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異世界帰還者イッチちゃんねる〜異世界も魔法もあるんだよ!〜  作者: mitsuzo
第一章

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8/9

008「異世界帰還者イッチちゃんねる〜第2回配信〜(3)」

毎週火・金・日の週3投稿ですが

今回はゲリラ投稿です。



「で、その魔法を教えた師匠⋯⋯⋯⋯そいつが魔王討伐仲間の2人目だ」


——————————————————

:な、何ぃぃぃ!!!!!!

:不意打ちキターーーっ!!!!!!!

:ここでまさかの2人目登場かよっ?!

:なんと! ここで!?

:不意打ち助かる(助からない)

:おおおおおおお!!!!!

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

——————————————————


「そいつの名は『スカーレット』⋯⋯⋯⋯エルフだ」


——————————————————

:何⋯⋯だと?

:エルフぅぅうぇぇい!!!!!

:エルフキタぁぁ!!!!

:うおおおおおお、マジかよぉぉぉ!!!!

:全俺がイッチに嫉妬!

:ぬぐぅぅ⋯⋯わかってるじゃないかイッチ!

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

——————————————————


 2人目の仲間スカーレットがエルフだとわかった瞬間、コメントが凄まじいスピードで流れていく。

 わかる。わかるぞー。正直2人目のスカーレットを紹介した時点でこの騒ぎようは予想できた。


 やはり「異世界といえばエルフ、エルフといえば異世界」そういうことだ。


「ということで、決闘に勝った俺は次の日からツンデレ侯爵令嬢ディアナを連れて学園生活を送ることとなる。おかげで以前のような貴族からの嫌がらせはピタリと無くなったのであ〜る」


——————————————————

:であ〜る

:そうか〜、よかったなイッチ

:さて、そうなると3人目が気になるな

:聖女だろ、イッチ!

:獣人だよな、イッチ!

:バカ野郎! サキュバスに決まってんだろ!

:いやサキュバスはねーだろw

:いやわからんぞ〜。なんせ異世界だからな。サキュバスだってありじゃね?

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

——————————————————


「うむ、色々出てくるな。だがそろそろ《《終わりのお時間》》だ」


——————————————————

:え? 今何つった?

:え? もう?

:1時間経ったのかよぉぉ!!

——————————————————


「はい。楽しい時間はあっという間ですね」


——————————————————

:ちょ、ちょっと待て、イッチ!

:もう少し頑張ろうじゃないか!

:え? じゃあ3人目は次回?

——————————————————


「次回っていうか、3人目はもう少し後からの登場ですな」


——————————————————

:うせやろ?

:いやでも話はどんどん進めていただきたい

:それはたしかに

:とりあえずツンデレ侯爵令嬢ディアナぱいせんをハベらした学園生活も聞きたい

:ディアナぱいせんは奴隷ということになったんだ⋯⋯当然、その後の学園生活は期待していいんだよな?

——————————————————


「まーそうね」


——————————————————

:いよっしゃぁぁ!!!!

:全裸待機待ったなし!

:↑ 通報すますた

:↑ え? なんで? 健全だよなぁ?

:健全とは?

——————————————————


 コメントはまだまだ盛り上がりを見せていたが、俺は配信を終了するべくエンディングトークをしようとした⋯⋯その時だった。


——————————————————

:えっと、できればなんだけどイッチさ〜、もし異世界に行った証拠とかあったら見してくんない?

——————————————————


「え? 証拠?」


——————————————————

:うん。もしも異世界に行ったっていう証拠があるならチャンネルはもっと盛り上がると思うんだ

——————————————————


 あれ? 言われてみればたしかに?


 そうだよ。異世界に行った証拠を見せればみんな本当だと信じてくれるじゃないか。なんでこんな簡単なこと気づけなかったんだ、俺?


 まだ現代に戻ってきたばっかで異世界ボケしてんのかねぇ。


 でもこの人の言う通りだ。考えてみりゃ、それはそうかも。

 みんなに異世界に行ってた証拠⋯⋯つまり魔道具とかアイテムとか《《魔法》》とか見せればいいじゃん。


 これなら《《簡単》》じゃ〜ん!


 しかし、そんなことを呑気に考えている間にコメント欄は、


——————————————————

:おい、やめろよ!

:別にいいじゃねーか。異世界に行っただの行ってないだの

:いや、それ大事だろ!

:そうでもねーよ! 異世界に行った話が仮にイッチの妄想だとしてもイッチの語りは充分面白いから今のままでいいだろが!

:そうそう。それこそ、ここで変にイッチが本当に異世界に行ったかどうか白黒はっきり付ける話をしたらそれこそイッチが配信をやめるかもしれないぞ?

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

——————————————————


 と、『イッチは異世界に本当に行ったかどうか論争』が巻き起こっていた。

 何だったら「俺に異世界に行ったかどうか問い詰められたら嫌になって配信やめるかもしれない」という意見が一番多い様子。

 どうやら俺の話はすべて妄想という前提で話が進んでいる模様。

 さもありなん。


 では、どうするか?


 ていうか、俺としては別に異世界に行ってたことを秘密にするつもりはないし、そもそもそれを利用してYo!Tuber(ヨーチューバー)として夢の収益化生活を送りたいと目論んでいるのだ。


 証拠を見せない理由など⋯⋯無い!





「あるよ、証拠」





——————————————————

:だから異世界に行っただの行ってないだの、そんなことはどうでも⋯⋯⋯⋯え?

:え?

:え?

——————————————————


 俺の言葉に激しいラリーを繰り広げていたコメント欄がピタッと静まり返る。そんな『匂わせ発言』の燃料を投下したところで、


「ということで、続きはまた次回ということで。チャンネル登録・高評価よろしくございます。ではでは〜」


 俺は第2回配信をあっさり終了した。


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