[第3話] 内閣
マナ「はいどうも! 今日も元気に公民解説のお時間なのですよ♪」
リィネ「今日のお題は、行政権を持つ内閣の話なのだ!」
和輝「内閣と言えば、総理大臣は文民(非軍人)じゃないとダメだったり、大臣の半分以上は国会議員じゃなきゃいけないって縛りがあったな」
マナ「そうですねー。 全部国会議員からじゃなきゃダメにすれば良いのに」
リィネ「今どうなってるかは置いといて。 建前としては、高度な専門知識が必用な役職には、専門家を充ててしまえということなのだ」
和輝「そんな内閣だけど、定期的に総理大臣主宰の、全部の大臣との会議……閣議ってのをやるんだ」
リィネ「ちなみに、議題については全会一致が原則なのだ!」
マナ「まぁ実際、『俺はこうしたいけど反対意見はあるか? あるやつは大臣のバッジを置いていけ』と、首相の意見の協賛機関になっているのが実情なのですよ♪」
和輝「それじゃあ、内閣が管轄する1府12省庁の一覧行ってみよー」
内閣府
内閣の補佐をする
国家公安委員会、特命担当大臣(専用の建物を与えられない、特定の分野を担当する大臣)には意見を出せない
また、上2つが管轄する業務には手を出せない
その他全ての省庁を所轄する
内閣府直轄
消費者庁
変な商品や欠陥品を掴まされた国民に対し、必用なアドバイスや調査を行う
公正取引委員会
企業が儲けのために、価格を不正に吊り上げる、またはそのために協力していないかを調査する
また、企業が大きくなりすぎないよう(1社でシェア50%以上を専有しないよう)にするために行動する
金融庁
投資に関わる許認可や、公認会計士の監督を行う
財務省
税金の徴収し、国家予算の編成する
金融機関を監督し、必要な命令、許可を出す
銀行の設立などの認可を行う
国の予算編成、国庫・国債の管理を行い、硬貨の発行を命令する(予算案は、内閣が国会に提出。 紙幣は日本銀行所属の国立印刷局、硬貨は財務省所属の造幣局が行う)
財務省外局
国税庁
税金関係の仕事を行う
法務省
入国審査や在留審査、司法書士及び行政書士の任命など、法律業務を行う
司法試験の問題作成や検察官の管理などの裁判に関する業務を行う
法務省外局
公安審査委員会
公安調査庁
総務省
地方自治や消防を管轄する
電波を使う業者の認可を行う
公共料金(電気、ガス、水道)や通信料金(スマホの通信費)の価格の設定、改定の認可も出す
総務省外局
消防庁
全国の消防署を管理する
公害調整委員会
外務省
入出国審査や在留審査を除き、外国と関わる全ての業務を行う
国土交通省
日本の道路、鉄道、空港など交通を管理し、ダムなど大型の建物を建設する際に許可を出す
国土交通省外局
運輸安全委員会
航空事故が起こったときに出てくる
海上保安庁
領海警備、不審船に対し退去の警告及び放水を行う
気象庁
気象を予測し、公表する
天気図を作成し、販売する
観光庁
観光客増加のために案を出す
経済産業省
商工業の発展に関する仕事を行う
資源エネルギー庁
特許庁
特許の申請を審査する
中小企業庁
厚生労働省
医療、福祉、労働問題に関する業務を行う
厚生労働省外局
中央労働委員会
最低賃金改定など、労働法の在り方について議論する
文部科学省
国公立の学校を管理する
全ての学校において、学校、学部の開設や授業内容などに関する認可を出す
基本的に、学校に関する全ての業務を行う
研究活動に、奨学金を出す
文部科学省外局
文化庁
文化財の保護に関する業務を行う
農林水産省
農業、林業、水産業に関する業務を行う
農林水産省外局
林野庁
水産庁
環境省
環境問題に関する業務を行う
防衛省
自衛隊の運営を行う
国家公安委員会
全国の警察の最高機関
警察庁
この下に、警視庁、各府県本部……と続く
宮内庁
皇室(天皇と一族)に関する全ての業務を行う
内閣官房
総理大臣の補佐を行う
内閣法制局
法律案の審議を行う
国家安全保障会議
密室の中、総理大臣が防衛大臣などを集めて、外交問題や国防問題を議論し、戦争が起こったとき大王を決定する
人事院
公務員の待遇に対し、改定の勧告を出す
国家公務員の採用を行う
会計検査院
国及び法律で定められた機関の会計検査を常時行い、適正な運営が行われるよう監督、指導是正する
国の財政支出についても、内閣から独立した存在として検査し、国会に報告する
リィネ「と、こんな感じになるのだ!」
マナ「適当に書いてあるところは、適当に覚えておいていいのですよ♪ どうせ権力も役職も特にないし、あっても無くても変わらないのです♪」
和輝「あと補足として、 2008年に観光庁が発足、2009年には詐欺やらトラブルやらが多くなったので、消費者庁を設立」
リィネ「ちなみに、詐欺や欠陥商品掴まされたかも……というトラブルは、国家が運営する国民生活センターと、都道府県が運営する消費者センターがあるのだ」
マナ「2010年には、年金を取り扱う社会保険庁が、横領やら個人情報流出やらでお取り潰しになったのですよ~♪」
和輝「さて、これだけ多くの省庁を掌握している、文字通り日本の行政トップの内閣だけど」
リィネ「国会の信託に基づいて内閣が成立し、内閣が国会に対して連帯して責任を負う、議員内閣制が取られているのだ!」
マナ「そんな内閣は、法律案や予算(案は財務省)の作成を行い、条約の締結(要国会承認)や政令(法律の範囲内で政府が出す命令。 強制力は法律の1つ下)の制定、天皇の国事行為(公式な仕事)について助言と承認、最高裁場所長官の指名(任命は天皇)と、その他全ての裁判官を任命するのですよ♪」
和輝「条約の締結は総理大臣の権限じゃないっていうことと」
リィネ「国事行為の1つ、衆議院解散の命令は、憲法7条により総理大臣が天皇に要請して行われるということに注意なのだ!」
マナ「あとは、政府や自治体の運営改善のために、行政改革っていうのをやるってくらいなのですよ♪」
和輝「主に規制緩和(規制を緩める)や、権限分譲とかをやるかな」
リィネ「というわけで、今回の範囲は終了なのだ!」
マナ「次は裁判所について解説するから、ちゃんと読むのですよ~♪」




