マッドなオタクは一番危険
エルフどもが落ち着いた後に俺は聖堂の地下へと案内された。
「この先にシュタイン様がいらっしゃいます」
「やめとけってあんなのただの武器狂いだぞ」
騎士団長さんよ、そのシュタインってやつ多分地球人なんだが処さなくていいのか。
「こちらです」
うーわー、なんだこれ。オーパーツにも程があるっていうかオーバーテクノロジーが過ぎるっていうか。SFに出てくる研究所の入り口そのままだな。
『はーい、ここから先は大天才シュタイン・シュタイン様の研究所デス。死にたくなかったら名乗ってくださいネ』
はいはい機械音声ですか。予想の範囲だな。
「私はメイリアです」
「俺は『DEATH!!』だからコイツ嫌いなんだ……俺だけは入れようとしやがらねえ」
ぼやきつつ機関銃の弾を弾き続けるのやめてくれ俺に当たる。
『お前は誰デスか?見覚えのないクリーチャーデス』
「この方は聖者様です。シュタイン様に装備を作っていただくためにこちらへお連れしました」
『ふーん、それで素材はなんデスか?今は大スランプ中なのでよっぽどのものじゃないと動きまセンよ?』
とりあえずヒヒイロカネ出すか
『これは……ヒヒイロカネデスか?悪くはないですがこの程度じゃあ……ん?ちょっと待つデス。ギャハハハハハハ!!!!なんでこのヒヒイロカネ【不殺】の呪いなんてかかってるデスか!これじゃあ武器作っても何にもなら……なくないデス。面白いデス……そこのクリーチャーだけ入室を許可するデス』
パカっ
俺の足元に穴が開いた。
だが俺の体は空中で停止している。
「こんなのにひっかかるとおもうな!」
でかしたぞ風
『何!?ファーストウォッチキルトラップが破られたデスか!?』
はいはい初見殺し
『であればこうデス!!」
今度は腕が伸びてきたか。引きずり込むつもりか
「ふれさせない」
「……つちよ」
「やらせないわ」
はい自動迎撃。腕は灰になったり、土にプレスされたり、水で圧壊したりで全部ぶっ壊された。
『ぐぬぬ、ではこれではどうデス?』
何だろうこれ電磁力か?電磁ネット的なあれか。動けねえわすげえ。
「こんなもの少しズラせばすぐに無意味になる」パチン
あ、動ける。
『わわわ、こうなったら最終手段デス!!』
今度はなんだロボットでも出てくるのか?
『ごめんなさい。博士に怒られるので中に入ってくだサイ』
……ふつうに開いたな。
「お前の自動防御便利でいいな」
うるせえ騎士団長。鎧に墨塗んぞ。
「ではお言葉に甘えて行きましょう」
ようやく対面かできればまともであって欲しいが……いたな白衣をダボダボに着たやつが。てかロングツインテールなんてやるなよ鬱陶しい。
あとさ、なんかよくわかんない機械に満たされた部屋とか正気かよ。
「ふーっはっはっはっは!!よくここに来たっすね!!その度胸だけは評価してやるっすよ!!」
嫌いなタイプのガキが出てきた。帰ろうかな……。
「さあ、そのヒヒイロカネを寄越すがいいっす」
「……騎士d「すみませんあの人呼ばないでください調子乗りました!!」
あ、コイツやっぱり知ってやがったか。
「あの人地球人皆殺しにしようとしてるから絶対寄せ付けなかったんすよ……ていうかお仲間っすよね?仲良くするっすよ!!」
俺のことも知っているか、さっき見た時にばれたな。
「これを使って何か作っていただけますか?」
「モチのロンっす。こんな面白い状態のものをいじらないなんてありえねっす」
で、一体これをどうする気だ
「さて、とりあえず水素と反物質どっちが良いっスか?」
何言ってんだコイツ
「あの……何をおっしゃっているか分からないのですが」
「あれ?知らないわけないっすよね?大量破壊兵器っすよ?」
そういうことじゃない。こいつ正気か?
「爆弾を作る気ですか、しかも私たちの国を二度焼いた災禍以上のものを?」
「だから良いんすよ。このヒヒイロカネは絶対に何も殺さない。いや殺せないんス。それで大量破壊兵器を作ったらどうなるか想像するっすよ」
「……想像もつきません……」
殺せない大量破壊兵器……?
何のためにそんなもん作るんだ……?
「想像力が貧困っすよ?そんなの誰も傷つかずに無力化する夢の兵器になるに決まってるじゃないすか!!」
無力化ってお前……それじゃエネルギーは何に使われてんだよ。
「詳しく言うとですね、爆発した範囲内の害を及ぼすエネルギーを片っ端から吸い上げる空間ができるっす。つまりは生殺し状態になるっすよ。友好的なことしかできなくなる絶対安全空間もしくは全ての暴力を封じる暴力殺しっすねー。吸い上げた分と爆発のエネルギーは空間の維持に使われるっす。水素と反物質どっちが良いかってのは爆発の演出の問題っすね。キノコが良いか白い球体がこうバーっと広がるのが良いかっつう話っす。」
こいつ本当にそんなことできんのかよ……?




