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異世界帰還者イッチちゃんねる〜異世界も魔法もあるんだよ!〜  作者: mitsuzo
第一章

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19/33

019「異世界帰還者イッチちゃんねる〜第3回配信〜(3)」



「あ、ああ、なるほど。そうか〜。たぶんそれ異世界ボケなんだよね〜」


——————————————————

:は? 異世界ボケ?

:なんぞ?

——————————————————


「え〜と、ほら俺が異世界から戻ってきたのって約1週間前⋯⋯今だと2週間くらい前か。まーその程度だからまだ感覚がさ、《《異世界準拠》》なのよ」


——————————————————

:ほう?

:ほーほーほー

——————————————————


「だから異世界にいた頃の感覚とか常識が残っているからなのか、今みたいなことをやっちゃうんだよね」


——————————————————

:つまり、あの速さの手刀は異世界では日常的に使っていたと?

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「そうそう。ちなみに周りの奴らも俺と似たような感じか、そういうことにいちいちツッコまないくらい慣れてるって感じ?」


——————————————————

:あぁなるほど

:あな〜る

:周りの人たちもそれくらい普通って感覚か。さすが異世界

:おい、その話はわかった。それよりイッチお前ポーションどっから出した?

:あ、そうだよ! 何もないところから突然ポーション出してきたよな!

:も、もしかして、もしかしてだけど、それってアイテムボックス的な?

——————————————————


「おー大正解! ちなみにこれは異世界(あっち)で身につけた『収納ストレージ』っていう《《スキル》》だ」


——————————————————

:スキルっ!?

:マ、マジか?!

:本当に何も無いところから手ぇ突っ込んでポーション取り出してたもんなぁ

:そうそうそう。アニメとかで何度も観たわ

:実際見ると突然腕が消えるから割とホラー

:まー考えてみりゃアイテムボックス⋯⋯じゃなかった、収納ストレージに手を入れたら絵的にそうなるわな

:とはいえ、生で観るとやっぱビビるわ

:いや、それもそうだけどやっぱポーションの実演が一番ヤバいだろ?! 何だよ、あれ、傷が逆再生みたいに塞がっていきやがったぞ!

:ほんそれ! まるでSF映画観てるようだったわ!

——————————————————


「そうそう。やっぱあのポーションの回復ってリアルで観るとビビるよね? 俺も異世界で初めてポーション使った時そうだったもの。ちなみに傷の回復を見るだけでもすごいけど自分の体で体験するとこれまた違った驚きや発見があるぞ!」


 ここでやっとポーションの初見体験談が共有できた。嬉しい。


——————————————————

:マジか?! ぜひ体験してみたい!

:俺も!

:ワイも!

:これはぜひ一度体験したい!

:てかこれもうイッチが異世界行ったの確定だろ?

:だな! これが偽物とかありえない!

⋯⋯

⋯⋯

——————————————————


 視聴者がポーションの効果や収納ストレージの話で「イッチが異世界に行ったのは本当だ」という空気になってきた⋯⋯⋯⋯その時だった。


——————————————————

:いやいやいや、アレを本物の映像だと思っているとかお前ら大丈夫かww

:あれ普通にマジックだろ?

:もしくはCGな

:俺マジシャンだけどあれくらいできるぞww

:CGクリエイターの俺でもあれくらいの映像加工よゆーだぞ?

——————————————————


 ここでアンチが湧き出てきた。すると、


——————————————————

:嘘乙ww

:そういうのは実際に証拠映像出してから言おうねw

:は? あれCGでできるかぁ? 生配信中の映像だぞ?

:そうそう。リアルタイム映像にCG差し込むとか無理だろ

——————————————————


 と、今度は俺のファンがそれに追撃するという若干炎上チックになってきた。


「まー当然信じない人がいるのも無理もないと思っている。だからそれはそれでチャンネルを楽しんでいただければと」


——————————————————

:よし。分析班頼んだぞ!

