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【帝国船団、来襲】

バルドルに『竜瘴鉱』を渡し、

エルゼ達は借りてる部屋に戻り休息を取る。


次の日。


アグニードの翼は治ったのだが、

新装備に慣れるため、

しばらくこの島に滞在する事になった。


まだ装備に不慣れなので、

バルドルに説明を受ける為工房へ行くエルゼ達。


工房へ入ると…。


「あれ、バルドルさんは?」


「親方はちょっと出かけてます」


エルゼさん達がきたら、

これを渡すようにと。


奥から何かを持ってくる。


「何だろう?」


どうやらエルゼ以外の武器も、

作ってくれたようだった。


アグニードには赤い大剣、

ヘレナには紫色の長い杖。


テラには水色の杖、子供サイズだ。


イリアには緑色の弓。


リゼには黄色い強化用拳甲。

これは昨日の籠手の上から取り付けて、

攻撃力を高めるパーツらしい。


一通り説明を受けるエルゼ達。


その後外で試してみる。


近くの椅子で少し休憩するアグニードに、

ドワーフの子供が集まっていた。


竜のアグニードに興味があるのか、

アグニードも悪い気はしない。


だが尻尾を掴まれたり、

角を触られたりで若干大変そうだ。


(そうだ、琴音)


(どうしたの?)


(試してみたいことがあるんだ、

前から考えていたんだが)


(剣を構えていてくれるか?)


(うん!)


言われるまま構えるエルゼ。


(よし、いくぞ)


『存在転化』+『火属性付与』


エルゼの剣が赤く燃える。


(これは?)


(へへ、魔法剣ってやつだな、

『魔力波動』で魔力付与はできたが)


(これなら魔物の属性にも対応できる)


(イリアも使ってただろう?)


(あ、そういえば…)


(まあ、イリアが使えるのは風水土の3種類、

だけらしいけど)


(悠人は何種類使えるの?)


(俺は今のところ火・風・氷の三属性かな)


(えぇ!? いつの間に…)


(結構色々やってたぞ?)


その時、工房の方で大きな音がする。


視線を向けると…。


アグニードが子供に見せようと、

ブレスを吹いたらしいが、

加減を間違えて工房に穴が空いていた。


そこへ戻ってきたバルドル。


「なんじゃこれは!?」


「すまん、加減を間違えて…」


「ワシの工房が…」


その後みんなで修理を手伝った。


「親方、大変です!」

慌てた様子で走ってきたドワーフの男。


「なんじゃ騒がしい?」


「島の南側に帝国の船が!」


「なに? 何で帝国が」


「お前さん達見てきてもらえんか?」


「島のドワーフでは、

戦闘になったら手に負えんでな」


頷くエルゼ達。


急いで南の海岸へ向かうと、

そこには帝国の船が停まっていた。


船から降りてくる帝国の騎士達、

そして指揮官らしき男。


(あいつは…)


(悠人、知ってるの?)


(あぁ、前に見たことがある)


(たしか…『ラグナル・ライトゾーン』とか、

言ってたかな?)


エルゼ達を見て近づいてくる。


悠人はそっと『鑑定眼』を使う。


ラグナル・ライトゾーン ♂23

Lv55 人間族 職業:聖騎士


「おや、ここはドワーフの島だと聞いたんだが」


「帝国の人間が何の用だ?」

とアグニードが聞く。


「ちょっと人を探していてねぇ」


「この島に来てるはずなんだけど知らないかな?」


リゼが小声で話す。

「もしかして『ヴァルガノン』のことかな?」


「その者の、名は?」


「『ヴァルガノン』って言うんだけど…」


ヴァルガノン。

その名を、アグニードが忘れるはずもない。

だが、帝国の前でそれを口にするほど

愚かではない。


「知らないな…」

アグニードが答える。


「そうか…」


ラグナルは島の中央を見つめる。


「そうか、来ていないなら仕方ない。

代わりに、ここのドワーフ達を連れて帰るとしよう」


「おまえ…」

アグニードが大剣に手をかける。


「こちらと戦うつもりかな、

戦力差くらい、分かるよね?」


帝国の船は六隻あった、

一隻に五十人としても、

三百人くらいはいる計算になる。


ラグナルが切り出す。

「俺にいい案があるんだ」


「そこの女」

ラグナルはエルゼを指差した。


「俺と一騎打ちしろ」


「断ってもいいが、

その場合直ぐにこの島を制圧する事になる」

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