落ち着きのないやつ
見定 観売値の場合
(っ…)
この空間に価値はない
意味を持たないのに存在している空間である
「あー、誰か?誰か?おりませんかね」
「──らせろよ!」
遠くと言っても50メートルくらいだろうか
チャラめの男が暴れてる
『────ですね、───────よ』
遠くからで聞き取りにくく周りの人のせいで見えにくい
『えませんから』
光線が振り男のいた場所は焼け焦げた地面だけになった
(あの女の杖は高そうね)
1人少年が近付いていく
なにか言っている、女も喋っている
(聞き取れないわね、近付こうかしら)
また光が放たれたが今度は脅しで打っただけみたいだ
「だからその気だよ!」
聞こえる辺りまで近づいた頃
周りの人は殆ど変なゲートに連れてかれてる
(ん?杖が発動してない見たいね)
「なんだ不発か?」
少年が不機嫌そうに女を睨む
『い、いえ。あなたの能力です』
(能力?なにそれ。ってえ???待ってなんか体が向こうに引っ張れる)
「あなたの案内人ヒトリです、あなたはこちらです」
ヒトリと名乗る鳥の仮面の男?に引っ張られていたようだ
「能力ってなんですか!」
「あなた聞いてなかったんですか?って言っても私も説明している暇はありません」
「そんなぁーせめて仲間くらい欲しいんだけど、ゲームでしょ?これ」
「違います。」
「そんなー」
(ん?、少年の横になんか、能力【死壁生力】:死にたいと思うほど頑丈に。生きたいと思うほど強くなる。)
「ねぇ私の能力って────」
(う、うわぁぁぁ落ちる落ちる落ちる落ちる!!なんでぇぇぇ転送ゲートとかって地面じゃないのぉぉぉ)
詳細を聞く前に変なゲートにぶち込まれた、まではいいがゲートの転送先は空中だった
「えっとなんだろこれ、あそこなら死ぬ率は2パーかよしっ」
グギッと鈍い音がした後這うような痛みが足を登ってきた
「いったァァ。ってここは?」
柔らかい草が積み上げられた場所に落ちたが足はやらかしたようだ
「スポーン地点は陸が良かったんだけどな…」
(【足】:状態捻挫 ?!いや、)
「そうだ、リュックリュック。そうそう目利きとして賢く見せるための七つ道具のひとつ杖!」
(って一人でなに言ってるのぉぉぉ!!とりあえずどうするべき?あ!村だよ村!いや、仲間が先か?)
「うぅぁああああああああって情緒不安定かよ!」
(落ち着け落ち着け。そう。2度言葉を繰り返して落ち着く、目利きをしてる以上平常心だ。状況整理もしないと)
歩きながら脳をフル回転
(まずなぜここにいる。なんか学校ですごい宝が見つかったからって理由で私は呼ばれた、その後鑑定に向かっている時光に包まれて、そしてあの変な空間について今だ)
「……落ち着いてられるかァァ」
しばらく足を進め出ると村があった
字は読める。それは知っている文字と違うが読める。
「ほぇーエルフか」
「嬢ちゃんなにかうちの村に用でも?」
ほうけていると青年に話しかけられた
容貌は美しく耳は長い、空想に居るエルフそのものだ
「あ!その!それです!ほら!」
「落ち着きな」
「あのー迷子です!」
(とりあえず日本に帰らせてって言っても通じなそうだから適当に)
「足怪我してるな」
「そうなんですよなんか落下しました」
「それは大変だな!まぁ無理にとは言わねぇが村でしばらく安静にしないか?」
「え、私お金とかないですよ!」
「大丈夫大丈夫!」
(【良心】:彼はとても親切な青年です。って何がじゃい!)
「ありがとうございます」
「人種が来るのは珍しいからな宴会でもするか!」
「えぇぇ」
「よーし長老に話に行ってくる」
「あ、あの私は、」
「あら?お客人?」
「ラミ、その子頼んだよー」
「カイわかったわ。ということで私が案内するわ」
「え、えっと」
「私たちエルフは共通意識ってのを使えてねそのおかげで情報を簡潔に伝えれるの」
「さすがファンタジー」
「ふぁんたじ?」
「気にしないでくださいあれです!幻想的だなって」
「あーあなたあれね勇者でしょ?」
「勇者ですか?!」
「ふふ、貴女面白いねちょっといい」
指をコメカミに当てられた
(なんだろすこしこしょばい)
「事情はわかったわなんというか可哀想ね」
「そうなんです!巻き込まれました」
「にしても能力って不思議ね」
「能力じゃなくって私の生まれ持ちの才能ですよ。なんか1部変わっちゃってましたけど」
「そうなのね、この世界じゃどんな種族だろうがどんな賢者だろうが何百年かけてようやく能力を手に入れるのよ」
「ほへ?」
「まぁ例外もあって人種とか寿命の短い種族とか特殊な試練を乗り越えたりとかもね」
「ほぅ」
「つまりあんたは希なる者だよ」
「なんかすごいんですね…ほへー能力か」
「えっとミウネさんで合ってるよね?」
「うん!ってあれ」
「ほら?共通意識で覗いちゃった」
「私はラミよろしくね」
「こちらこそよろしく」




