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5. 「自殺対策」「裏路地」「夜のビール」「竜の涙」「ガラス壜の世界」

「最近 #自殺願望 が話題じゃん?」

「そうだね。対策も難しいし」

「だったらさ、自殺をしなくて済んだ人が、自分の経験を #私はこれで自殺をやめました ってツイートしたらいいんじゃない?」

「確かに参考にはなるかもね。周りの人もこうしてあげたらいいのかなって分かるし」

#twnovel




煉瓦造りの塀に挟まれた裏路地を駆け抜け、飲み屋の裏口のゴミ箱の陰に身を潜める。悪臭が鼻を突くが、それよりも今は肩に受けた銃創を止血せねばならない。僕が追いかけられている理由は分からない。確かなのは、薄暗い路地の隙間から見上げた青空が、こんなにも美しいということだけだ。 #twnovel




よれたスーツを羽織った俺は、まだ寒さの残る夜の公園のベンチに腰掛けている。右手には、コンビニで買ってきたいつもよりも少し値段の高いビール。街灯から少し離れたこの場所が、中年男の特等席だ。夜空を仰ぐと、まるでビールの泡のように輝く星々が、俺の体を包みこんでくれるのだ。 #twnovel




マスターは、まだやるべきことが沢山あるのです。名門の竜使いとして、私めのような荒くれ者のドラゴンを何頭も従えるのです。そしてドラゴン達を自在に操って戦を勝利に導くのです。だから早く傷口を押さえて止血してください。「愛している」なんて言わないで下さい、マスター。マスター? #twnovel


挿絵(By みてみん)




もうどうにでもなってしまえ。ガラスのびんを叩き割った時みたいに、世界なんて壊れちゃえばいいんだ。僕がハンマーを振り下ろすと、世界はパリンという音とともに、青や緑や赤の透明な破片を、光を乱反射させながら飛び散らせる。あぁ、なんて綺麗なのだろう。僕はまた新しい壜を作り始めた。 #twnovel



お読み頂きありがとうございました。


今回の後半四本は、テーマ性は同じものを使いながら、違う形で出力したらどうなるかを試してみました。


どれが受けが良いのかな、と改めて探ってみた訳です。


「自殺対策」は、私なりのアプローチとして書きました。役に立つかは分かりませんが。


「裏路地」は、絶望的な状況でふと気付く、普段なら見落としているような美しい景色、というコンセプトで書きました。


「夜のビール」も、設定は違いますが、希望の無い生活の中で美しい世界に浸り、生きようとする物語を意識しました。


「竜の涙」は、無常観をベースにしたバッドエンドを、より大衆向けに分かりやすく書いたらどうなるか、と考えて書きました。ファンタジーというジャンルなら分かりやすいのかなと。


「ガラス壜の世界」は、絶望の中で希望を捨てずに生きていくというコンセプトを引き継ぎつつ、詩に寄せてみました。ターゲットとしては大衆向けでありつつ、詩的なTwitter小説を好む層には親和性が高いような感じを狙いました。


反響は、「ガラス壜の世界」が最も良かったです。次は「竜の涙」かな。


後半四本から得られる考察としては、やはりテキストレベルでのビジュアルも大事なのかな、ということです。


SF系の小説に多い事実を淡々と描写する感じ(「裏路地」)は、YouTube慣れした若い世代には響きにくいのかもしれません。


また一人称での自分語り(「夜のビール」「竜の涙」)は、分かりやすさはあっても、想像できるシーンにビジュアル的要素が足りない印象があります。強調したいところのビジュアルが浮かんでこないのが寂しいですね。


それに内容が一人称であり、語り手の中で自己完結するため、面白くないのだと思われます。若干寒い感じで滑ってるとも言えますね。


「ガラス壜の世界」は、伝えたかった絶望感と世界の美しさを割ったガラスの破片として表現することで、テーマがビジュアル化されており、伝わりやすくなったと考えられます。


また一人称ではありますが、自己完結はしていません。世界に触れたことによる自己の変容が描写されているので、そこが良いと思ってもらいやすいのかもしれません。


次回は、テーマをビジュアル化する縛りで、自己と世界をテーマに作ってみようと思います。


それでは。

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