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II.転校生なんて気にしない
「安藤の席はあそこな〜」
そう言って指定された場所は私の席の後ろ。
あ〜。まじで、漫画とかでよく見る絵面じゃん。
勘弁してほしい…
そんな風におもう柚。
「……。」
別に会話もない。
周りの女子がソワソワするのを感じてイラッとした。
「…。ふう。やっと下校時間。」
「ゆずぅ〜!今日も部活〜?」
橋本美海子。
私の幼なじみ。明るくてまあ少しドジ。
「部活だよ。」
みみこが、え〜という顔をした。
吹奏楽部に入ってはわたしはほぼ毎日部活なのである。
別に毎日部活なのは全然大丈夫。
むしろ嬉しい。
お小遣いを貯めて買った安物のトランペットは私の心の音になって空に響く。
「がんばってねぇ〜!これおいとくね!」
そう言って美海子はポカリスエットを置いて教室をでていった。
気づいたら後ろの転校生はいなくなってた。




