飛行訓練4
何とか乗り込むまでは成功したが、肝心の指示はどうするのか…
俺は頭を抱えながら歩いていると、トトが美味しそうに桃林を木から千切って食べている。
「いいなぁ、お前は何も考えなくてすんで。」
『ねぇーねぇー早く!』
『そんなに急いで危ないわよ!お兄ちゃんを見習いなさい。』
『でも早くしないと席無くなっちゃう!』
『大丈夫よ、女の子なんだからもっとお上品にできないの?』
『見て見てお兄ちゃん!イルカさん飛んだよ!』
『あぁ、凄いジャンプ力だな。』
『どうやって教えてるのかな?みんな息ピッタリに飛んでるよ?』
『あれは、トレーナーが手で合図をして、出来たらご褒美をあげてるんだよ。イルカじゃなくてトレーナーが凄いんだ。』
『でもでも指示を見て動くのはイルカさんでしょ?イルカさんの方が凄いよ!ちゃーんとトレーナーさん達や他のイルカさん達、それに私達の事まで分かってるんだね!!』
『はぁ?そんな訳ないだろ。餌ほしさに芸してるだけだって。ほんと は時々変な事言うよな〜。』
『ふん!分かってないのはお兄ちゃん達だもんね!』
「キュイ?キュイ?」
「あぁ、大丈夫だトトごめんな驚かせて。」
今回はイルカショーか。
桃林が1つ転がって足に当たって止まった。
拾い上げると、
「キィ!キィ!」
トトがはしゃいでいる。
「欲しいのか?」
投げてやると綺麗に口でキャッチした。
そうか!
俺は桃林の実を何個か腰に巻いてトトに乗り込んだ。




