まおうさまとの出会い 6
まず第一に俺は俺のままでいたい
それは絶対だ
だから白紙になるのは嫌だ
神の先兵も癪だ
だからと言って神の敵対者になることもできない
だって、俺が常時着用してるものは神に着せられたもの
つまり、敵対した瞬間にたぶん即死する
それはそれでいいけど・・・・・・あれ?
ここで俺死ねんじゃん
『神の敵対者は永劫の苦痛を味わうことになります』
よーし、死後を押さえられてることが確定したからやめとこ!!
はい、敵対もなーし
愛に生きるつもりもねえ
それでは消去法により最後の一つ
二面者しかねえだろ
『承認、二面者を選択』
OK
何となくわかった
どうすれば能力を使えるのか
聖性関係ない力は初めてだな
「我が身を変え、万事を為せ【異我】」
さあ、これで魔王様を救うとしよう
あれ、なんか体が……
「え?いぎいいいいいいいいいいいいい!?」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
俺の痛覚はぶっ壊れてるはずなのに
なんでこんなに痛い
体が・・・・・・裂ける!?
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」
ガバァ
俺の肉で杖ができた
もう一人の自分としてってこういうことか
ふざけんな!?
誰がもう一人の自分を自分の肉で作るなんて思う!?
本体のスペックを考慮って当然だよなあ、素材だもの!!
無駄に完成度の高い杖に腹が立つ
くそ、今は魔王を救わなきゃならん
「我が身を捧げ奇跡を此処に」
ああ、俺の杖が消えていく
もったいねえ
ほら、みろよ滅茶苦茶綺麗な光で包まれてんじゃん
「自分自身を分け与えるなんて……あなたはどこまで・・」
うるせえクリア
「こんなに澄んだ命の炎は見たことないにゃ」
良かったなあ!?
よくよく考えたら俺、殺生できねえから武器作っても意味ねえわ
ちくしょう
「……ん、暖かい……?」
俺の命の暖かさですけどね!?
ありがたく受け取れや、くそう
「どうですか、どこか異常はありませんか」
目を見開いてやがる
こいつ、なんか目も特別性っぽいからなんかわかるんか
「あなた……まさか……自分の魂を……私に……!?」
「些細なことです」
「そんな、私の【無尽の魂】を満たすなんて……」
かっこいい能力ですね
うらやましい限りですわ
「私はあなたの仲間を殺したわ、なのになぜ?」
それに関してはグッジョブ
「あれは、譲れないぶつかりあいです。そこには悪意はない。意思の衝突を止めることなど私にはできません」
戦闘力的にも無理
聖性にもできることとできないことがあって
これは明らかに後者デシタヨ、うん
「そう……あなたは本当に聖人なのね。あなたは正しく在れる。どんな時でも」
良いこと言うなお前
「ねえ、私はもう何が良くて、何が悪いのか分からなくなってしまった。長く生きすぎたのかしらね。あなたは私が私でいるための楔になれる」
なる気はねえが
「でも、あなたはひとところに留まるような人じゃない」
安住の地があればそこで余生を過ごす気だが?
「だから、私はあなたを引き留めない。でも一つだけ我儘を許してね」
なんだ……嫌な予感がする
「これをあなたに刻むわ、いやなら避けて」
シュン!
「ありがとう、受け入れてくれて」
は?
何もみえんかった
「その刻印は第六魔王の家紋みたいなものよ。それがあれば魔物に襲われることはないわ」
「ありがとうございます」
「お礼を言うのはこっちなのよ(マーキングの意味もあるのは黙っておきましょう)」
刻印だぁ?
どこにあるんだそんなもん
とりあえずこれでここでの活動は終わりかな
疲れたわ
「大変です!第五魔王が攻めてきました!!」
嘘だろ豚面




