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018 スカラベと「なにもないところ」へ進む道 その2

 フリカッセとしばらく話をしたあと、爆雷鳥の巣跡の杭に転移した。じっと地面を見つめる。


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name: 都市を示すビーコン

品質: 可

以下発している情報

E40を調べよ。

そこに都市はあり。

爆雷鳥はそこで生み出された。

あるところはないところ。

ないところはあるところ。

全ては揺らぎ、変化する。

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 死と龍の山脈の杭に転移した。そこから地面を駆けてゆく。N35を超えたあたりで、大きなミミズが虚空から現れた。


 封印蚯蚓lv??


 私はそれを見て、これは戦ってはいけない類のものだと直感し、N40に向かう足をはやめた。


 胡蝶獣lv????


 それは、N39とN40の境目を見下ろしているひとがたのナニカであった。それが口を開いて、言う。


 「汝、何を求めてここに入らんとする。」


 「時空属性の叡智を求めて。」


 「ならばここは汝にはまだ早い。始まりの都市に戻るが良い。ここにはありとあらゆる時空属性の智慧があるが、基礎が完成していなければ何もできない。まずは汝の時空属性のレベルを千まであげることだ。しからば、立ち入ることを認めよう。」


 次の瞬間、恐ろしい衝撃によって、私の体は始まりの都市の門まで、吹っ飛ばされた。


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 神殿に戻って、冒険者ギルドの杭に転移した。


 「ここで、時空属性の訓練をしたい。できるか?」


 「もちろんできるさね。ガイル教官、こいつを訓練してやってくれ。お望みは時空属性だとさ。」


 「おう、お前がスカラベか。ちょっとついてこい。」


 冒険者ギルドの廊下を進み、突き当りの壁に対して、ガイル教官がもにょもにょと唱えると、私達はとても広い片方しか壁と扉がない空間のなかにいた。


 「おう、ここが訓練場だ。驚いただろ?」


 「ああ、とても驚いた。今のが時空属性ってやつの力なのか?」


 「いや、これは、昔からある仕掛けさ。どうも、「冒険者ギルドの突き当りの壁」に、「教官がもにょもにょと唱える」ことが、トリガーらしい。いい感じに意味不明だろう?あそこ以外の突き当りでも発生するし、どの都市でも同じように機能する。一度教官になったやつ以外には、何をしても入れない。誰でも、あそこに見える扉から出られるが、入れるのは教官と、同伴するものだけ。安全性はバッチリだ。いつできたかは、だれも知らない。ここで何をしても、外に被害がでることはない。まさに訓練場というわけだ。混沌都市については知っているか?」


 「フリカッセから思い出話の中で少し聞いた。」


 「なら話が早い。混沌都市は相互監視が当たり前の都市で、誰も犯罪を行えないユートピアであると聞いたろ。どちらか言えば絶対にディストピアだと思うが、そんなことはどうでもいい。その都市では誰もが他人の技術を真似し合って、誰もが互いが新たな発想を得て、誰もが技術を高め合うことが正義だった。だがひとつ、問題が起きてしまった。どこにも魔法の実験をするスペースがなくなってしまったのさ。そこで、空間の拡張複製魔法理論や、一方向条件障壁魔法理論を用いて、どこでも実験ができるようにする都市魔法構想が生まれた。その名残がこの訓練室というわけだ。決して時空属性単品でできるような代物ではない。」


 「フリカッセにはその都市はまだ動いていると聞いたが。」


 「だとしたら、あれを実行しやがったってことだな。通称「都市昇華構想」、都市を住民ごと非存在性実体に昇華し、無敵の防御力と、無限の研究時間と、無限の広さの研究室を得る構想だ。与太話としてだが、それはフリカッセが生まれるよりも前からあった構想の一つだよ。必要な魔法理論は、もう千年前には完成しているとかなんとか言っている奴はいたが実際はどうなのか、もうわからん。だがこれ以外でお前さんの言っているようなことになるような構想は聞いたことがない。」


 「N40に行こうとしたら、胡蝶獣に強制的に戻された。なにかわかるか?」


 「その胡蝶獣とやら、おそらく人間の成りの果てだぞ。さては非存在性実体となる魔法は成功したが、無限の時間は得られなかったようだな。絶対に戦うなよ。おそらくそこにいるというだけでこちらのすべての攻撃をスカしてくるとみた。龍の長ですら、あれには干渉できないだろう。あいつの切り札「ヴォイド・コラプス」も無効化できる筈だ。変転の一つの極みだぞ、アレは。」


 「時空属性の使い方を教えてくれ。」


 「訓練だったな。まず杭の感覚を思い出し、意識を自分の後ろに飛ばしてみろ。それが時空属性の初歩だ。」


 意識を集中させて何度もやろうとしたが、全然できない。


 気がつけば、六時間以上経っていた。


 「今日はこれで終わりだ。まぁかく言う俺も、これだけで一ヶ月はかかったから、気長にやるんだな。」


 訓練室の扉を開けて出ていき、冒険者ギルドの杭から、24:00にログアウトした。

ガイル教官はフリカッセよりも古株です。

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