幸せを心から願える女性
「綺麗だった......」
「何が?」
「姉さんウエディング姿に決まってんじゃない!!」
「ああ、今日はドレスの試着してくるって言ってたわね」
「そうなの! 今日着いてったんだけどさ、ほんと綺麗で、うっとりしちゃった。あ、これ画像見る?」
「見ないわ」
「何でよ」
「せっかくだけど楽しみは本番まで取っておきたいの」
「そっか......。本当に綺麗だったんだからね。あ、これ式の姉さん側のリストだって」
「うわっ......凄い人数。もうちょっと減らしといてもらえないかしら。これじゃあうちの両親気後れしちゃう。そりゃそうよ。ロージャン様がドレス着るのよ。前世だって着たことのないドレスを!」
「いや、前世着てたら怖いわよ。これでも姉さん減らしたって言ってたんだけどな」
「仕方ない。うちの親には我慢してもらうか......。ロージャン様のドレス意外と似合う......いや、似合わないか。お姉さん、ランベスレモネードお願い」
「当たり前でしょ。お姉さん、あたしにはオンディーヌ」
「ちょっと、何であんたがオンディーヌなのよ。図々しい!」
「は!? だったら、あんたのランベスレモネードだなんて自分に酔ってるみたいなの頼んじゃってさ」
「姉さんの幸せは祈ってるのよ! いいじゃない別に」
「だったらあたしのオンディーヌだっていいじゃない。あたしにぴったりでしょ。女性の優美さを象徴するってさ」
「いや、まずあんた男でしょ。それから、優美とか鏡見てから言ってちょうだい」
「何言ってんのよ。これでも若い時は美少年で通っていたのよ。なんにも問題ないわ」
「だから、男......まあいいや。今日はやめといてあげる」
「あら、珍しい。明日は槍でも降るんじゃないの?」
「降らないわよ。失礼な奴。今回はもうすぐあんたたちの結婚式よ」
「あら、じゃああたしの事もお祝いしてくれるっての?」
「......そうよ。何か文句ある?」
「いいえ。別に」
「ちょっと、何笑ってるのよ!」
「何でもないわよ。そうだ! お祝いって言うならここも奢ってちょうだい!!」
「え......当日だけじゃだめなの」
「だってお祝いしてくれるって言ったじゃない」
「そうだけど......」
「じゃ、決まりね。お姉さん! おかわり!!」
「何か釈然としないな......」
「けちけちしないの」
「......そうだね。おめでとう」
「ありがとう。これから大変になると思うからあんたも手伝ってよ」
「出来る限り手伝うわよ」




