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絶欲モンスター  作者: ジラフ
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聖なる流転


「終わったのか?」


コタロウが弟妹を両脇に抱えつつソロに尋ねた。


「終わったよ。これでしばらくは意識さえ戻らない」


ソロもまたズヴァロを抱えていた。


「殺してないのか?」


「この勇者は回復力高すぎて殺せないよこんなの。今は一時的に全部吹き飛ばしたけどこれを殺すのはちょっと無理。だって死にかければそれだけ回復力上がってるんだもん。今は多分四壊紋でも三割が限界かな」


「そいつはまた凄まじい」


スカラベは玉座より立ち上がった。


『ふむ、始末はつけたようだな、良い。これで今回の権限の目的は終わりとする。どうせこの玉座は空くのだろう?ならばそこの聖女にでも任せるのが道理だな』


突然話を振られたガルシュの目が大きく開かれる。


「良いのですか……私で」


『お前が治めねば誰が治めるのだ。そこの始祖か?』


「あ、俺はパス。これからこいつらと世界を周るから。俺の方が先にこっちに来ちまったからな……お詫びも兼ねて構ってやんねえと」


「始祖様がそう仰られるのであれば……」


『ああそうだ、ついでにお前の【白愛】とやらについて助言をやろう。白に呑まれてはならぬ、白は他の色があってこそだということを忘れるな』


「は……はい」


『では我はここから離れるとしよう。さらばだ』


スカラベはひときわ強い光を発して天へと昇った。


この時の光を後のニブル・ゴラドでは聖氷燈(フワレヌ)と呼び。氷皇が神に祝福された光とされた。


※※※


来たか。


『我の器ご苦労であった。束の間に平和を楽しむが良い』


どーも、さっさと帰れ。


『さらばだ。心地よき器よ』


やっと行くのか。さあやるぞ。


「лдпфјдбслкскаллаххдифицјнџлзјхдкџмџллџллџлдлкнџиднскдккнејдјдклслсјјксјџјџоџмџксс(我が御衣は主の祝福、我が肉体は主の慈悲、目覚めよ、目覚めよ、目覚めよ、我が身は天上に至りて星を掴む)」


これで起動できる筈だ。俺が得た知識ではそうだった。


「我が祈りに応えよ、【恩寵(ブレス)】」


「「なっ!?」」


なんだあいつら……ああ魔王と始祖か。中から見てたから知ってるけど良くもまああんなスモモを倒せたもんだな。


まあ俺が平和創生爆弾使えば一発だったけどな。


観客はお前らと……白い聖女かまあ良いだろ。


止められるわけもない。


「うぐっ!?」


来たな、純化の力。


存在の純粋化が聖骸布【恩寵】の能力だ。


つまりどうなるかというと、俺以外の要素が外へと弾き出される。


精霊もエルフ共も全部な。それにしてもめっちゃ飛んでったな……びっくりするくらい。


『要素の消失に伴い状態が【咎人】へと回帰します』


それでいい。それが狙いだ。


「君は何をしようとしている!?」


魔王よお、それを俺が答えると思うのか。


答えるけどな。


「これは儀式ですよ。この世界と地球のための」


嘘じゃない、真実でもないが。


「何を言って……?」


準備ができたか?


『進化条件達成。【咎人】のままで聖者超抜級の聖性を保持する事を確認。可能性の収束が可能です』


やれ。


『了承。収束先【大罪(デッドリィ)】への進化権を取得』


それだけか?


あと一つ先があるだろう。


『資格の確認を完了。【大罪】の深淵を開帳します』


そうだ。


その先が俺の目的だ。


『進化を開始します』


種族名 原罪(オリジナル)


ランク???


危険度 皆無

原罪は全ての善の親である、原罪は全ての悪の親である。原罪は存在するだけである。


戦闘能力 なし

原罪は傷つけない。原罪は荒ぶらない。原罪は存在するだけである。


固有能力


【神の戒め】


自らの創造主からの枷、あらゆる悪逆を封じられる。加えて眠る事、食べること、性的発散を禁ずる。


【負の(ひじり)


逆方向の聖性である、罪に染まることでしか得られぬ聖性も存在する。性質は真逆であるが本質は同じ。正の聖であろうと負の聖であろうと尊いものの証明に他ならない。


罪深き地球の実(フェイタルアップル)


地球の実、一度落ちたならそこの周囲は地球と化す。原罪の持つ他世界侵略兵器であるが種から育て木にする必要がある。


備考

原罪とは罪の原型である。神との契約を破るという最悪の形。しかしそれは人間にとって必要不可欠な行為であった。そのために人は神の子によって贖罪を行い原罪は赦された。原罪は悪ではなくなった、原罪は神の愛の証明と相成った。地球の神の愛そのものと言って良いだろう。


それは他の世界にとっては最悪の侵略者になる。神の愛で守られた存在を脅かすものなどなく、その歩みを止めうるものはいない。


『以上が進化先の性能です』


ふむそれはいい、戦闘が出来ないのも今に始まったことじゃあない。


でもさ、なんか分かるんだけどさ。


世界まずくない?


『肯定、はじき出した精霊、裁定者がかすかに残ったつながりから負の力に覚醒した。それによって各地で世界破滅時に相当する災害が局地的に起きかけている』


これってさ、ほっといたら滅ぶ?


『肯定、一つで世界を浄化できるエネルギーが5つ、暴走精霊によるバランス崩壊が2属性分同時に起こることでこの世界は崩壊し創造主をもってしても修復不可になる可能性大』


じゃああいつらどうにかしないと俺がなんかしても無駄になるの?


『肯定この世界以外の成功確率は0に等しく、干渉なしでは100パーセントこの世界はなくなる』


あいつらは……本当に……俺の邪魔しかしねえな!!












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