[第4話]裁判所
マナ「はいどうも! 今回も終わりが近づいて来ました公民解説のお時間なのですよ♪」
和輝「次号で、とりあえずの最終回ですので、今暫くお付き合いください!」
リィネ「それでは今回のお題、3権のうち1つ、司法権を持つ裁判所なのだ!」
和輝「まずそもそも、司法とは具体的な事件に対して法律を適用する権限であり」
マナ「慣例として、抽象的な事柄(成立はしているが発効していない、公布期間中の法律などにより、未来で損害を受ける『かもしれない』と訴える事など)については、裁判の申し立てを却下するのですよ」
リィネ「裁判所というのは、具体的な事件に対して法律を用いて、強制的に白黒つけるところなのだ」
和輝「強大な権限を持つ裁判所だけど、裁判の公正さを保ち、人権を守るために他の機関(内閣や圧力団体)や権力者(政治家だけでなく、超巨大企業の上層部や、日本を牛耳るところのお偉いさんも含む)の影響を避けるため、全ての裁判官に対して憲法と法律、自己の良心以外何者にも影響されるなっていう、司法権の独立があるんだ」
マナ「すべて裁判官は、その良心に従ひ、独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。 この条文、凄く大事なのですよ♪」
リィネ「特に、良心、憲法、法律は絶対に覚えておくのだ!」
和輝「要は、憲法と法律に従うけども、時代と共に変わる常識に合わせて判決を出せ、ってことかな」
マナ「まぁ実際、裁判官を昇進させるのは政府なんで、こんな事を定めた憲法の条文は建前でしかないのですよ」
リィネ「そんな裁判所は、最高裁判所と下級裁判所に別れていて、高等裁判所も下級扱いされるから注意なのだ!」
和輝「ちなみに、上から順番に言ってくと」
最高裁判所
東京にのみ設置
合議制(どんな事件でも、複数の裁判官が担当する)
大法廷は15人全員で審議
小法廷は3人以上
憲法判断(憲法が絡む裁判)については、必ず大法廷で行う
原則、最後の裁判を行う
以下、下級裁判所
高等裁判所
3人または5人の合議制
本庁は、札幌(北海道)、仙台(宮城県)、東京(東京都)、名古屋(愛知県)、大阪(大阪府)、広島(広島県)、高松(香川県)、福岡(福岡県)の8箇所に置かれている
支部は、秋田(秋田県)、金沢(石川県)、岡山(岡山県)、松江(島根県)、宮崎(宮崎県)の6箇所に置かれている
地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所から事件が上がってきた場合には、第二審を行う
簡易裁判所から地方裁判所、高等裁判所へと事件が上がってきた場合に限り、終審判決を下す(憲法問題に関しては、特例として最高裁に上告できる=特別上告)
内乱罪(適用例なし)の場合、第一審を担当
地方裁判所
3人の合議制及び1人制
本庁が50箇所、支部が203箇所に置かれている
民事事件に限り、簡易裁判所から上がってきた事件に対し第二審を行う
家庭裁判所
3人の合議制または1人制
本庁は50箇所、支部は203箇所、出張所は77箇所に置かれている
家庭(夫婦、親子関係)の訴えや、非行を犯した18歳以下の者を裁く
簡易裁判所
1人制
全国438箇所に置かれている
被害額や損害賠償額などが140万円以下で争われるの民事訴訟事件や調停(話し合い)、罰金刑以下の軽微な事案について裁く
和輝「というようになっています。 それと、裁判の手順としては」
スタートが簡易裁判所(民事訴訟)
簡裁→判決内容に不服→抗告→地裁→判決内容に不服→再抗告→高裁→結審(裁判の終了)
スタートが簡易裁判所(民事訴訟以外)
簡裁→判決内容に不服→抗告→高裁→判決内容に不服→再抗)→最高裁→結審
スタートが簡易裁判所(憲法問題)
簡裁→判決内容に不服→抗告→地裁→判決内容に不服→再抗告→高裁→判決内容に不服→特別抗告→最高裁→結審
地方裁判所、家庭裁判所からスタート
地裁、家裁→判決内容に不服→判決内容に不服→控訴→高裁→判決内容に不服→上告→最高裁→結審
内乱罪で告発
高裁→判決内容に不服→最高裁
和輝「このようになっています」
マナ「まぁ、あまり複雑ではないのが救いなのですよ」
リィネ「簡裁は抗告、他は控訴と上告が混ざらないようにしておくのだ」
和輝「それと、裁判官の任期と定年だけど」
マナ「最高裁判所の裁判官は、定年70歳までは任期無し、その他下級裁判所は任期が10年、再任可なのですよ♪」
リィネ「ちなみに、下級裁判所の定年は65歳、例外は簡易裁判所の70歳だけなのだ!」
マナ「で、任期のない最高裁判事はズルい、ということで」
和輝「最高裁判事は、任命後初の衆議院選挙、または任命から10年経った最初の衆議院選挙で、国民が最高裁判事を辞めさせるべきかどうかを判断する、国民審査が行われるんだ」
リィネ「衆議院選挙の時、投票用紙と一緒に配られる、審査される裁判官の名前が書かれた紙の欄に、×をつけるだけなのだ」
マナ「これまで国民審査により罷免された裁判官は0人、×以外書いたら無効……と、縛りも面倒くさいし、正直存在意義が疑われるものなのですよ♪」
和輝「はい、お次はみんな大好き弾劾裁判! 近年韓国大統領が罷免されたと大騒ぎになりましたね~」
リィネ「何で嬉しそうなのだ!?」
マナ「人の不幸は蜜の味、なのですよ♪」
リィネ「そんな蜜要らないよ!?」
和輝「と、まぁそんなことは置いといて」
マナ「弾劾裁判の規定は憲法78条、裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執る(仕事をする)ことができないと決定された場合を除いては、公(公開された、国会で行われる)弾劾裁判によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分(不正行為をしたときに行われる懲罰)は、行政機関(政府)がこれを行ふことはできない……と定められているのですよ」
