水を求めて2
「〈迷彩〉ってそのままかよ。」
そういえば奴らもこんな服装をしていた気がする。
「これ、何が違うんだ?動きやすいし通気性も上がったみたいではあるが。」
これなら水が出てきてくれた方が遥かにマシだった気がするのだが。
ガサガサッ
地面の方から草を踏みつける音が聞こえる。
そっと枝陰から見下ろすと、ワイバーンが1匹獲物を探しているのか鼻を動かしながら辺りを伺っている。
見つかったらランチだな。
そういえば、コイツらは水分をどう補給しているんだ?
見た事も無いモンスターだが、生き物に変わりはないのだから水分が少なからず必要な筈だ。
飛び立つ様子も無いしついていってみるか。
木の上からワイバーンの後をつけて大分経つが全く此方に気づく様子は無い。
もしかしてこの服のお陰なのか?
中央の森の中だが、大分西の森に近づいてきている気がする。ファーストウルフまで出てきたら厄介だな…
そろそろついて行くのを諦めようかと思った時、ワイバーンが足を止めた。
気づかれたか!?
咄嗟に身を隠すが、目があった訳でもないしと向き直すとワイバーンが見当たらない。
どこへ行った!?
全身の血が引いて手や足先が冷たく凍りつく。
震える腕にぐっと力を込めてワイバーンを探すと前方の少し背の低い木に取り付いてガサゴソと何やら探っている。
喉に詰められた栓が外れ押さえ込まれていた空気が外へと吐き出される。
知らないうちに肩に力が入っていたのか、さっきよりも体が軽く感じた。
近づいてみるとワイバーンは何かを食べているようだ。
木の実…いや、果実か!
大きな実を1つ、また1つと口いっぱいに頬張っている。見たこともない果実だが、果汁をたっぷり蓄えているようで、それはワイバーンの大きな口でも収まりきらず口元から溢れ出ては地面に滴り落ちている。
その様子を見て喉が自然と音をたて、体が猛烈な乾きを訴えてくる。
このままここで生唾を飲んでいたらワイバーンに全て食べ尽くされてしまうかもしれない。




