32話 異変発生
「もう行くのか?」
まるで知っていたかのように、ゼオスは話しかけてくる。俺達はエルフ族長に報告をして、秋夜やリナがいる大陸に戻る事に決めたからだ。
「次はあっちで会おう!」
俺はゼオスに手を差し出す。友との別れと次会うための約束の意味を含めた握手だ。あっちとゆうのは、邪神討伐の時どこで始めるかは分からないが必ず合流する時に会おうとゆう意味だ。ゼオスもその意図が伝わったのか、笑顔で手を出し握手する。手を離し、みんながいることを確認して【転移魔法】の発動準備をする。エルフの集落に転移しようとする
が、おかしな事が起こった。
何も起きなかったのだ。
「あれ?もう一回【転移魔法】••••」
何故だか、スキルが発動しなかった。何回やっても発動がしなかった。原因がわからないので【無知】を使おうとしたがこれも発動しなかった。その他のスキルも全て確認したが発動しなかった。この異変にゼオスも含めて考えるが結論は出なかった。ラッキーな事で急ぎではないので、【転移魔法】は使わず自分の足で移動する事になった。
獣人国を出ても、俺は諦める事が出来ず【転移魔法】ではない他のスキルを使おうとするが全くもって発動しなかった。途中、魔物に遭遇した時はスキルを使わず剣技だけで戦っていた。戦闘中で思った事があった。それは、
「まさか、魔法まで発動出来なくなったか?」
魔法までも使えなくなった可能性が出てきたのだ。スキル【無詠唱】は使えないので、自分の口で詠唱する。
「水よ、球体と成りて、敵を撃て、【水球】•••••マジか」
久しぶりに詠唱したが、やはり魔法は発動しなかった。魔物との戦闘を終え、ステータスを確認するが何も起きていなかった。俺は流石に諦めて先に進んだ。
その日は絶対着かないので交代しながら、森の中で野宿をする。交代で眠る前に、みんなで今一度俺の身に起こっている事について話し合う。と言っても、セフィとエリーはもう寝てしまっている。年齢的にはまだ成長する筈なので、寝る子は育つとゆう言葉があるので強制的に寝させた。
「エイチ何か原因かとか分からないの?」
「それが全くだ。思い当たる節が全くない」
「エイチさん魔法まで使えなくなったのですか?」
「そうだが?カリン、何か分かったのか?」
「いえ、分からないです。私のスキル【賢者】を使ってもそれに近しい答えはありませんでした」
「そうか、しょうがない。スキルと魔法が使えないのは痛いが、剣技だけでしばらくは戦うしかないな」
ちょうど良い感じに縛りプレイが出来てしまった。なぜなら、スキルや魔法に頼らずに戦えれるように訓練していたのと、【古代魔法(力)】の訓練を同時進行で行なっていたがスキルや魔法が使えなくなってしまったので一つのものを集中して訓練する事が出来ようになった。俺の異変についての話は終わりにして、交代制の見張りと自主練を始める。しばらく経って、カリンが起きたのでカリンに次の見張りを頼んだ。まだ寝ているみんなの顔を見て、俺も眠りにつくため目を閉じる。
「••••シバラク•••••マテ、アトス•••コシ•••ダ」
俺が眠った時そんな声が聞こえた気がした。
翌朝
ありがたいことに夜の魔物は出現しないで朝を迎えた。野宿で使ったものを片付けエルフの里に向かう。前回【無知】を使った際に謎の霧について調べた時、エルフ族や妖精族、そして勇者とその仲間は結界が反応されないので、気にせず前に進む。歩いた先に光が見えた。
「着いたな」
邪神の眷属のせいでボロボロになっていた里だが、だいぶ復旧していた。俺とエリーで族長を探す。他のみんなには復旧の手伝いをしてくれとお願いした。みんなが散ったのと同時に周囲を見て、族長を探す。流石に限界があるのでエリーの【千里眼】で探してもらう。
「エイチさん、見つけました。家の中にいます」
「どの家だ?」
「あの家ですね」
エリーは族長がいるとゆう家に指を挿した。俺とエリーはその家に向かい族長と会う事が出来た。扉の前でエリーが声を出す。
「お父様居ますか?」
「この声、エリーか?」
受け答えが出来たので、エリーが入った後俺は後に続いて中に入る。
「ご無沙汰してます。お陰で獣王と謁見する事ができ、大試練の方も攻略してまいりました」
「そうか。それは良かった。して、今日はなんの様で?」
「今日はこの報告と邪神討伐の日が近づいていることを言いに来ました」
「分かった。大体いつ頃を予定しているのだ?」
「もう時期人族と魔族の戦争が始まるそうです。そこで操れている友達を助けた後、獣王と合流してから討伐を始めるとの事です」
「なるほど、私は獣王様と一緒に来れば良いのだな」
「はい、それでいいと思います」
「分かった。今日はこの後どうするのだ?」
「この集落の復旧を手伝おうかと」
「そうか。それはありがたい」
族長との会話を終え、外に出て集落復旧を手伝い始めた。
作業に没頭していた事でもう夕方になっていた。復旧作業は終わりを迎えようとしていたので、今日の夜はご馳走になるそうだ。ミラが俺にあ〜んをしてきたので、俺は周りの視線を気にしながら食べる。俺もその仕返しでミラにあ〜んをする。その光景を見ていた。カリン、セフィ、エリーは俺の所にきてあ〜んをセガって来た。あまりにも同時で流石にびっくりしたが順番通りにあ〜んをしてやった。その後もご馳走を食べ、空いている部屋に案内してもらい眠りに付く。
目を開けるとそこは白い空間だった。
「ようやく会話できるようになった」
見知らぬおじさんが後ろから声を出して俺の事を見ていた。