リィネ「肉体的にも精神的にも、仕事にならないほどの障害を負わないと罷免されないし、裁判官が不正をしたとして、内閣が裁判官を辞めさせたりすることかできないのだ」
和輝「これを、裁判官の独立っていうんだけど」
マナ「有名な事件として、1891年5月11日に、滋賀県大津町を訪れていたロシアの皇太子ニコライを、警備していた警官が切りつけた大津事件ってのがあるのですよ♪」
リィネ「国際問題になりかねない事態に、政府は裁判所に対し死刑判決を出すよう要求、大審院(当時の最高裁)長官は、これを突っぱねたのだ」
和輝「これの意義としては、政府の言いなりにならない。 つまり、司法権の独立を守ったということなんだけど」
マナ「第一審には関与しないはずの長官が、直々に関わりまくって裁判官の独立を侵害したという問題点も、おまけで付いてきたのですよ♪」
リィネ「大津事件は、たまに変な関連で出るから覚えておくのだ!」
和輝「それと、裁判所には、法律、命令、規則、処分が憲法に違反していないかを判断する、違憲(立法)審査権があるんだ」
マナ「最高裁判所は、全ての裁判の終審裁判所(最後に裁判を行うところ)なので、憲法の番人とも呼ばれるのですよ♪」
リィネ「あ、そういえば、裁判公開の原則を忘れていたのだ」
和輝「あ……確かに」
マナ「危なかったのですよ……」
リィネ「というわけで。 憲法第82条、裁判の公開に関する規定なのだ!」
裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ
裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した(決定した)場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪(革命関係の運動)、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保証する国民の権利(基本的人権)が問題となつて(なって)いる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない
マナ「裁判は基本的に公開しようとだけ覚えとけばいいのです!」
和輝「それは暴論のような気が……」
リィネ「こんなの一々覚えていたらキリがないのだ」
マナ「そうそう。 ってな訳で、次行くのですよ」
リィネ「まず、三審制とは何か、からなのだ」
和輝「あぁ、はいはい……三審制とは、文字通り裁判を原則3回行うことで、審議を慎重に行い、誤りを防ぐために設けられている制度なんだ」
マナ「刑事事件に至っては、実質検察官のやりたい放題だから、冤罪なんて最早日常なのですよ」
リィネ「さて、今出てきた刑事事件という単語」
和輝「これと、民事事件の2つから、事件を区別しているんだ」
マナ「例えば、殺人などの犯罪で捕まった人が、逮捕から48時間以内に検察に送られ、24時間以内に10日、又は延長したとしても最長20日拘束施設に入れておかれ(牢屋ではない)、起訴(裁判にかけること)された事件を刑事事件」
リィネ「契約違反や離婚調停など、犯罪に繋がらない訴えを民事事件というのだ」
和輝「刑事事件では起訴、不起訴又は有罪ら無罪と白黒(ほとんど黒)つけられるんだけど」
マナ「民事裁判は、円満な解決を目指して当事者の話し合いを斡旋する和解や、法律を用いて強制力のある決定を下す、仲裁をするのですよ」
リィネ「それと、刑事事件に関連して公判前整理手続き、これたまに出るのだ」
和輝「あー、裁判の円滑な運営……まぁ無駄無くそうと、裁判やる前に主張と証拠を裁判所に提出して、裁判やる前から判決を9割方決めようって制度か」
マナ「それよりも、裁判員制度は頻出なのですよ♪」
リィネ「殺人など重大事件の判決に市民の意見を取り入れようっていう、あれ?」
和輝「うん。 ちなみに、裁判員が着くのは第一審だけで」
マナ「ここで死刑判決を出されても、上に行ったらよく引っくり返されるのですよ♪」
リィネ「と、ここまでが裁判所の話で」
和輝「三権分立について、纏めてみよう!」
国会は、内閣総理大臣の指名を行い
衆議院は、内閣不信任決議を行い
裁判官に対して弾劾裁判所を設置し
国会は(立法)、内閣(行政)と裁判所(司法)を監視する
内閣は、国会に対する連帯責任を負うために与えられた衆議院の解散権を用いたり
最高裁判所長官の指名、その他裁判官の任命を行うことで
内閣(行政)は、国会(立法)と裁判所(司法)を監視する
裁判所は、国会(地方自治体)の制定した法令(条令)や内閣(地方自治体)の出した命令、政令、規則、処罰への違憲審査を行い
裁判所(司法)は、国会(立法)と内閣(行政)を監視する
国民は、国会に対しては選挙
内閣に対しては世論
裁判所に対しては国民審査を行い
主権者として、全ての権力を監視する
マナ「纏めるとこんな感じになって、三権(司法権、立法権、行政権)は互いに互いを監視し合う構図になるのですよ♪」
リィネ「これを最初に唱えたのが、『法の精神』で有名なモンテスキューなのだ」
和輝「あと、ロックの書いた統治二論(市民政府(二)論)、ルソーの社会契約論、ホッブズのリヴァイアサンが大事だな」
マナ「ホッブズは、万人の万人に対する闘争の言葉で有名なので、こちらも覚えておくのですよ♪」
リィネ「これで、裁判所の分野は終了なのだ!」
和輝「次号、地方自治でもう一度完結します!」
マナ「忘れずちゃんと読むのですよ~♪」