:うむ。もうここまで来たならぜひ分析班に頑張ってもらいたい

:アンチもイッチの観せたのが嘘でそれでチャンネル観るのが嫌なら去ってもいいと思うよ。イッチを支持する勢からしたらそのほうがコメント欄が健全になるしw

:煽るな煽るなw

——————————————————


 アンチがコメントから消えた。

 いやただ静観しているだけか?

 まあいい。いずれにしても俺は俺のやりたいことをやるだけなのはこれまでもこれからも変わることはない。なので全く問題はない。


「お? 配信時間がもう残り10分切ってるんだけど、残りの時間は前回の話の続き⋯⋯する?」


——————————————————

:いつの間にっ?!

:もう50分経ったのかよ!

:体感時間5分なのだが?

:どうせなら魔法学園編は次回にして質問コーナーにしね?

:あ、それいいじゃん!

:いい!

:ぜひそうしてほしい!

:聞きたいことが山盛りわんさかあるぜ!

:↑ わんぱくだな

:たしかに今は話の続きよりもポーション以外のアイテムとかあと収納ストレージというスキルについてもいろいろ聞きたいぞ!

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

——————————————————


 コメントのほとんどが質問コーナー希望、と。


「質問コーナーね。おけ。じゃーコメント安価いくぞ。次のコメントから5番目のやつでよろ」


——————————————————

:収納ストレージはどれくらい入るの?

:ポーションは低級以外も持ってる?

:彼女いた?

:ハーレム構築した?

:スキル使えるなら魔法も使えるの?

:イッチは男の娘でもおk?

:サキュバスいた?

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

——————————————————


 安価コメント5番目⋯⋯「スキル使えるなら魔法も使えるの?」か。

 うん、いいの引いた。


「ということで、質問は『スキル使えるなら魔法も使えるの?』ですね」


——————————————————

:よっしゃああああ!!!!

:いいぞ! よくやった!

:ナイス安価!

:「男の娘でもおk?」というパワーコメント

:「サキュバスいた?」の奴、お前さては前回の「次の仲間は誰か」でサキュバス推しした奴だな?

:安価コメントぐう有能

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「コメントに性癖暴露モード入っている奴いるな。まあいい。このチャンネルのコメ欄はそれぐらいは許容範囲だ。モーマンタイやで。さて、質問の『スキル使えるなら魔法も使えるの?』についてだが⋯⋯⋯⋯おっと、ここで配信終了の時間が来てしまったようだ」


——————————————————

:おいちょっと待てイッチ!

:それはないやろ! せめて答えだけは聞かせろや!

:そうだそうだー

:またか? また生殺しの再来か?(ガクブル)

:おいやめろ、やめろよイッチ? それは俺の精神がもたんぞ?

——————————————————


「そうですねぇ⋯⋯。じゃーその質問に対しての《《アンサームーブ》》で配信終了しますね」


——————————————————

:ん? アンサームーブ?

:アンサームーブとは?

:おい? 何する気だイッチ?

——————————————————


「それでは本日はこの辺⋯⋯⋯⋯あ!」


——————————————————

:ん?

:あ?

:あ?

——————————————————


「ごめん。1つ言い忘れてたことあったわ。実は次回の配信だけど冒頭に話したライバー事務所で新人としてデビューするんだけど、そこの事務所の公式配信と同時配信することになりましたゆえ」


——————————————————

:は?

:は?

:「なりましたゆえ」じゃねーんすよw

:え? 次回の配信でもう事務所ライバーとしてデビューすんの?

:え? それって所属した事務所の公式チャンネルみたいなのとイッチのチャンネルで同時配信するってこと?

:今日の配信だけでもうすでに情報過多なんだが? なんだがぁぁぁ?!

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

——————————————————


 コメントがダーッと鬼のように流れていく。

 しかし俺はコメントには反応せず最後の配信終了を告げる⋯⋯⋯⋯アンサームーブを添えて。


「というわけで、また次回の配信をお楽しみに! チャンネル登録・高評価よろしくございます! ではでは〜⋯⋯」


 俺は最後の締めの言葉「ではでは〜」を言った後、


「⋯⋯ファイアーボール」


 ボッ!


 質問のアンサームーブとなる魔法『ファイアーボール』を一瞬だけ出して俺は配信を終了した。


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