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絶欲モンスター  作者: ジラフ
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受難の意味 2



ようやく平穏が帰ってきた俺の周りには腹が空く匂いも劣情を誘う刺激もない


しかし、ある一点のみ気にくわないところがある


ガサッ!!


今日は茂みか、そこからじっと俺を見るのは水エルフだ


あいつはわざとバレるように隠れて見つかるのを待ってやがる本気を出せば俺に見つからず見ることなんて簡単なハズなのにだ


めんどくさい、実にめんどくさい


「いつまでそこにいるのですか?」

声をかけてやるからはよ出て来いや


「っ!?」


嬉しそうな顔すんな鬱陶しい


「ば、ばれちゃ仕方ないわね」


ニコニコしながら出てきやがった。何がそんなに嬉しいんだか……そして俺の隣に座る


「なんでいっつも座ってんの?」


「自分自身を問い直すためです」

消耗が一番少ねえからだよ。歩き回ってもめんどくさい問題しか起こらないってことをおれは経験で学んだんだ


「へー、よくわかんないね」


「いずれ分かりますよ」

俺も意味なんざ知らねえわ。座禅なんか本当に無意味だと思うわー。


そして無言つまらん奴だ。何か喋れや。


「あの……ね、あなたに言いたいことが…」


またこれか……何回目ですかぁ?


「なんですか?」


どうせ何も言わないことを俺は知っている


「その……あの…今は……良いや……」


このパターンは見飽きたんだがな


「言葉にしなければ伝わらないこともあるのですよ?」

いいから早く言えや


「それができないから……こんなことしてんのよ……」


めんどくせー奴だ。言いたいことがあるなら早く言えば良かろうに


「では私から一つお話しましょう」

いい加減発破かけて終わらせよう。いちいち対応するのもこれで終いにしてやる。

「なに……?」


「私はそろそろここを離れようと思っています」

大嘘だけどな


「えっ?」


「次の目標を見つけるためです」

そんなもんねえし、見つける気もさらさらねえが


「そんな……私まだ……なにも……」


「明日には出ようと思いますが……」

これなら良いだろ。さあ、言うが良い。まともに取り合う気は無いがな。


「そ、そんなのって……」


あ、逃げやがった。クソ……失敗か。てかなにエルフって困るとダッシュで逃げる修正でもあんのか


「困りましたね」

どーするかな…まあいい、とりあえず座っていよう


時間なんて俺には関係ないしな。しばらく座っていると森の音が変わった


夜になったようだが昼でも夜でも変わらない


俺の周りによる奴はいないしただ黙々と座るだけ


それで良い。それが良い。それが一番楽だ。


ガサッ……面倒ごとが来たな


「あの…ぐすっ…逃げちゃって…ぐすっ…ごめんなさい」


正面から泣き落としか別に揺らいだりはしねえけど……多分。


あークソ……呪いのせいで可哀想に見えてきた。なんとか守ってやらなきゃいけないような気がしてきた。


「私は……ただありがとうって……助けてくれて救ってくれてありがとうって言いたくて」


そんなことか。やはりつまらんがこれを利用しない手はないな。


大丈夫、これは相手のためを想ってやることだからー、別に邪魔だからやるわけじゃないからー。


よし、言い訳完了。これでなんとか突き放せる


「では私のお願いを一つ聞いていただけませんか?」


「うん……できることならなんでもする。なんなら体を使っても良いよ」


止めろってのそういうの、お前の容姿は割と性癖に刺さっているんだ。精神がすり減るから止めろマジで。


「いえ、そのようなことは望みません。私はただあなたとの縁を切ることだけを望みます」

厄介ごとは減らすのがベストだ。俺の精神がリビドーで焼き切れる前にな


「え……?」


「私はあなたのような存在とは本来無縁。故に私は正常な円環の中に戻らなければいけません」


「なに言ってるかわからないよ……」

俺もよく分からん


「あなたとはもう会えません」


「やだ……やだよ……なんでそんなこと言うの?」


やめろよその顔、捨てられた子犬みたいな顔しやがって。前だったらそんな顔は大好物だったんだが今の俺にその顔は毒だ


「これは双方のためなのです」


「私はそんなこと望んでない!!」


「では……私はここから去るのみです」

実際に去るかどうかはこれから考えるが……どうだ?


「そんな……」


「そのために私はあなたに話をしたのです」


「私と縁を切ったらここにいてくれるの…?」

もう一押しかな?


「私に移動する理由は無くなります」


「……分かった…もう二度と姿を現さない……それで良い……」


よーし、これで障害がまた一つ消えてくれた。


しっかし、呪いってのは本当に厄介だな。どうして邪魔なものを切り捨てるのにこんなに胸が痛むのか


「ええ」


今度こそ完全に姿を消したな。これで二人目。まだ半分以上ものこってやがるのか……先は長いな。

















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