孤独なワイバーン7
コイツが死にかかっている原因は多分、毒や感染の形跡は無かったから、傷からの多量出血だろう。本来なら縫合や止血をしてその後輸血なんだろうけど、それは無理だ。
他の方法を考えないと…
クソッ、焦って考えても逆に何も出てきやしない!
落ち着かないと!
パシッ!
両頬に感じる強い衝撃。
甘い香りがする。あぁ、さっきワイバーンが食べた果実の匂いか…
両頬の内側からじわじわと熱を上がってくるのを感じる。
そういえばこの迷彩服ってやはり森の中限定で発動する迷彩なのかな?だがそれも一定の距離までで気づかれれば意味をなさないみたいだが。
両頬が痛い。
膝が痺れてきた。そういえば右膝に全く異常はない。しっかり完治して
慌てて胸ポケットに手を突っ込んで三枚の光る葉を取り出した。
少し開かれたワイバーンの口を両手で無理矢理こじ開けると一枚を口の奥へと突っ込んだ!
暴れる力も残っていなかったのかワイバーンはそれをおとなしく吞み下すとみるみる体温が上がり傷の一部が綺麗に修復された。
ハァーー、ハァーー、ハァーー。
呼吸音は大きくなったがまだぐったりとしていて動く事は出来そうにない様子だ。
体の傷もまだ残っているし後ろ足使えそうにない。もしかすると外傷だけで無く内部にも傷を負っているのかもしれない。
もう一度、今度は残り二枚全て使うしかないようだな。
ワイバーンの口に手をかけて躊躇う。
さっきよりも具合が良くなっている。
もう一度口に腕を突っ込んで腕が無事に戻ってくる保証はない。
「はぁ〜。」
ヒリヒリする両頬をかいて、深い深呼吸を1つ。
右手でワイバーンの上顎を上げて左手を喉の奥まで一気に突っ込んだ!




