと教育ができており小さいながらも王族といった感じの雰囲気を漂わせていた。




が、やはり田舎というか寂れたというか、この王国の独特な環境のせいで、城の所々が痛んでおり、貧乏王国の風体をしていたのだが。それが、この王族にもあてはまり、みんな威厳というよりは親しみやすさの方が先にたっていた。


まあ、俺はそっちの方が付きやい安くて良いのだが。



一通り紹介も終わったところで、王様が話があるということで、僕だけ別室に呼ばれた。アイシャの方といえば、王子と王女に連れて行かれた。なんでも、旅の話とか聞きたいらしく2人に両手を掴まれて行ったのだ。


まあ、子供同士仲良くなってくれれば良い。



「さて、話というのは他でもない。この国の今後と、君にしてもらい事なのだが。」


「してもらいたい事、ですか?」


「ああ、わかっているとは思うのだが、この国は非常に危ない状態と言っていいだろう。」



それは分かる。ただでも閉鎖された土地柄に加え、人口の方も徐々に減っている現状なのだから。国を養うにしても、税金も入らないし、お金が入らないことで流通も止まってしまう。流通が止まれば人は暮らせなくなり、そしてまた人が減っていく。ようするに悪循環のスパイラルに入ってしまっていたのだ。


まさに、末期といったところだろうか…。




「そこで、ようやく雇えた君に、なんとかできないかとの相談なのだが…。」


まあ、普通に考えれば一介の冒険者などに相談するのが間違っているのだが、もはやそこまで切羽つまっているということだろう。聞けば、国の借金もかなりあるらしく、ほんとにどうすればいいのやら…。



「まあ、自分の浅い知恵ならだすことはできますが…。正直、あまり期待しないでください。」


「いやいや、それで良いのだ。私どもはなんでもいいから起死回生の手がほしいのだ。そのためにはいろいろな情報がほしい。ましてや冒険者である君なら、いろんな国を見てると思うのだ。そういう情報があれば、私らもなにか考え付くかもしれんからの。」



さて、どうすればいいか…。俺が見て回った国などそんなに無いのだが…。まあ、ここは元の国でやっていたゲームとか小説の知識でも話してみるか。


「わかりました。そうですね、まずはやっぱり人口の流出を防ぐのが先決ですね。それには、自国での自給自足で生活が潤うことができれば、無理に外に出ようとは思わないと思うんですけど。」


「ふむ。そうなると、問題は食糧と水が十分になることが必要か…。」


「それが出来なければ、流通を増やすことですかね。例えばここでしか手に入らない特産品などを作り、それを買いにくる人ができれば、流通が生まれると思いますよ。」


「なるほど、特産品か…。だが、どちらも今のままでは難しそうだな…。」



まあ、確かに俺が思いつくようなことは他の人にも思いつくだろうし、欲しいのは今どうするか?ってことだろうな。


しょうがないから僕が手を貸してもいいが、野菜や果物はどうにかなるしな。木とか種とか出して誰かに管理して育ててもらえばいいわけだし。



「それでしたら、食糧の方はどうにかなるかもしれませんが…。」


「何!?ほんとうか!」


「はい。方法は秘密なのですが、土地さえ頂ければ。あと、管理する人も必要ですが。」


「それが本当ならぜひやってもらいたい!土地はいくらでも余っておるし、すぐに手配させよう。管理者もすぐに手配させよう。」



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そんなわけで、すぐにでも土地を回してくれるそうだ。


なので、明日にでもその土地を用意してくれるそうなので、今日はもうひとつの目的である魔法のことについて聞こうと思う。そこで紹介されたのが、この国で唯一魔法が使える、エムロイというおじいさんだった。



「で、あんたが王が話していた若者か?」


「はい。セイジといいます。魔法を教えてほしくて相談にきました。」


「ふむ。だが知ってのとおり魔法は特技を覚えなければ使えん。お主は何か特技を習得しておるか?」



「…じつは、【属性魔法】というのを習得しているのですが…。」


「なぬ?【属性魔法】とな。それは、もしや全部の属性の魔法を使えるというやつでないか?」


「え!?い、いや、実はどんな能力なのかわからなくて…。」


「ふむむ。そうか、わからんのに特技を習得したということか?」


「はあぁ。すいません。」


「いや、あやまることではない。特技は普通は人に明かすものではないからの。だとすれば、確かめるには実際に使ってみるのが一番じゃな。よし、ならばわしの後に続いて詠唱してみるがよい。」


と、エムロイさんに詠唱を教えてもらい続けて魔法を唱えてみた。



「火の理をもってそれをなさん、ファイヤ!」


「火の理をもってそれをなさん、ファイヤ!」


すると、掌の上に小さな火の玉が浮かんでいた。


おお!できた!魔法だ!前に本で勉強してたのがキチンと出てきた。なんで、前は出なかったのだろうか?前もこれと同じ詠唱を唱えたはずだが?


「ふむ。最初で発動できるとは、なかなかだな。魔法は教えても魔力不足でできないのがほとんどなのだが、さすがは冒険者として経験をつんできただけはあるのぉ。」


なるほど、前は単純に魔力が足りなかったのか。




その後、いろいろ教えてもらったのだが、どうやら【属性魔法】とは、全部の属性の魔法が使える能力らしい。前に本で読んだ魔法を一通り試したところ、初級なら全部が出すことができた。


あと、毎回詠唱は必要がないらしい。慣れれば、最後の現象を唱えるだけで発動できるらしい。つまりさっきの火の魔法なら、最後の「ファイヤ」だけで出るそうだ。それすらも慣れればいらなくなるそうだが、要は有名な無詠唱魔法ということだろう。


そしてもう一つ、魔法は使えば使うほど魔力の消費が減っていくらしい。なので最初はたかが初級でもかなりの魔力を消費するため、初めての人には発動すらできないのだとか…。



だが、これでようやく魔法が使えるようになった。戦略も一気に広がりそうだ。【属性魔法】が役たたずなんて言って悪かった!ものすごく便利な奥技だよ。



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