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山道を登り続ける。歩いていると次々にローリングストーンが襲いかかってくる。引き潰そうと岩の塊がゴロゴロと転がってくる。それを拳で打ち砕きながら進む。
極稀にドロップ品の中にスキルストーンが混ざる。<硬質化>のスキルは物理的に硬くなって物理に対する耐性が上がる。防御寄りのスキルだが、拳で殴ったりする際の物理攻撃力も上がるので、格闘で戦うなら良いスキル。ローリングストーンは硬質化のスキルで物理的に硬くなり攻防一体の力にしていたのだ。
問題は<硬質化>のスキルストーンをどうするか。村の自警団に格闘で戦う人間は見ていないし、村の護衛に雇われた冒険者の中にもそれらしい人はいない。皆手に武器を持っているのが基本だ。売れるかどうかは微妙。これも<アイテムボックス>のこやしになるかもしれないし、何かしらの緊急時に自分で使うかもしれない。
途中に洞窟があったが、ひとまず山頂へ向かう。山頂からの眺めると出来立てのダンジョンだからかあまり広くはない。<セカンドサイト>のスキルで俯瞰した通りの景色が目に映る。
ここまで変わったモンスターはいない。妙な力を持つ変異種もいないし、比較的安全なダンジョンのようだ。
そこまで確認すると、途中にあった洞窟まで
引き返す。
<アイテムボックス>から松明を取り出し<発火>のスキルで火をつけ、洞窟の中に入れる。爆発したり火が消えたりしないので変なガスなどもなさそうだ。
少し考え、松明を片手に持ち洞窟に入ることにした。すかさず天井を照らすと、なにやら蠢くものがいる。石を拾って投げると、土塊が地面に落ち灰色になりボロボロになって崩れ去った。それから白いモヤになり一部がこちらの体に吸い込まれ大部分が地面や壁に吸い込まれた。
モンスターだったのだ。ドロップ品は土。<アイテムボックス>に入れる。
先ほどのモンスターは天井に張り付いていた。気付かず近くを通ると天井から落ちてきて覆い被さって窒息させたり、押し潰すのが基本戦術だろう。動きや移動速度が遅いので、その不意打ちさえ無効化すれば倒すなり逃げることはそう難しくないだろう。索敵能力が低い初心者であっても注意深く行動すれば。
そのまま進んでいく。天井だけでなく壁にも蠢にく土塊がいる。土臭いというか泥のような少し臭い。拳を突っ込むのは避け、拾った石を投げて倒す。そうやって倒しつつ進む。まだ作っている最中のような中途半端な印象を受ける洞窟。
真っ直ぐ進んでいくと、広い部屋のような場所にたどり着く。そこでは目に映る範囲に蠢く土塊が大量に蠢いていた。松明に反応したのかこちらに気付くと足が遅くてもゆっくり這ってくる。倒してもいいがドロップ品は土。スキルストーンをドロップするまで倒す気はない。今回は様子見に来ただけだからだ。そこから入口に引き返した。
洞窟の外に出てローリングストーンを殴り倒しつつ待ってみたが、蠢く土塊は洞窟の外に出るつもりはないらしく、光が差す場所まで来なかった。
山の様子や洞窟の中も調べたので山を降りる。山道から転がってくるローリングストーンを振り向いては倒し、振り向いては倒す。
今はローリングストーンだけだが、ダンジョンが成長すればモンスターの種類や数は増えていく。岩を撃ってくる岩砲台や岩を飛ばしたり体当たりしてくる歩く岩、3メートル程度の身長で手に持つ石の武器で殴ってくる歩く剣士像や歩く拳士像や歩く戦士像なども出てくるだろう。像系のモンスターのスキルストーンは使いやすく優れたものも多い。当然相手は落とすスキルストーンのスキルを使ってくるので、身を持ってスキルの使い方がわかることになる。
さて、次は山から流れ出る川を下り湖に向かう。何か食べられるモンスターでもいればやる気満々になるかもしれない。おいしい草を食べながらそれ以外の食べものにも期待しつつ山を降りる。




